見逃していたら絶対オススメの20本~2006年版~ [2006年 ベスト20]
皆さん、お正月映画観てますか~?
えー、あけましておめでとうございます。
社会人になって24年。今年はじめて大晦日から1月5日まで、6日間ぶっ通しでお正月休みになったkenです。一体何すればいいのかさっぱり分かりません(笑)。
さてさて。本日はすっかり恒例となりました(と、言ってもまだ3回目)「見逃していたら絶対オススメのベスト20」を発表したいと思います。
えー2006年はですねぇ、ワタクシかなり真面目に仕事をしていたせいで、この3年間で最低の133本しか映画を観ることが出来ませんでした。その前年は246本も観たわけですから、いかに2005年は仕事をしていなかったか 昨年は頑張って仕事をしていたかが分かろうかというもんですが、とにかくこの中からベスト20を選出させて頂きます。
ちなみに133本の製作国別本数はこんな風になりました。
アメリカ 54本
日本 29本
韓国 16本
香港 5本
フランス 4本
イタリア 3本
イギリス 3本
中国 3本
ドイツ 1本
タイ 1本
イラン 1本
その他合作 13本
面白いことに上位4カ国の順位は2005年と同じなんですよね~。
ところで断わっておきますが、僕は無理に20本を選んだワケじゃありません。なんたって昨年は133本しか観ていませんから、自信を持ってオススメできるものが20本揃わなければ、15本でも16本でもいいと思っていました。が!なんと幸運なことに20本キッチリ揃いました~(笑)。
ではご覧下さい!
ちなみにこちらはランキングではありません。僕が観た順番で並んでいます。
「エイプリルの七面鳥」(2003年・アメリカ) 監督・脚本:ピーター・ヘッジス
ブレイク前のケイティ・ホームズ(トムちんの嫁)が主演したハートフルコメディ。
感謝祭の日に疎遠だった家族を招いて食事を振舞おうとする娘の1日を描いた佳作。
観客に“写真の良さ”を実感させるシーンに監督のセンスを見ました。
「SMOKE」(1995年・アメリカ/日本) 監督:ウェイ・ワン 脚本:ポール・オースター
この作品を一言で言うなら 「JAZZ」
タバコとウィスキーを用意した上で、ジャズの演奏を聴くように会話を楽しんで下さい。
ただしスクエアな客はお断り。
「THE有頂天ホテル」(2005年・日本) 監督と脚本:三谷幸喜
たとえ「テレビで観れば充分」と揶揄されようと、それでも劇場は爆笑の渦だった!
テレビを知り尽くしたスタッフによって作られた、テレビっ子のための完全娯楽ムービー。
三谷幸喜のキャリアのピークかもしれない佳作。
「バタフライ・エファクト」(2004年・アメリカ) 監督・脚本:エリック・ブレス、J・マッキー・グルーバー
“ある場所で蝶が羽ばたくとと地球の反対側で竜巻が起こる”
カオス理論をエンタテインメントに昇華させた最高傑作。
活字でもライブでもなく、映画だからこそ出来た演出を存分に楽しんでください。
「ホテル・ルワンダ」(2004年・イギリス・イタリア・南アフリカ) 監督:テリー・ジョージ
100日で100万人の命が奪われた大虐殺。
日本では考えられない事件だが、観れば誰もが謂れの無い恐怖感に襲われる。
恐るべきリアリティ。恐るべきクオリティ。
「故郷の香り」(2003年・中国) 監督:フォ・ジェンチィ 脚本:チウ・シー
中国映画なのに地方出身者には不思議と懐かしく、そして胸にチリリと痛い恋愛ドラマ。
観客の感情の波に寄り添うような音楽と絶妙な編集の間が見事。
中国映画に単身乗り込んだ香川照之の演技も必見。
「かもめ食堂」(2005年・日本) 監督・脚本:荻上直子
ただ“フィンランドで食堂を開いた女の話”がなぜこんなに面白いのか。
それを確認するだけでも充分に価値のある1本。
作り手と観客の間に「阿吽」を成立させた脚本も素晴らしい。
