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劇団四季「ライオンキング」 [ショウより素敵な商売はない]

 今年に入って4本目のミュージカル。「ライオンキング」を観るのはこれが2回目。
 前回は1階席で観たので、今回は2階席の最前列で観てみることに。
 ちなみに「ライオンキング」をこれから観る人はまず1階席で観た方がいい。
 オススメなのは真ん中よりもやや後ろ目。その理由は舞台装置の関係でステージの高いところを観る機会が多いのと、1階席の通路を何度もキャストが通るのでその全貌を観るにはやや後方の席が適していると思います。その証拠に今日ステージに近いところで観ていたであろう女子中学生たちが「クビ疲れたぁ~。次観るならゼッタイ2階がいい!」と言いながら会場をあとにしてましたから(笑)。
 その2階席ですが、個人的には舞台装置の動きがすべて確認できるので、とても興味深く観ました。おそらく劇団四季史上最高に手間のかかった舞台装置じゃないかと思います。僕がプロデューサーでこれだけ大掛かりな舞台を組んだら、そりゃ5000回でも6000回でもやってくれって感じです。この舞台をバラしてまた新しいミュージカルをやるなんて考えたくもありません(笑)。

 さて、劇団四季のミュージカルは「CATS」「クレイジー・フォー・ユー」「マンマ・ミーア」「コーラスライン」「オペラ座の怪人」と観て来ましたが、もしかしたらこの「ライオンキング」が一番良く出来た作品かも知れません。
 まず一番は観ていて楽しい。
 さまざまな鳥や動物たちを人間が見事に演じているし、ディズニーキャラクターの魅力を損なうことなく舞台上で再現できているのも凄いと思います。衣裳やメイクの色彩も鮮やかで実に美しい。
 そしてストーリーも単純で分かりやすい。
 他の作品と違って唯一勧善懲悪ですから。まあもっともこのミュージカルを観に来る人たちはディズニー映画の「ライオンキング」も観ているんでしょうけどね。ちなみに僕は観ていません(笑)。
 主要キャストに子供がいる。
 ストーリーどうこう以前に子役たちが可愛いんです。ついでに悔しいくらい歌も上手い(笑)。第1幕は子役2人が大いに魅せてくれます。そしてこのミュージカルを観て、「私も(僕も)歌いたい」って思う子供たちが沢山いることでしょう。
 僕にも子供がいたら「ライオンキング」だけは見せたいなと改めて思いました。
 お子さんをお持ちの方は夏休みの思い出にぜひ。劇場では座高の低い子供
用にシートの上に乗せるクッションを用意しているようです。気が利いてるね。 


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劇団四季「オペラ座の怪人」 [ショウより素敵な商売はない]

 今回はおよそ2年ぶり、2度目の観劇だったのですが、ひとつ気が付いたことがあります。それは、映画版「オペラ座の怪人」はやっぱり良く出来た映画だったんだと言うこと。舞台→映画→舞台と観てみて良く分かりました。
 映画化にあたって監督のジョエル・シューマカーはこう語っていました。
 「『オペラ座の怪人』を観たくても劇場に行けない人が世界中に何百万人もいる。アンドリューの音楽を愛するその人々に映画版をプレゼントできると思った」
 この言葉にまったく偽りはありません。
 映画版「オペラ座の怪人」は舞台の魅力をまったく損なうことなく、それでいて映画ならではの見せ場を付加して仕上げた完璧なミュージカル映画です。
 実は昨年のベスト20を選ぶとき「オペラ座の怪人」を加えるかどうか最後まで悩みました。
 この映画が面白いのは原作ミュージカルが面白いからで、その他のオリジナル作品を選ぶべきかなと。でもそれが間違っていなかったことを今日確認できてとても良かったと思います。

 改めて観た劇団四季版「オペラ座の怪人」は舞台装置に驚きました。特にファントムの住み家へ続く地下の湖のシーンが素晴らしい。
 また、この日のキャストで感動したのはカルロッタを演じた種子島美樹さん。この人のパフォーマンスには大拍手です。

 ジョエル・シューマカーの言葉を思い返せば、映画も舞台も両方観ることが出来た僕は幸せ者だと思いました。

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劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」 [ショウより素敵な商売はない]

