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ファイナル・ドラゴン(1977年・香港) [2012年 レビュー]

原題:風雨雙流星/THE KILLER METEORS
監督:ロー・ウェイ 脚本:クー・ルン

 新年1発目、何を観ようか悩んだ末に選んだのはしょうもないジャッキー映画。
 その理由。「沢木耕太郎風」から脱却するためには、マジメな映画は無理だなと(笑)。ちなみにジャッキー・シリーズはこの先も続きます。なんたって2年越しの「ジャッキー映画コンプリート計画」実施中なので。

 さて本作。ビデオ版がリリースされたときには「ジミー・ウォング&ジャッキー・チェン/キラードラゴン流星拳」というタイトルでした。観たら驚きますよ。ジャッキー・チェンは延々出てきませんから。出てくるのはオープニングから約20分後。主演は白竜をポッチャリさせたようなジミー・ウォングで、ジャッキーは悪役(しかもラスボス)という珍しい作品です。うおい。DVDのパッケージ写真は完全にジャッキー主演になっとるやんけ。これは明らかに誇大広告。もしもDVDパッケージにダマされて買った方がいたら、JAROに通報した方がいいです。

 「奪命流星」という究極の武器を持つメイ(ジミー・ウォング) は、無花病と名乗る貴族(ジャッキー・チェン)に妻を殺してくれと頼まれる。彼は妻に毒を盛られ、年に1度だけ解毒剤を渡されてギリギリ生かされているのだと言う。メイは無花病の願いに応えるべく、その妻のもとへ向うのだが…。

 とにかく脚本がしっちゃかめっちゃか。
 脚本を書いたクー・ルンは「成龍拳」も書いてるんだけど、本作の場合はウド鈴木のフリートークよりヒドい。「おまえ、そのエピソードいらんやろ」って言いたくなるシークエンスがてんこ盛りで、なんなら登場人物も半分でええわ!ってくらい多い。例えば「死んだと思ったら生きてた」って展開はたいてい1作品で1回しか使わないもんだけど、ここでは2回出て来る。「うわうわ!オマエも生きとったんか!」ってそれモンスターエンジンのコントか、笑い飯の漫才やろ!

 そう言いつつ、ジャッキーの悪役ってなかなか観られるもんじゃないので、コアなファンにはいいかと思います。ジャッキーはジミー・ウォングとの対決に敗れて派手に焼死しますから(笑)。もちろん誰もそんなこと期待してないと思うんですけど。
 ちなみにジミー・ウォングは、のちに起きる「ジャッキー・ジャック事件」の際、ロー・ウェイ×ジャッキー×香港マフィアとの間を取り持って手打ちにさせた立役者で、そんな背景を知りつつ観ると「普段から付き合いは大事だなあ」と違う意味で感心させられます。
 ただ僕は観ながら何度も「オレって時間を無駄にしてないか?」と何度も自問してました(笑)。
 そして問題のDVDジャケはこちら。責任者出てこーい!

ファイナル・ドラゴン デジタル・リマスター版 [DVD]

ファイナル・ドラゴン デジタル・リマスター版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: DVD

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コメント 3

ルル

先日は「nice!」と、ご挨拶コメントありがとうございました。
今年もよろしくお願いいたします。

このDVDはパッケージにダマされるなってことが理解出来ましたわw。
by ルル (2012-01-04 23:09) 

ken

ルルさん、今年もよろしくお願いします。
このパッケージは完全に反則だと思います。
被害者が出ていないことを願うばかりですw
nice!ありがとうございます。
by ken (2012-01-04 23:24) 

奪命流星

素晴らしいレビュー!わかりやすい!
同じこと思った方が何人いただろう・・・
私としては主人公を捕えた際のジャッキーの一連の対応も笑ったポイントでした。
そして作品としての最大の感想は「俺、時間を無駄にしてないか・・・・」
本当に、これに尽きると思います。
by 奪命流星 (2017-09-10 18:50) 

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