サイモン・バーチ [2005年 レビュー]
「サイモン・バーチ」(1998年・アメリカ)
青物横丁のGEOがリニューアル改装中のため、今日もコレクションの中から。
冒頭、いきなりジム・キャリーが登場するのでちょっと驚いちゃうんですけど、これが実にいい味を出しています。想像通りエンディングにも登場するのですが、トリッキーじゃないジム・キャリーはとてもいい。普通にしてればホント男前だしね(笑)。
ま、ミーハーチックな感想はさておき。
この映画の本筋は「信仰」と「人生の意味」。
「人は誰もが何らかの使命を帯びてこの世に生まれてきたはず」と信じる主人公サイモンの純粋な気持ちに心打たれます。
12歳になっても身長が96センチにしかならなかったサイモンにとって、「こんな小さな身体に生まれてきたのは神様の思惑」と信じなければやりきれないかもしれない。でも純粋にそう信じて生きているサイモンを第三者として「哀れ」に思うか、「その通り!」と信じてあげるかが信仰心の分かれ目である、と訴えているような気がします。
この作品、意外と知られていませんが「隠れた名作」と言っていいと思うな。
またアシュレイ・ジャッド(輝いてましたね、彼女は。素晴らしいです)が演じた、サイモンの親友ジョーの母親が亡くなったあと、いい独白台詞が出てきます。
『愛するものの死はすぐに実感がわかない。
郵便が来なくなるように、空白はゆっくり忍び寄る。
一番印象的なのは母の香りだ。香りが消えていくのはたまらない。
クローゼットや引き出しから、母が自分で縫ったドレスから、そしてシーツや枕カバーからも』
経験しなければ書けない台詞は当然あるにしても、たとえ経験しても感じなければ書けない台詞ってたくさんあるね。と、反省した名台詞でした。
この映画大好きです!
ポジティブな思考が羨ましい限りです。
トラバさせていただきました~
by hasevenlime (2007-12-30 00:03)
あまり名は通っていませんが、いい映画なんですよねえ。
by ken (2007-12-30 01:28)