 映画は1人で観に行っても寂しくないけれど、舞台を1人で観に行くのはどうも寂しい。
 なぜだろう。
 観る者も演じる者もすべてがナマモノだからだろうか。
 皆が誰かと一緒なのに、自分だけ独りぼっちだと疎外感を感じるからだろうか。
 特に「クレイジー・フォー・ユー」のような超ハッピーエンドミュージカルだとなおさらだ。
 やっぱり誰かと素直に「良かったね~」と感動を分かち合いたい。
 「クレイジー・フォー・ユー」はそれくらい幸せな気分になれるミュージカルなのだ。

 この作品はジュディ・ガーランドとミッキー・ルーニー主演のミュージカル映画「ガール・クレイジー」(1943年)がベースになっているんだそうです。今回パンフレットを買って初めて知りました(笑)。
 ちなみに僕がこの作品を観るのは2度目。
 前回は田邊真也・木村花代コンビだったのですが、今回は加藤敬二・樋口麻美コンビ。
 この2ペアを比較するのは甚だ申し訳なく心苦しいのですが、樋口麻美さんの歌唱は素晴らしすぎました。彼女のソロパートは都合3回あるんですけど、僕は3回とも感動で泣いてしまいました。もしかしたら往年の保坂千寿さんを上回る(あーっ!比べちゃってスイマセン!)巧さかも知れません。
 ステージは2幕目が俄然面白いです。
 1幕目で「ちょっと長い?」って思う人もいるかもしれません。特に「ちょっと小腹が空いた」なんて人は「後半まだ1時間チョイあるんだよね?」と軽く引いちゃうかも知れませんが、空腹をこらえて2幕目を待ちましょう。本当に面白いですから!

 ではこの作品の見せ場など。
 ひとつは「タップダンス」。
 過去の劇団四季ミュージカルの中でも1、2を争うほどタップダンスシーンの多い作品です。ミュージカル入門篇としても悪くないでしょう。
 もうひとつは「意外でキレのいいハッピーエンディング」。
 2幕目が楽しいのは主要登場人物が次々とハッピーになっていくからです。そこがまた泣けたり笑えたりするんですね。
 さらに「小道具を巧みに利用したダンスシーン」。
 ロープを持った女性をベースに見立てたり、つるはしに女性を乗せて振り子のように見せたり、パエリア鍋を使ってタップをしたり、アイディアに満ちた演出がとても楽しい。
 最後に「主役2人のアツアツぶり」。
 君たちホントにデキてんじゃないの!ってツッコミたくなるくらいチューしまくりです(笑)。カーテンコールなんざ、ハンパじゃありません。この公演はお客さんが残って拍手を続けている間、席を立つともったいないことになりますよ。客席に残っている大半は間違いなくリピーターです。彼らは最後のカーテンコールまで熟知してますから、だから帰らないんです。そこで何度も見せるキスシーン。さあ、あなたは何度目撃することが出来るでしょうか(笑)。
 2006年東京公演の千秋楽は7月9日。興味のある方はぜひ楽しんで来て下さい。
 
 僕は次回、6月に「CATS」(多分9回目)、7月に「オペラ座の怪人」(2回目)と「ライオンキング」(2回目)を観に行ってきます。
 もちろん今回同様、2人でね。


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アレグリア2 ~あるいは、ほのかに暖かい晩秋の記憶~ [ショウより素敵な商売はない]

 「アレグリア」という単語は知っていた。
 けれどそれを観に行こうと思ったことは一度も無かった。
 そもそも僕の周りに「行ったほうがいい」とか「観ないと損する」なんて言う人が一人もいなかったし、一体何を見せてくれるショウなのかも知らない僕が、アレグリアに対して興味を抱くはずもなかった。だから、ときどきどこかで目にしたり耳にするアレグリアとは、僕の視界の外でいつの間にか始まって、いつの間にか終わるイベントのはずだった。

