マダガスカル [2009年 レビュー]
「マダガスカル」（2005年・アメリカ） 監督：エリック・ダーネル、トム・マクグラス
子どものいない中年にとってアニメーション映画は完全に守備範囲外だ。
だから「ポニョ」も観なかったし、ハリウッドのCGアニメも率先しては観ない。
「マダガスカル」は僕にとって、いつの間にか公開されて、いつの間にか終わった大量の映画の中の1本だが、今年その続編が公開されると聞いて、じゃあ観てみようという気になった。
ちなみにアメリカ国内での興行収入は$139,595,521（約160億円）で、ブラピ＋アンジーが共演して話題を呼んだ「Mr.&Mrs.スミス」を抑え、2005年のランキング第9位を獲得。全世界ではなんと$532,680,671（約612億円）も売り上げている。
CGアニメーション映画は莫大なギャランティを必要とするビッグスターも、巨匠と言われる監督も必要なく、スタジオ主導で作ることが出来るという理由で90年代後半から多作されるようになった。それが実写並み（あるいはそれ以上）に稼ぐのだから、スタジオにとってはまさに一石二鳥なのだ。
具体例を紹介する。
実は21世紀に入ってからというもの、「アメリカ国内興行収入ベスト10」にCGアニメーション映画がランクインしなかった年は1度もない。中でも2004年は「スパイダーマン2」を抑えて「シュレック2」が第1位を獲得（1995年の「トイ・ストーリー」以来、CGアニメとしては2度目）。また2008年はベストテンに4作品（「ウォーリー」、「カンフー・パンダ」、「マダガスカル2」、「ホートン 不思議な世界のダレダーレ」）がランクインするCGアニメの当たり年だった。
ではヒットの要因はなにか？
まずは単純に「観に行き易い」からだと思う。暴力もセックスもないから親は安心して連れて行けるし、家族単位で観るから集客にも有利。そして最後はやっぱり「意外とよく出来ている」からだと思う。
CGアニメ映画を主に配給しているのはブエナビスタとドリームワークスだが、どちらの作品にも共通するテーマは「LOVE＆PEACE」である。これに少年ジャンプの編集方針と同じ「友情」「努力」「勝利」が加味される。
だからこそ子供にはウケる。しかしいい大人にはこそばゆい。
「マダガスカル」は子供のいない中年には見飽きたテーマだ。
もしもこれが終身雇用が当たり前だった時代の日本で公開されていたら、都内の動物園でぬくぬくと暮らす動物たちは反面教師に映ったかもしれないが、今はマダガスカルに到着した動物たち以上に人間が苦難を強いられている時代である。オトナはもっと他に勉強することがあると思う。少なくともこの映画以外で。
![マダガスカル スペシャル・エディション [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61w2TtoS7WL._SL160_.jpg "マダガスカル スペシャル・エディション [DVD]")
子どものいない中年にとってアニメーション映画は完全に守備範囲外だ。
だから「ポニョ」も観なかったし、ハリウッドのCGアニメも率先しては観ない。
「マダガスカル」は僕にとって、いつの間にか公開されて、いつの間にか終わった大量の映画の中の1本だが、今年その続編が公開されると聞いて、じゃあ観てみようという気になった。
ちなみにアメリカ国内での興行収入は$139,595,521（約160億円）で、ブラピ＋アンジーが共演して話題を呼んだ「Mr.&Mrs.スミス」を抑え、2005年のランキング第9位を獲得。全世界ではなんと$532,680,671（約612億円）も売り上げている。
CGアニメーション映画は莫大なギャランティを必要とするビッグスターも、巨匠と言われる監督も必要なく、スタジオ主導で作ることが出来るという理由で90年代後半から多作されるようになった。それが実写並み（あるいはそれ以上）に稼ぐのだから、スタジオにとってはまさに一石二鳥なのだ。
具体例を紹介する。
実は21世紀に入ってからというもの、「アメリカ国内興行収入ベスト10」にCGアニメーション映画がランクインしなかった年は1度もない。中でも2004年は「スパイダーマン2」を抑えて「シュレック2」が第1位を獲得（1995年の「トイ・ストーリー」以来、CGアニメとしては2度目）。また2008年はベストテンに4作品（「ウォーリー」、「カンフー・パンダ」、「マダガスカル2」、「ホートン 不思議な世界のダレダーレ」）がランクインするCGアニメの当たり年だった。
ではヒットの要因はなにか？
まずは単純に「観に行き易い」からだと思う。暴力もセックスもないから親は安心して連れて行けるし、家族単位で観るから集客にも有利。そして最後はやっぱり「意外とよく出来ている」からだと思う。
CGアニメ映画を主に配給しているのはブエナビスタとドリームワークスだが、どちらの作品にも共通するテーマは「LOVE＆PEACE」である。これに少年ジャンプの編集方針と同じ「友情」「努力」「勝利」が加味される。
だからこそ子供にはウケる。しかしいい大人にはこそばゆい。
「マダガスカル」は子供のいない中年には見飽きたテーマだ。
もしもこれが終身雇用が当たり前だった時代の日本で公開されていたら、都内の動物園でぬくぬくと暮らす動物たちは反面教師に映ったかもしれないが、今はマダガスカルに到着した動物たち以上に人間が苦難を強いられている時代である。オトナはもっと他に勉強することがあると思う。少なくともこの映画以外で。
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- メディア: DVD
ペンギン一味の記憶だけ残ってますけど、
かなり前に観たんで、ほとんど内容覚えてなかったりします・・・。
>オトナはもっと他に勉強することがあると思う。少なくともこの映画以外で。
確かに！
by u_yasu (2009-02-16 00:29)
ペンギン一味はいわゆるクラウンを担ってましたね。これは面白かったです。
nice！ありがとうございます。
by ken (2009-02-16 00:38)
私はCGアニメ映画も見ちゃうタイプなんですけど、この手の映画はぶっちゃけストーリーがワンパターンだなぁと感じていました。
でもアニメーションでもなかなかいい作品もあって一概にノーとは言えない私です。
近年見たアニメ作品の中では「ルネッサンス」「ベルヴィルランデブー」という作品が印象に残っています。
by hana (2009-02-16 00:42)
大人向けのアニメーションは僕も観ますよ。
「ルネッサンス」は面白そうですね！
nice！ありがとうございます。
by ken (2009-02-16 00:49)
話をどこに落ち着かせるのかと思いながら見ていたら、魚というオチにズッコケた一作でした。アニメ作品としても小品という感じでそんなにヒットしたのが不思議です。
by satoco (2009-02-16 01:29)
映画のヒットの要因は、特にハリウッド映画の場合、
いろんな要素が複雑に絡んでくるんですよね。
それを今度研究したいと思います。
……時間があればw
nice！ありがとうございます。
by ken (2009-02-16 01:33)
こんばんは。
このアニメのキャラクターが好きです。あのペンギンたちが（笑）
本編よりも一緒に公開されたペンギンのクリスマスの話の方が
お気に入りかも…です(^^ゞ
「2」の予告編でもペンギンたちは大活躍してましたね～
by non_0101 (2009-02-19 22:14)
ペンギンがいなかったら、この作品は成立してませんよね。
だってオチがなくなるw でも「2」は観ないと思うなあ。
nice！ありがとうございます。
by ken (2009-02-20 00:42)