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天使と悪魔 [2009年 レビュー]

天使と悪魔」(2009年・アメリカ) 監督:ロン・ハワード 原作:ダン・ブラウン

 驚くべきスピード感で謎解きにまったくついて行けず。
 「原作読まずに観るなんざ100年早いわ、このドアホ」
 と、ロン・ハワード言われているのかと思った。

 「ロバート・ラングドン」シリーズの第2弾である。
 僕は「ダ・ヴィンチ・コード」も、そして今回も原作を読まずに観たが、特に今回はヴァチカン全体を爆破する「反物質」なるものが出て来た瞬間、一気に観る気が失せた。なぜなら「スンマセンなあ、これベタベタのフィクションでんねん」と言われたのと同じことだからだ。その断りが早過ぎる。このあとにイルミナティだの、コンクラーベだの、もっともらしい単語が出て来ても、僕は耳を貸す気になれなかった。
 トム・ハンクスの演技は見応えがなく、見栄えのする女優がいるわけでなし、何度途中でストップボタンを押そうとしたか分からない。実際何度か落ちたし。唯一の興味はユアン・マクレガーと、すっとんきょうなストーリーのオチ。このオチは良く出来ていたけれど、それもB級サスペンスと思えばこそだ。

 B級サスペンスにこんなに金をかけて良いのか?とも思った。ローマやヴァチカンのロケーションは美しく、そこに駆り出されたエキストラの数も尋常じゃなかった。クライマックスシーンの膨大なエキストラは一部CG合成だと思われるが、よくもまあこんなに好き勝手に撮影をやらせてくれたもんだと感心する。繰り返すが、大した作品じゃないのに。

 「天使と悪魔」というタイトルを意識した照明は面白かった。特に教皇執務室でトム・ハンクスとユアン・マクレガーが2人きりで対面するシーンは、どちらの役者も顔の半分にしか照明が当たっておらず、人間の中の「天使と悪魔」を表現していた。他にも目を凝らせばロン・ハワードなりのこだわりが映像に隠されているはずだが、残念なことに前向きで観る気は序盤で失せている。
 ヘリコプターの一件もなあ。あれは無いよなあ。

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

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コメント 4

Betty

あははは!バサリと清清しい記事です!
わたしは原作を読んで面白かった!!と思った人なので映画も楽しく鑑賞しました。
「反物質」は研究をしているノンフィクションをTVで見た事があるので、あまり気にならなかったです(そんなのもあるんだろうなぁ~みたいな感じで。)
ユアン・マクレガーの演技はとても良かったですね!
顔の照明ですか・・・気がつきませんでした。やっぱり見ている部分が違いますね@@!
実は・・ヘリコプターのシーン原作はもっと最悪なんですよ(笑
by Betty (2009-12-28 20:42) 

ken

映画より最悪なヘリコプターのシークエンス…。
そこだけ立ち読みしようかなw
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-12-28 23:34) 

**feeling**

原作愛蔵版を読んでいたので楽しかったですが。
あれがなかったら、ただのダサく映画になっていたと思います。
ダサい~映画。
by **feeling** (2009-12-31 20:24) 

ken

やっぱし!
by ken (2010-01-01 12:42) 

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