 11月に誕生日を迎える近しい人がいた。その人は僕がとてもお世話になった人なので、誕生日には何か贈り物をしようと考えていた。
 誕生日のプレゼントを考える作業はクリエイティブな仕事に似ている。自分なりにベストな選択(いい仕事)をしたと思っても、それが相手(クライアント)の心を打つかどうかは、フタを開けてみるまで分からない。
 ある日、僕はふと「モノより思い出」という某自動車メーカーのCMを思い出した。それはいい加減悩み過ぎて何も選べなくなっていた僕にとってホームラン級のひらめきだった。
 「そうだ。モノより思い出がいい」
 僕はこの機会にミュージカルを観てもらおうと思った。
 その人は以前、「アニー」を観て以来ミュージカルに興味はあったのだけれど、以降観に行くチャンスがなかった、と言っていたのを思い出したからだ。
 今観てもらうなら「キャッツ」「ライオンキング」「オペラ座の怪人」のいずれかがいい。どれも素晴らしく完成度の高いミュージカルだ。
 ところがいざ探してみると
良席がなかった。
 困った。やむなくミュージカルは諦めることにした。
 さてどうすべきか。僕はその人と交わしたこれまでの会話を思い出してみた。
 「ワルツ・フォー・デビーってよく聴くんですよ」

 『Waltz for Debby』
 ジャズピアニスト、ビル・エバンスがスコット・ラファロ(B)、ポール・モチアン(Dr)とトリオを組み、1961年6月25日、ニューヨークの名門ジャズクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」で録音した畢生のライブアルバム。名盤中の名盤である。
 その人の口から「ワルツ・フォー・デビー」という言葉が出たとき僕は軽い目眩を覚えた。僕自身すごく好きなアルバムだったし、それ以上に僕より11歳も年下の女性がこのアルバムのタイトルを口にするなんて思いもしなかったからだ。だからその言葉は僕の頭の中で大きな塊となって残っていた。
 「久しぶりにジャズもいい」
 僕はブルーノート東京のスケジュールをチェックした。
 ちょうど17周年記念ライブの最中で、フュージョン界の大物ピアニスト、ジョー・サンプルとジョージ・デュークによる“ピアノデュオ”というライブが行われていた。アーティストのことは知らなかったけれど、ピアノデュオという編成が面白かった。「ワルツ・フォー・デビー」(あるいはビル・エバンス)が好きなら、ピアノライブはきっと楽しめるはずだ。と、思ったのも束の間、詳細を確認したら悲しい現実が明らかになった。公演はその人の誕生日の前日に終了し、翌日は休業になっていたのだ。うーん。誕生日の前日にライブを楽しむという方法もあったけれど、残念ながら僕のスケジュールがそれを許さなかった。

 なにかいいイベントがないものか。
 「モノより思い出」を諦めきれず僕は「ぴあ」を調べてみた。そこで見つけたのが「アレグリア2」だった。しかもその日は最終公演日だった。
 よりによってその人の誕生日が千秋楽。
 「これも巡り合わせかも」と思ったら俄然観てみたくなった。確認の意味でその人にメールをしたら「友達が見に行って感動したらしく、『是非行ってみて』と薦められていました」と返事が来た。
 よし。これは行くしかない。こうして11月最後の日曜日は「アレグリア2」を観ることになった。
 
 その日、最寄り駅の原宿は信じられないくらいの人出だった。
 「これみんなアレグリアに行く人じゃないですよね」とその人は笑った。きっと違うはずだった。日曜日の原宿は何がなくてもこれくらい混雑しているのだろう。そう思わせるくらい原宿の街は平然としていた。数年ぶりに原宿駅で下車した僕はあまりの人ごみにうんざりしていた。けれど「アレグリア2」に対する期待がそれを打ち消して行く。
 僕たちは駅から5分とかからない場所に特別に設(しつら)えられた白いテントを目指した。
 晩秋の代々木公園。空は青く高かった。僕はその人と並んで歩いているうち、気持ちが高揚していることに気がついた。いったい何に対する高揚感なのかは分からなかったけれど。
 会場に入る。もぎりを抜けた先で僕たちは白い紙包みを受け取った。
 「コレ、なんなんですかね?」
 「大入袋じゃないですか?」
 紙包みの表には「祝・全466公演 全国114万人動員!ありがとうございました」と書いてある。大入り袋だと思ったその袋は太目のボールペンが入っているような膨らみがあった。ふと袋の裏側を見ると「お客様へのお願い」と書いてある。僕は何事かと思った。

 「お客様も本日の最終公演フィナーレ演出にご参加下さい。
 2幕終了時、場内係員がライトスティックを割って振りますので、それに合わせて、ライトスティックを割り発光させて振ってください。
 注意事項。出演者はこの事を知りません。フィナーレまでの上演中は、どちらかにしまっておいて下さい」

