スーパーサイズ・ミー [2005年 ベスト20]
「スーパーサイズ・ミー」(2004年・アメリカ) 製作・監督・脚本・出演:モーガン・スパーロック
この作品はいろんな意味で面白かった。
そのポイントは大きく3つ。せっかくですからひとつずつ解説しますか。
【第1のおもしろポイント~映画とは監督の情熱でのみ作られる~】
映画制作はチームワークだとよく言います。
DVD特典映像に収録されたインタビューなどを観てても、「俳優のおかげ」とか、「原作が良かった」とか、「いい現場だった」とか、どいつもこいつも皆おべんちゃら喋ってますけど、そんなのはウソっぱちです。
「スーパーサイズ・ミー」を観れば一目瞭然。映画とは「監督の情熱の結晶」に他なりません。
監督は心血注いで完成させた脚本を手にスタジオを回り、資金提供者を探し、多くの人たちの賛同を得て、やっとのことで制作に入るわけです(もちろん制作に至らない企画が星の数ほどあるのだけれど)。たとえどんな名優でも、優れたカメラマンでも、著名なコンポーザーでも、監督の燃え滾る情熱がなければ、その実力を発揮する場所など永遠に与えられないのです。
しかも扱うテーマと規模によっては無駄金を喰らう俳優やスタッフを必要とせず、簡単に映画を作ることが出来る、ということを「スーパーサイズ・ミー」は教えてくれます。
「映画とは監督のもの」
忘れていた大事なことを思い出させてくれたのが面白かった第一のポイントです。
【第2のおもしろポイント~はたして自分ならどうするか?~】
主役は1人ですから観れば当然モーガンに感情移入します。
極めて健康体だったモーガンがマック生活わずか3日目にして嘔吐する姿はあまりにも衝撃的。「マクドナルドって一体何なんだ?」と誰もが思う瞬間です。
ターニングポイントは21日目でしょう。完全なるドクターストップを宣言された瞬間、僕は真剣に悩んでいました。
「僕がモーガンだったらどうするだろう?命を賭けて続けるのか、我が身を案じて止めるのか?」
映画を観ていてここまで悩んだことも最近ありません。僕が一番ショックだったのは恋人に“セックスが変わった”って証言されたことかな。そんなことになった日にゃ、そりゃ悩むよ!(笑)
そこまで悩んじゃった自分の存在が2つ目のおもしろポイントです。
【第3のおもしろポイント~そして僕はマックを食べるのか?~】
僕は映画を観ている最中、映画に使う意識とは違う別の意識を総動員して、過去の記憶を手繰っていました。
「そういえば最後にマックを食べたのはいつだっけ?」
少なくとも今月は食べてない。じゃ先月は?…もしかしたら食べていないかも。どうせなら出来るだけ遠い昔に食べたことにしてくれないかしら?そう思いたくなりますって(笑)。
実は僕、ビッグマックもフライドポテトも大好きでした。ただ「高カロリー」という自覚があるから、最後に食べたのがいつだったか分からないくらい敬遠していたのです。
そもそもこの映画を観るにあたって「食べたくなったらどうしよう」…とドキドキしていました。でもどうやらこの先よほどのことがない限り、僕がビッグマックを口にすることはないと思います。
人間の「食」に対する意識を変えてしまうほどの面白さ。これが3つ目のポイントです。
しかし。
おもしろポイントがある代わりに面白くないポイントもあるわけで。
何が残念だったって、マクドナルドとの直接対決がなかったのは至極残念。かなり期待したんだけどな。
さ、ハーブティ飲んで寝よう。
この作品はいろんな意味で面白かった。
そのポイントは大きく3つ。せっかくですからひとつずつ解説しますか。
【第1のおもしろポイント~映画とは監督の情熱でのみ作られる~】
映画制作はチームワークだとよく言います。
DVD特典映像に収録されたインタビューなどを観てても、「俳優のおかげ」とか、「原作が良かった」とか、「いい現場だった」とか、どいつもこいつも皆おべんちゃら喋ってますけど、そんなのはウソっぱちです。
「スーパーサイズ・ミー」を観れば一目瞭然。映画とは「監督の情熱の結晶」に他なりません。