「ブロークン・フラワーズ」(2005年・アメリカ) 監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
40歳を過ぎて気がついたら周りに女がいなくなったアナタ。これは絶対に観なきゃダメ。
昔付き合ってた酷い男をふと思い出して「どこかでのたれ死んでるかしら?」と思ったアナタも。
フツーの人は“ハリウッドNo.1の変わり者”「ビル・マーレイ」ショーとして。
「嫌われ松子の一生」(2006年・日本) 監督・脚本:中島哲也
CMディレクター出身で最も成功した映画監督の最高傑作。
…と、いずれ言われるだろう中島哲也と、テレビを主戦場にしなくて本当に良かった中谷美紀の
執念の傑作。
「Dear フランキー」(2004年・イギリス) 監督:ショーナ・オーバック 脚本:アンドレア・ギブ
ハリウッド映画の対極にある素朴で愛に溢れた小品です。
何の情報を持たずに観ても最後までストレスを感じることなく楽しめる見事な脚本。
子供を持つすべての人にオススメ。
「SAYURI」(2005年・アメリカ) 監督:ロブ・マーシャル
プロデューサーはスピルバーグ。音楽はジョン・ウィリアムズ。主演はチャン・ツィイー。
監督はアカデミー賞受賞監督。日本の映画を外国人が作ったと嘆く前にまずは観るべし。
日本人には決して作れなかっただろう一級のエンタテインメントがここにある。
「女はみんな生きている」(2001年・フランス) 監督・脚本:コリーヌ・セロー
女流監督が撮った女性が主役のちょっと笑えるサスペンス。
女性は女友達と一緒に観ると楽しめます。男性は間違えても奥さんと一緒に観ない方がいい。
何組もの男女の対立を最終的には収束させる脚本が秀逸。
「クラッシュ」(2004年・アメリカ) 監督・脚本:ポール・ハギス 脚本:ボビー・モレスコ
アカデミー賞で「ブロークバック・マウンテン」を出し抜いた現代群像劇の傑作。
PG12なのがもったいなくらい、子供を含めたすべての人に観て欲しい「偏見と差別」の物語。
観た人の数だけ、いろんな解釈が生まれるはず。
「スーパーマン リターンズ」(2006年・アメリカ) 監督・原案:ブライアン・シンガー
男にはすべてを投げ打ってでも仕事に賭けなきゃいけないときがある…。
それはスーパーマンもブライアン・シンガーも一緒だ。
アメコミ映画のすべてを知り尽くした監督による2006年現在最高傑作のヒーロー映画。
「グエムル -漢江の怪物-」(2006年・韓国) 原案・脚本・監督:ポン・ジュノ
韓流ブーム衰退の中、これだけは見逃してはいけないホンモノのクリエイターによる大仕事。
日本人が見失った「怪獣映画の中の愛」を再発見する、怪獣映画の枠を越えた傑作。
ポン・ジュノにしてやられたり。
「アメリカ,家族のいる風景」(2005年・ドイツ/アメリカ) 監督:ヴィム・ベンダース
ベンダース曰く「人生で愛するものに気付くのが遅すぎた男の悲喜劇」。
実は「ブロークン・フラワーズ」とまったく同じ設定の物語。両作品を見比べるのも面白い。
脚本兼主役のサム・シェパードが最高にCOOL!
- 出版社/メーカー: レントラックジャパン
- 発売日: 2006/08/25
- メディア: DVD
「浮雲」(1955年・日本) 監督:成瀬巳喜男 脚本:水木洋子
戦中、戦後を舞台にした男と女の「究極の腐れ縁」映画(笑)。
黒澤明、小津安二郎と並ぶ日本映画界の名匠の代表作。
時代は変わっても決して変わることのない男と女の微妙な距離感を目撃して下さい。
「サンキュー・スモーキング」(2006年・アメリカ) 監督・脚本:ジェイソン・ライトマン
世界的に禁煙運動が拡がる中、喫煙擁護を訴えるPRマンが主役のブラックコメディ。
英語が分かれば字幕の10倍楽しめるはず。でも英語が分からなくても充分楽しめる。
タバコの映画でありながら喫煙シーンが一度もなく、しかもたったの93分!