 袋の中をのぞくと確かに12センチ程度のライトスティックが1本入っていた。
 「あー、これをこうやって振るんですね」
 ライトスティックをひらひらさせながら僕はその人に説明した。しながら、これだけで「アレグリア2」を観に来た甲斐があった、と思った。本当にフィナーレなんだ。
 ロビーで待っているとやがて会場への誘導アナウンスが流れた。僕たちは人の波に乗って簡易客席の階段を上がった。するとあっという間に会場全体が見渡せた。ほの暗い照明が舞台特有の妖しい雰囲気を醸し出している。
 「そうか」
 僕は合点がいった。今日ここで見せられるもの。それはきっと誰もが一度はイメージしたことのある「夢の中の夢」だ。空想の世界でのみ存在していた白日夢がアレグリアによって具現化されるのだ。
 着座してそんなことをぼんやり考えていたら、僕たちの目の前に大きなトランクを引きずったクラウンが立っていた。「いつの間に?」と思って時計を見る。開演時間にはまだ間があった。けれど僕たちは確実に「アレグリア2」という夢の中に引きずり込まれ始めていた。

 客観的に「アレグリア2」とはどういうショウなのか?と聞かれたら、僕は「動物を使わないサーカス」と答える。少しシニカルに表現するなら「洗練された見世物小屋」と言ってもいい。
 しかし実際にはそんな言葉で表現できるような世界ではない。観た者にしか解らない“言葉を超越した夢の世界”が“現実”に目の前で展開しているのだ。

 第1幕。
 ステージ上に仕掛けられたトランポリンを使い、猛スピードで10数名が舞う「スーパー・パワー・トラック」。新体操とジャグリングをミックスした「マニピュレーション」。ファイアーダンスのデュエット、その名も「ファイヤー・デュオ」が素晴らしい。
 演目の合間をつなぐクラウンの寸劇も文句なく楽しく、しかも1幕最後を飾るクラウンの「スノー・ストーム」は圧巻。劇場内がすさまじい吹雪に見舞われるのだ。原理は簡単だけど演出の発想に僕は驚いた。そして感動で涙が滲んだ。
 吹雪が収まると第1幕が終了。文字通りあっという間の1時間だった。
 僕はこの1時間、「おー!」と「えー!」と「うひょー!」しか言っていなかった。その人は「気がついたらずーっと口が開いてました」と僕に笑った。

 第2幕。
 平均台とトランポリンをミックスしたユニークかつアクロバティクな「ニュー・ロシアン・バー」。我が目を疑うほど柔軟な肉体で魅せる「ニュー・コントローション(デュオ)」。サーカスの華でもある空中ブランコ「スーパー・エアリアル・ハイパー」にまたしても口があんぐりする。
 アレグリア2のクオリティを語るとき、歌手(ホワイト・シンガー&ブラック・シンガー)と楽団のパフォーマンスも外せない。合わせて音響効果もバツグンの出来だった。
 ホワイト・シンガーがステージ中央で「♪アレグリア~」と耳に馴染んだ曲を歌う。これがフィナーレの合図だった。「え、もう?」と急激に寂しい気持ちに襲われる。
 舞台下でライトスティックを手にした係員が立ち上がった。僕はスーツの内ポケットにしまっておいたライトスティックを取り出し、両手で軽く折って発光させ曲に合わせて振り始めた。客席で“ミニ”ライトセーバーが揺れている。あまりの美しさに「キレイだなあ」と言葉が出た。
 やがてスタンディングオベーションになった。
 カーテンコールを2度繰り返す間、大勢の人たちが拍手をし続けた。僕自身こんなに長く強く拍手をしたのは初めてかも知れない。それくらい感動的なショウだったのだ。

 終了のアナウンスが流れ劇場が明るくなる。
 僕は夢から醒めてしまった。
 それはまるでクリスマスが終わって12月26日になってしまったような言いようのない寂しさだった。
 ところが、客席の照明が上がって確認できた「その人」の表情が、夢の中では味わうことの出来ない悦びを僕に与えてくれた。その人は満面の笑顔だった。僕にはその笑顔が現実を照らす暖かい灯りに見えた。
 「どんなに感動しても、人に薦められないのが残念ですね」
 とその人は呟いた。そう、「アレグリア2」は今日で終わったのだ。
 でも、近い将来「3」が始まったなら僕はすべての人に薦めるだろう。
 