監督は心血注いで完成させた脚本を手にスタジオを回り、資金提供者を探し、多くの人たちの賛同を得て、やっとのことで制作に入るわけです(もちろん制作に至らない企画が星の数ほどあるのだけれど)。たとえどんな名優でも、優れたカメラマンでも、著名なコンポーザーでも、監督の燃え滾る情熱がなければ、その実力を発揮する場所など永遠に与えられないのです。
しかも扱うテーマと規模によっては無駄金を喰らう俳優やスタッフを必要とせず、簡単に映画を作ることが出来る、ということを「スーパーサイズ・ミー」は教えてくれます。
「映画とは監督のもの」
忘れていた大事なことを思い出させてくれたのが面白かった第一のポイントです。
【第2のおもしろポイント~はたして自分ならどうするか?~】
主役は1人ですから観れば当然モーガンに感情移入します。
極めて健康体だったモーガンがマック生活わずか3日目にして嘔吐する姿はあまりにも衝撃的。「マクドナルドって一体何なんだ?」と誰もが思う瞬間です。
ターニングポイントは21日目でしょう。完全なるドクターストップを宣言された瞬間、僕は真剣に悩んでいました。
「僕がモーガンだったらどうするだろう?命を賭けて続けるのか、我が身を案じて止めるのか?」
映画を観ていてここまで悩んだことも最近ありません。僕が一番ショックだったのは恋人に“セックスが変わった”って証言されたことかな。そんなことになった日にゃ、そりゃ悩むよ!(笑)
そこまで悩んじゃった自分の存在が2つ目のおもしろポイントです。
【第3のおもしろポイント~そして僕はマックを食べるのか?~】
僕は映画を観ている最中、映画に使う意識とは違う別の意識を総動員して、過去の記憶を手繰っていました。
「そういえば最後にマックを食べたのはいつだっけ?」
少なくとも今月は食べてない。じゃ先月は?…もしかしたら食べていないかも。どうせなら出来るだけ遠い昔に食べたことにしてくれないかしら?そう思いたくなりますって(笑)。
実は僕、ビッグマックもフライドポテトも大好きでした。ただ「高カロリー」という自覚があるから、最後に食べたのがいつだったか分からないくらい敬遠していたのです。
そもそもこの映画を観るにあたって「食べたくなったらどうしよう」…とドキドキしていました。でもどうやらこの先よほどのことがない限り、僕がビッグマックを口にすることはないと思います。
人間の「食」に対する意識を変えてしまうほどの面白さ。これが3つ目のポイントです。
しかし。
おもしろポイントがある代わりに面白くないポイントもあるわけで。
何が残念だったって、マクドナルドとの直接対決がなかったのは至極残念。かなり期待したんだけどな。
さ、ハーブティ飲んで寝よう。
リリース直後に観ました。彼の地ではマックが肥満裁判に負け、コークに飛び火しそうになり、しかし本国で先に展開するとかっこ悪いという理由でC2というコークが日本先行発売になったらしいです。
kenさんのおっしゃるように、監督の情熱で映画は作られるという点で華氏911と並びコンセプトが好きな映画です。
by きりきりととと (2005-07-25 23:23)
C2ってありゃなんですかね?アメリカ本土でも売ってるんですか?
せっかくだから「ダイエットコークならいくら飲んでも絶対に太らないのか?!」
ってドキュメンタリーでもつくろうかな?(笑)
by ken (2005-07-26 01:42)
はじめまして!
スーパーサイズミー、イギリスでは早々にテレビ放映されていて、その時見たんですが、kenさんのブログ通り、考えさせられる映画だと思います。私はあの3日目に嘔吐するシーン以来、マックを食べてもあんまり美味しくなくなりました。「3日間でこれ?こわ~っ!」とひとりごちしたの覚えてます。
個人的には1日1個ビックマックを食べてるオジサンが面白かったかな。
by ミホ (2005-07-26 04:54)
こんにちは。先日TVでは、「マックを食べて痩せた」という女性が出ていました。マックはいまやサラダ路線で、健康を気遣うフリをしています。私はこの映画は観ていないんですが、マック大好きアメリカ人的にはスゴイ衝撃だったようで、映画の影響をいろんな側面から垣間見ています。
by gutta (2005-07-26 09:26)
>ミホさん、はじめまして。
あの1日1個のオジサンはすごいですね!
