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ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習 [2008年 ベスト20]

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」(2006年・アメリカ)

 この作品は「モキュメンタリー」というジャンルなんだそうです。
 架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法。
 知らなかったけど20年前からやってたなあ。「ガンジーオセロ」とか「8月のペンギン」とか。

 ボラットはカザフスタン国営テレビのリポーター。
 彼はカザフスタン情報省の指示でアメリカへ渡り、アメリカンカルチャーを紹介するためにあらゆる場所でインタビューを収録。その模様を番組にするという体で進行するんですが、これがまあ相当くだらなくて大笑いしました。
 のっけにまず笑わせてくれるのはカメラ前で濃厚なキスをして見せた相手が実妹で、しかもカザフスタンでベスト4に入る娼婦だというネタ。妹は紹介されて自身有り気にトロフィーを掲げます。あ、R-15です(笑)。
 とにかく下品な下ネタと、ブラックジョークのオンパレード。個人的に一番ウケたのはロデオ会場でアメリカ国歌のメロディに載せてカザフスタン国歌(もちろん架空の歌詞)を歌い上げるところ。腹がよじれるかと思いました。秀逸です。R-15です。
 他にもユーモア講座に参加、フェミニスト団体にインタビュー、社交マナーを学ぶためのディナーパーティなど、ボラットはありとあらゆるところで取材をします。僕はこの全部が映画のための設定で、俳優によるものだと思っていましたが、実際には違うようです。恐ろしい。どんな撮影か知らされずに参加した人たちがほとんどだったようで、いくつか訴訟も起こされたようです。R-15です。
 
 でも、新しい笑いを生むためには訴訟も辞さないという姿勢は素晴らしいです。ホントに。
 お笑いって命を賭けてやるものなんですよ。それくらい崇高なものなんです。だって人を泣かせることよりも、笑わせることの方が難しいんですから。そしてなにより「笑い」は人生を豊かにしますから。
 この世の中から「お笑い」が無くなるということは、「太陽」が無くなるに等しいことなのです。
 ボラット万歳!
 テレビではすでにスターだったのに映画でフルチンになるなんて尊敬するぞ!

 「そういや最近、笑ってないなあ」と思ったアナタ。今すぐこの映画を借りに行きなさい!
 R-15です。でも子供もこっそり観ていい!これが笑えれば立派なオトナだ!

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

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snorita

映画館で全員が笑い続けました、面白かったけど疲れちゃったよ。
副題がおもしろいですねえ。
by snorita (2008-10-21 12:14) 

ken

ああ、映画館で観たかったなあ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-10-21 14:12) 

うつぼ

ちょっと前にレンタルで見ました。
最初戸惑い気味に笑っていましたが、kenさんと同じく国歌のところではどうにも止まらなくなってしまい。(笑)
snoritaさんのコメントを観たら私も映画館で観たかった、、と後悔。
by うつぼ (2008-10-22 22:26) 

ken

日本人にはちょっと苦手なジャンルですよね。
ジョークも文化だからなあ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-10-23 01:10) 

クリス

kenさんもご覧になったんですね。
カラダ張るにも程があるって思う反面、コレほど手加減なしにやられると、賞賛に値しますよね。
たしか最近、イタリア?かどっかでまた騒ぎを起こしてました。
by クリス (2008-10-26 22:40) 

ken

いやあ、僕は尊敬しますよ。彼を。
すべての人間の根底に、ドス黒くてドロドロしたものが流れてるんですから。
そこを刺激したら、そりゃウケるって分かってても、やらなかっただけですからね。
近くにいたら迷惑だけど(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-10-26 23:50) 

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