 すっかり暗くなった代々木公園に白いテントが光っていた。
 お腹を空かせた僕たちはクルマを拾って原宿をあとにした。


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ミュージカル 「シカゴ」 [ショウより素敵な商売はない]

 映画「シカゴ」を観て以来の念願だったミュージカル版「シカゴ」を昨日観てきました。
 (チケット手に入れてから今日まで長かったなあ~)


  東京国際フォーラムホールCです。
 
 ホールCは1,502席とかなり小ぶりでミュージカルを観るにはちょうどいいサイズの小屋ですね。ちなみにホールAは5,012席もあって、こんなデカイところでノラ・ジョーンズのライブなんかやるなよ!と改めて思いました。あれもホールCだったらかなりいいライブだったのになあ。

 さて、本題。

 映画版を何度も何度も観た人(僕もそうですけど)には、まず音がスカスカで物足りないと思います。バンド編成がちょっと貧弱なんですね。ピアノ、ヴァイオリン、ドラム、ホーンセクションなど総勢9名だったはず(あとで確認します)。オープニングの「ALL THAT JAZZ」でいきなりガッカリしたひともいるんじゃないでしょうか?
 でもママ・モートンが出てきたところで俄然聴き応えのある舞台に変貌しました。ロキシー・ハートやヴェルマ・ケリー(黒人だったのでちょっと驚いた)なんか目じゃないくらいの歌唱力。カッコイイー!
 
 ちなみに今回は字幕付きのミュージカル。
 僕はストーリーを知っているので問題ありませんでしたが、同伴した友達は映画版すら観ていない完全に初見の人。はたして文字数が極端に少ない字幕で意味を理解したかどうか訪ねたら、「だいたい分かった」らしいです。ただ字幕のオペレーションミスがあったりしてちょっとイライラすることも。この手のものはストーリーをガッチリ頭に入れてから観に行くのがいいね。

 物足りないとは言うもののやはりライブですから、徐々にこちらのテンションも上がってきます。
 そもそも僕がミュージカル版「シカゴ」を観ようと思った最大の理由は「拍手をしたかった」からなんです。劇場でこの作品を初めて観たとき、僕はオープニングからすでに拍手したい衝動に駆られていました。それくらい楽曲もパフォーマンスも素晴らしかった。「ライブなら思う存分拍手できるのにー、きーっ!」ってなってたんですね(笑)。その思いを晴らすように昨日はたくさんたくさん拍手をしてきました。
 でも日本人はやっぱり拍手ベタね。僕の隣に座ってた女性はほとんど拍手しませんでしたよ。「あんた何しに来たんや!」と思いました。まったくもう。

 途中大いに盛り上がったライブですが、ラストの見せ場、ロキシーとヴェルマのショウタイムは盛り上がりに欠けました。かなり残念。映画を観ていない友達も「最後はもっと盛り上げとなかいとねえ」と言ったくらいですから、その貧弱さが分かろうかと言うものです。

 最後に。
 舞台を観て思い知らされたのは
映画版の完成度の高さです。
 「これって戯曲の焼き直しでしょ?」とバレてしまう舞台の映画化も少なくない中、「シカゴ」を極上のエンタテインメントに作り変えたロブ・マーシャルの力量は「やっぱりスゴイ!」と思ったのでありました。


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「シカゴ」キター! [ショウより素敵な商売はない]

 出社前。普段は市ヶ谷下車するんだけど、今日は四ツ谷で下車して土手の桜を見てきました。
 ここの桜を見るようになって今年で22年。
 春になると、
「またこの桜を見ることが出来た」と生きている歓びを実感します。…にしても、花見の場所取りブルーシートが陽射しに映えて、桜の微妙な色合いが台無しだろ、
コラ!。
 と、毒を吐きながら会社に来たら、「うおお、
キター!」 シカゴのチケット!