で、あの体型ですから、あれも一種の病気だと思いました。
nice!ありがとうございます。
>ぐったさん
この映画を観て、ビビッちゃってるアメリカ人の顔も見てみたいですねえ。
いずれにしてもファーストフードが身体にいいわけないんで、僕も極力
食べないように心がけてます。
by ken (2005-07-26 12:32)
こんにちは。私もちょうど観たのでTBさせてもらいました。
私は女子高生&19000個男&一日8L炭酸飲む男
そして、特典映像にあったフライドポテトの寿命。これにつきましたよ。
あの映画があったとしても周りの生活は変わらない気がします。
by (2005-07-26 13:21)
あー!レンタルDVDには特典映像がついてなかったんですよ~。
フライドポテトの寿命??? 気になる~!
by ken (2005-07-26 13:35)
>「僕がモーガンだったらどうするだろう?命を賭けて続けるのか、我が身を案じて止めるのか?」
確かに これは仕事だとしてもかなり壮絶です。私的にはマクドナルドとの全面対決を勝手に想像してたので、ちと拍子抜けでしたが。この映画を見てから マック食べるのを躊躇しちゃってますw。いまやってるペッパーチーズダブルビーフ食べたいんだけどなー。ちぇっ。
kenさんの『映画とは監督の物』にniceです!トラバさせてくださいねー。
by (2005-07-26 20:55)
私はこの映画をみたら逆にマックを食べたくなって、見たあと直ぐに食べた。
つーか、今でも週3回は食べてるよ~。
by ピカチュウ (2005-07-26 21:10)
>replicalove*さん
今日仕事中に「フレッシュネスバーガー」のお店を発見し、
「ここなら大丈夫なんじゃない?」て思って、一瞬食べようかと思いました。
台風のせいで雨がたくさん降っていたのでそそくさと会社に帰りましたけど。
nice!ありがとうございます~。
>ピカチュウさん
週3!? すごい。別の意味で尊敬します。
by ken (2005-07-26 21:13)
高校生の頃、スマイルを0円で売っていた私です。
ビッグマック大好きだったのですが、大人になってからほとんど食べなくなりました。なぜでしょうね。
バイトしてた側としては観たいけど、観るのがちょっと怖い映画です。
………私の頃はレタスを漂○剤で洗ってたなぁ。
by hiro163hiro (2005-07-26 23:02)
ぎゃー!もうぜったいマック食わねー!
カミングアウトありがとうございます(笑)
by ken (2005-07-27 00:47)
kenさんお久しぶりです。
スーパーサイズミー、劇場でも見たのですがレンタルビデオ店で借りてきてまた見ちゃいました。今回は子供達にも見せることができました。
最近、一番下の息子がハッピーセットのオモチャ欲しさにマックに洗脳されつつあるので、ゲロゲロシーンは強烈なカウンターになりました。
ひどいファーストフードはいろいろありますが、アメリカで食べたタコベルやピザハットもかなり胸焼けします。
by domiz (2005-07-27 14:28)
domizさん、おひさしぶりです。
子供を逆洗脳するには持って来いの映画ですね!
ぜひともスローフードを叩き込んでやってください(笑)
by ken (2005-07-27 17:42)
こんにちは。映画の中で「もっとも糖分の高い新商品」として紹介されたマックグリドルが今日本でもCMしていますね。このCMを見るたび胸焼けがしそうです。
TBさせていただきました。
by satoco (2007-09-01 00:00)
マックの商品に何も関心が無いので、マックグリドルなんて初めて聞きました。
マックを食べなくなって見事に2年経ちましたw
by ken (2007-09-01 01:29)
この作品を観てまだ数日ですが、なんとな〜く、大井町のマック(あの日本3号店です)の前を通るたびに、あの独特の匂いが鼻につくようになった気がします。
by カオリ (2008-10-10 21:11)
油ですよねw
ただ僕は嫌いになったわけじゃないので、
その油の匂いを嗅ぎ分ける自身があります。
先日も「ん!この近くにマックがある!」と見事的中させて妻を驚かせましたw
by ken (2008-10-11 02:18)