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チャンピオン [2004年 ベスト20]

チャンピオン」(2002年・韓国)

 傑作「友へ チング」の監督クァク・キョンテクが、韓国に実在した伝説のボクサー「キム・ドゥック」の生涯を描いた力作。
 主演はやはり「友へ チング」で主人公を演じたユ・オソン。
 ボクシング映画で真っ先に思い浮かべるのは「ロッキー」、そして「レイジング・ブル」なんだけど、少なくともこの2本よりも面白いと僕は思う。僕がアジア人だから?韓国映画マニアだから?それはわからないけどね。多分違うと思う。
 実話に基づいた映画はストーリーの重みが違います。でも一長一短はある。
 誰もが結末を知っているからエンディングの作り方が難しい。
 だけど、皆が結末を知っているからこそ、途中の何気ないシーンにも感情移入が容易になる。
 つまりノンフィクション映画で大切なことは結果ではなくてプロセスだと言うことですね。「チャンピオン」はこのバランスが絶妙なんだと思います。ノンフィクション映画のお手本と言えるかも知れない。
 仮に純粋なフィクション映画だったとしても、「ロッキー」と同じく男女の愛というテーマがやはりうまく描かれています。だから僕は、完全フィクションの「ロッキー」と、実話ベースの「レイジング・ブル」よりも、この「チャンピオン」の方がさらに優れていると思うわけです。

 他には、主演のユ・オソンのボディが見事。演技もすばらしい(「友よ チング」も絶対に見るべき作品です)。
 300人のオーディンションから選ばれて、本作でデビューを飾ったチェ・ミンソも地味なのに華があっていい。10年前の中山美穂にも似ているけど。
 そして音楽。これまで観てきた韓国映画の中では1、2を争う出来の良さ。メインテーマだけでなく、途中に挿入される楽曲もメリハリがあっていい。
 素材がボクシングだけに、女性にどこまで受け入れられるかは疑問だけど、男性にはオススメです。ある意味「あしたのジョー」なので。
 また韓国映画の底力も思い知らされる1本です。

チャンピオン

チャンピオン

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2003/12/17
  • メディア: DVD

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