雨あがる [2005年 ベスト20]
「雨あがる」(1999年・日本) 監督:小泉堯史 脚本:黒澤明 主演:寺尾聰、宮崎美子
実に素朴な映画です。
「退屈でおもしろくない」という人もいるかも知れませんが僕はとてもいい映画だったと思います。
なにより「誰も知らない」のときに強く思った「人が生きていく上で本当に必要なものは何か?」の答えがこの映画の中にあったような気がしました。
夫の愛に生きている妻は、そのままの生活で満足している。
しかし夫は、貧しい生活が妻を不幸にしていると思っている。
もっと出世してもっと楽な生活を送らせようと齷齪(あくせく)している。
妻は、そんな夫を見ているのがつらくて、悲しいのに、夫には妻の心がわからない。
(黒澤明の覚え書きより)
武芸の達人でありながらも不器用であるが故、仕官がかなわない武士、三沢伊兵衛とその妻、たえ。
この2人が互いに持ち合わせていたもの、それが先の答えかも知れません。
それは、「思いやり」です。
劇中、夫婦が向き合ったあるシーンで、僕はまるでカマイタチにあったかのように何の前触れもなく、ボロッと涙がこぼれました。
きっと誰もがこんな夫婦の在り方に憧れると思います。
特に僕は一度失敗したクチですから、尚更そう思いました(笑)。
既婚者で未見の方がいたらオススメします。ぜひご夫婦でご覧になって下さい。
と、言いつつ一つだけ不満が…(笑)。
ネタバレします。ご注意下さい。
個人的にラストショットだけがどうしても納得がいかないのです。
というのも、それまでの流れと違って不思議な違和感があるんです。
そのラストショットだけがあまりにも残念で、一体どうしたんだろう?と思いました。
すると、ここに意外な事実が隠れていたんです。
以下、アスミックエースHPより抜粋。
このプロジェクトは、山本周五郎の同名短編小説を基に黒澤監督が脚色、亡くなる寸前まで映画化実現を望んでいた企画です。
黒澤監督の事故によってラストシーンのみを残して未完となりましたが、執筆中も助手として起居を共にしていた助監督の小泉堯史(たかし)が監督のノートをもとに相談しつつ完成させました。
ははー、なるほど。
小泉監督を否定するわけではありませんが(映画の出来は素晴らしかった!)、そういうことだったのですね。
実に素朴な映画です。
「退屈でおもしろくない」という人もいるかも知れませんが僕はとてもいい映画だったと思います。
なにより「誰も知らない」のときに強く思った「人が生きていく上で本当に必要なものは何か?」の答えがこの映画の中にあったような気がしました。
夫の愛に生きている妻は、そのままの生活で満足している。
しかし夫は、貧しい生活が妻を不幸にしていると思っている。
もっと出世してもっと楽な生活を送らせようと齷齪(あくせく)している。
妻は、そんな夫を見ているのがつらくて、悲しいのに、夫には妻の心がわからない。
(黒澤明の覚え書きより)
武芸の達人でありながらも不器用であるが故、仕官がかなわない武士、三沢伊兵衛とその妻、たえ。
この2人が互いに持ち合わせていたもの、それが先の答えかも知れません。
それは、「思いやり」です。
劇中、夫婦が向き合ったあるシーンで、僕はまるでカマイタチにあったかのように何の前触れもなく、ボロッと涙がこぼれました。
きっと誰もがこんな夫婦の在り方に憧れると思います。
特に僕は一度失敗したクチですから、尚更そう思いました(笑)。
既婚者で未見の方がいたらオススメします。ぜひご夫婦でご覧になって下さい。
と、言いつつ一つだけ不満が…(笑)。
ネタバレします。ご注意下さい。
個人的にラストショットだけがどうしても納得がいかないのです。
というのも、それまでの流れと違って不思議な違和感があるんです。
そのラストショットだけがあまりにも残念で、一体どうしたんだろう?と思いました。
すると、ここに意外な事実が隠れていたんです。
以下、アスミックエースHPより抜粋。
このプロジェクトは、山本周五郎の同名短編小説を基に黒澤監督が脚色、亡くなる寸前まで映画化実現を望んでいた企画です。
黒澤監督の事故によってラストシーンのみを残して未完となりましたが、執筆中も助手として起居を共にしていた助監督の小泉堯史(たかし)が監督のノートをもとに相談しつつ完成させました。
ははー、なるほど。
小泉監督を否定するわけではありませんが(映画の出来は素晴らしかった!)、そういうことだったのですね。
コメント&訪問ありがとうございました。
イマイチ まだこのブログをわかっていない私なのですが・・・(汗)すみません
映画を沢山みていらっしゃるンですね。(^^)
私も映画を見ることは好きです。もっぱらDVDですけど。
見たいものがない。と ちょぴり悲しくなる時もあるので
そんな時に是非参考にさせてもらおうと思います。
この映画の夫婦には 憧れますよね。
私の相方も多大な憧れを持ってるようです。
女である私としては このような女性になるのはとうてい無理そうですけど(^^;)
ちなみに私は ”この映画の彼のような人間になりたい” という相方から
勧められてこの映画を見て、この映画を見た後に 彼の人間像が私の中で変わり、友人から恋人へと変わりました。
心広く、深く、芯のある、自分に厳しく又不器用な主人公に憧れる彼を素敵だと思ったんです。
私事ですが、印象・思い出深い私にとっての映画です。(^^)
by (2005-08-22 21:20)
彼氏が友人から恋人に変わった映画ですか!
素晴らしいです!なんて素敵なエピソード!
あとでnice!押しに行きます(笑)。
by ken (2005-08-22 21:30)
niceをありがとうございます。
友人→恋人→旦那様☆にまで発展したといったら もっと凄い?!(笑)
by (2005-08-23 17:42)
泣けます。ドラマにしたいくらい(笑)。
by ken (2005-08-23 17:46)
こんばんは。
さすがkenさんですね。私もラストのところ、おや?と思いました。
でもあんなものかなで終わってしまいましたが・・・(^^)
これからも色々な記事、楽しく読ませていただきます☆
by coco030705 (2006-07-06 21:57)
coco030705さんは「阿弥陀堂だより」を先にご覧になったんですよね。
順番はさておきどちらも名作だと思います。
だから「博士の愛した数式」もすごく期待しているのですが、まだ未見です。
うー、どうなんでしょうねえ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2006-07-07 01:59)
遅ればせながら、ようやく観ました!『雨あがる』。
メチャクチャ良かったです!!
ラストシーンは・・・そうゆうことだったんですね・・・。
by u_yasu (2008-05-06 13:42)
この映画、ささる人はささりますねーw
ラストシーンはそういうことなんです、はい。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-05-06 14:30)