「リトル・ミス・サンシャイン」(2006年・アメリカ) 監督:ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス
東京国際映画祭で万来の喝采を浴びた傑作ロードムービー。
観客の予想をことごとく裏切りながら、それでいてリアリティを損なわない絶妙な設定が見事。
登場人物の設定もキャスティングも素晴らしい。2006年イチオシの1本。
「ブロークバック・マウンテン」(2005年・アメリカ) 監督:アン・リー
たとえ同性愛に理解がなくても、最後は誰もが恋愛映画として認めるだろう感動の名作。
目に眩い映像と心に染みるギターの音色、そして主役2人の見事な演技を堪能して下さい。
これぞ正統アメリカ映画。
20本並べ終わってみると、やっぱり僕は地味な映画が好きなんだなと思いました。
そのほとんどが現実離れしていない「目の前の現実」を取り上げたものが多かった。
もちろん「スーパーマン」や「グエムル」は想像上の物語ですが、ドラマの根底に流れているものはあくまで普遍的なテーマです。
「愛」
僕たち日本人には照れくさいワードですけど、やっぱり最後はこれしかありません。
2007年の今年は一体何本の「愛ある映画」と出会えるのか楽しみです。
3年目に入った「ナニミル?」を今年もよろしくお願いします!
今年もよろしくお願いしま~す!
kenさんおリストでは、ブロークン・フワラーズと、ブロークバックしか
まだ観ていない私です。とほほ。
>昔付き合ってた酷い男をふと思い出して「どこかでのたれ死んでるかしら?」と思ったアナタ
え?私のこと?(笑)
今日はこれからお正月映画を娘と観に行きます。
「シャーロットのおくりもの」です・・・。
by 蓮花 (2007-01-02 07:17)
あけましておめでとうございます。「ブロークバック・マウンテイン」・・・身の回りにこんな人たちいっぱい、去年はカミングアウトされっぱなしだった・・・。今年もよろしくお願いします。133本、十分でしょ〜。
by snorita (2007-01-02 07:21)
新年おめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
カジノロワイヤル、まだ観てません。
by きりきりととと (2007-01-02 10:48)
新年おめでとうございます。
kenさんの記事を見て、私は去年はなんと映画を見ることをさぼっていたんだろうと、反省しきり・・・。
kenさんのレビューを読むと映画を見たいという気持ちをかき立てられます。
昨年よりは、一本でも多く、映画を見るようにしたいです。
ちなみに、このなかで私が好きな作品は、「SMOKE」「ブロークン・フラワーズ」「浮雲」「ブロークバック・マウンテン」です。
今年も、歯に衣着せぬレビュー、楽しみにしてますよ~~☆
宜しくお願いします。
ココより
by coco030705 (2007-01-02 12:25)
あけましておめでとございます。
『スーパーマン』のような娯楽大作はもちろん、こんな映画もあるんだ、
という作品を紹介してもらえるのがこのブログの魅力の一つだな〜、と
勝手に思っています。
今年も楽しみにしていますので、よろしくお願いします。
by (2007-01-02 12:57)
>蓮花さん
「シャーロットのおくりもの」は吹き替えの俳優陣がスゴイらしいですね。
蜘蛛をジュリア・ロバーツがやるってのもどうかと思いましたけど(笑)。
どんな映画だったのか、記事を楽しみにしています。
nice!ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
>snoritaさん
どうしてオージーにゲイが多いんでしょうね?不思議です。
そんな中にsnoritaさんがいるなんて…(笑)
133本で充分?とんでもない!少なくとも150超えはしたいところでした。
>hyperbomberさん
あけましておめでとうございます。
カジノロワイヤル。正月休みの間に観ようと思ってます。
nice!ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
>coco030705さん
「浮雲」…いいですよね(笑)。
今年も“利害関係一切ナシ”で多くの記事を書きたいと思います!