 
 
 映画「シカゴ」を観たときに「こりゃナマで観ないとヤバイべ」と思っていたのですが、前回は完全に手遅れですでにチケット完売。そこで今回は発売初日に手配しましたよ。
 とはいうものの、8月~9月の公演。来週のスケジュールすらままならないのに、そんな先のスケジュール判るワケなかんべよーと思いつつ、ネットで限りなくいい席を探していたらこんな日にちのチケットを取ってしまいました。
 8月12日。あらま、お盆じゃん。まあ僕は独り者だしどこに行くわけでもないのでいいんですけど、付き合ってくれる友達を探すのが大変そう。最近チケットを無駄にすることが多いのでちょっと不安になった午後でした(笑)。
 


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何度目の「CATS」だろ? [ショウより素敵な商売はない]

 昨夜4ヶ月ぶりに「CATS」を観てきました。
 
 初めて見たのは確か1986年。
 仕事の関係で招待をしていただいたのですが、僕は
それまでミュージカルを観たことがなく、
 
「ミュージカルなんて面白いのかなあ?」と思いながら、新宿南口のだだっ広い空き地に作られたキャッツシアターへ足を運びました。
 「面白くなかったらどうしよう。招待していただいた劇団四季の広報の方になんて言おう」
 
と、へたな心配をした3時間後。僕は立ち上がり、手も腫れんばかりに拍手をしていたと思う。確かその日はスタンディングオベーションが起きたような記憶があります。

 「CATS」は結局5~6回観たと思う。それ以来、優れたたくさんのミュージカルを観て来たけれど(まあ、ほとんど劇団四季なんですけど、「クレイジー・フォー・ユー」、「マンマ・ミーア」、「ライオンキング」、「コーラスライン」、「オペラ座の怪人」、などなど)、観れば観るほど「CATS」のことを思い出したものです。

 そして昨年、「CATS」が10年ぶりに東京に帰ってきた。
 すぐ観に行こうと思ったけれど、みんなこの作品が好きだったんだね。いい席のチケットは即完売。そりゃもう地団駄踏みましたよ(笑)。でもなんとかチケットを手に入れて観たのが、昨年の11月20日。このときは86年の初見のときとはまた違った感動がありました。やっぱり10年ぶりに再び観ることの出来た喜びが大きかったし、僕と「CATS」に関わるいろんな思い出も蘇ってきて、気がついたら涙がどぼどぼ溢れてました(笑)。


 今回僕は永年の夢を達成するために観に行きました。それは回転席での観覧です。
 オーバーチュアと同時に回転する舞台と客席。一度はあの席で観てみたい!とずーっと思っていました。その夢を果たして来たんです。まさに初見から20年目の夢の実現でした。
 まず感動したのが、席に案内されるときステージに上がることになること。猫たちと同じ舞台に立っただけで「じーん」とこみ上げるものが(笑)。
 
 やがて開演、回転。ま、ただ回るだけなんですけど、永年憧れていただけにやっぱり感動しました。この回転席は、乗っちゃえば大したことないって判るんだけど、どうしても乗ってみたくなる後楽園のパラシュートみたいなもんです(例えが古くて、しかもローカルですいません)。
 そして猫たちの登場。今回は回転席の3列目。振動がすごいです。ダンスシーンではどすどす言います。当たり前だけど演者の地声も聞こえて、表情もちゃんと見えて、汗まで飛んできます。ただ近すぎて全体象は掴みにくい(笑)。だから何度か見てステージの構成を把握したあとで間近の回転席を狙う、という僕のパターンがいいと思います。

 僕の場合、19年前にオリジナルキャストのCDを買ってずーっと聞いてたせいもあり、歌はほとんどソラで歌えるし、だから展開も流れもすべて頭に入っているんだけど、それでも今回も感動しました。エンディングでフツーに泣いちゃったもん(笑)。やっぱりライブのパワーってすごいなあと思いました。
 
 
終演。
 僕は「CATS」20年目で最後の目的も達成したし、もうこれで終わりかな?と思ったのですが、劇場を出来るときに「あれ?2階席って、1階席の後ろのほうより見やすそうだなあ」と思ってしまい、次回は2階席の最前列を狙ってチケットをゲットしてみようと企んでいます(笑)。

 ただ、今回ひとつだけ気になったことが。
 今のキャッツシアターは、音の反響がいまいち良くない気がします。というのも、我々の拍手の音がきちんと響かないんですよねえ。昔のキャッツシアターとちょっと違うような…。気のせいでしょうか?


 追記:昨夜10,000HITを超えていました。これからもよろしくお願いします。


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