nice!ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
>ケンタッキーさん
「ナニミル?」は“広く浅く”がモットーです(笑)。
だってB型だからしょうがないんですよ~。
今年もよろしくお願いします。
by ken (2007-01-03 02:50)
あけまして おめでとうございます。
あぁ、あれも観たかった、これも観たかったと思う20本・・・。
「グエムル-漢江の怪物-」だけは、なんとしても観る予定です(笑)。
今年も自分ではきっと観られない作品にたくさん出会えると期待しています。
今年もどうぞよろしく♪
by (2007-01-03 09:37)
日本での「グエムル」の評価は不当に低いような気がします。
「怪獣映画」というジャンル分けがその理由だと思うんですが
この映画はそんな小さな枠に収まる作品じゃありません。
ぜひご覧になって下さい。評価は低いかも知れませんけど(笑)。
nice!ありがとうございます。今年もよろしくお願いします♪
by ken (2007-01-03 09:55)
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくです。
見ているのは1つだけでした・・・
有頂天ホテル。
もう少しみたいな・・・!
by ecco (2007-01-03 21:45)
海の中でいいもの観てるじゃないですか^^
nice!ありがとうございます。今年もよろしくお願いします^^
by ken (2007-01-04 10:27)
あけましておめでとーございます!
今年もよろしくです。
今年も映画いっぱい見ようと思います。
カープ応援も盛り上がっていきましょう!
by kotori (2007-01-04 22:35)
今年からカープのファンクラブが出来ますからね!
映画鑑賞と共に、カープ観戦も盛り上がって行きますよ!
nice!ありがとうございます。今年もよろしく!
by ken (2007-01-04 22:48)
SMOKE、良いですね。淡々と物語が進行して最後にド~ン!でホロッとしてしまう。忘れられない映画です。今年もよろしくおねがいします。
by 江戸うっどスキー (2007-01-05 01:46)
大人向けのビターなエンディングだったと思います。
味わい深い、良い映画ですよね。
今年もよろしくお願いします。
by ken (2007-01-05 10:20)
あけましておめでとうございます。
今年も参考にさせてもらいます。
欲しい物ばかり揃ってるセレクトショップみたいなリストですね。
by (2007-01-06 10:36)
rosemaryさん、今年もよろしくお願いします。
セレクトショップってなんだか嬉しい表現ですね。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-01-06 16:20)
遅れ馳せながら
明けましておめでとうございます。
地味だけどいい作品が揃ってますね。
半分くらいは私の未見なので、まずは、
「SMOKE」「かもめ食堂」「リトル・ミス・サンシャイン」あたりから
観たいなーって思いました。
今年もkenさんの映画評楽しみにしています。
よろしくお願いします!!
by Naka (2007-01-08 00:36)
Nakaさん、あけましておめでとうございます。
今年は自信をもって「僕は地味な映画が好きです」と言おうと思います(笑)
nice!ありがとうございます。今年もよろしくです。
by ken (2007-01-08 16:48)
はじめまして。
お邪魔させていただきます♪
こちらにリストアップされたものの中では
「SMOKE」「ホテル・ルワンダ」「嫌われ松子の一生」を
観ました。
わたしも「愛ある映画」にどしどし巡り合えるよう、
今年もがんばります。
kenさんのレビュー、思いっきり参考にさせていただきたいと
思います!
by (2007-01-26 05:56)
みはるさん、ようこそ。
今年、たくさんの「愛ある映画」に出会えるといいですね!
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-01-26 11:44)
はじめまして。
たくさん映画観られてるんですねー。
知らない映画もありますね。参考にさせていただきます!
by (2007-02-13 17:10)
いやいや、最近はたくさんなんて観てませんよ~。
一度で良いから年間365本、観てみたいもんですね(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-02-14 05:14)