至福のとき [2004年 レビュー]
「至福のとき」(2002年・中国) 監督:チャン・イーモウ
この映画、主演のドン・ジエがすごくいい。盲目の薄幸の美少女をすごく上手く演じている。
この映画、主演のドン・ジエがすごくいい。盲目の薄幸の美少女をすごく上手く演じている。
ところが…ひさびさに腰が抜けそうなほど驚いたエンディングだった。
「おいおいおいおいウソだろ?それで終わんなよーーーーーー」って言っちゃったもんね(笑)。
失業中のチャオはお見合い相手から、前夫の連れ子で盲目の少女ウー・インに仕事を世話してくれと頼まれる。それはチャオが見合い相手に「旅館を経営している」とウソをついたためだった。
ウー・インは按摩が得意、旅館なら仕事があるだろうとお見合い相手に言われ、彼女と結婚したいチャオは目が見えないことをいいことにウソのマッサージ室を廃工場の中に作る。
しかし廃工場に客など来るはずもなく、チャオは自腹を払って友人たちを客として送り込む。
しかし廃工場に客など来るはずもなく、チャオは自腹を払って友人たちを客として送り込む。
継母の元で日陰者のように暮らしていたウー・インにとって、仕事をくれた「社長さん」のチャオは恩人になった。
お金を貯めて今は遠くにいる父を探し、さらに自分の目を治すことを夢みるウー・インだったが、チャオの資金も底をつきウー・インに払うチップが無くなったため、やげてそのウソがばれてしまうことに…。
近代化の波に覆われた北京で、急速な発展のひずみによって生まれた失業者たち。
けれど、そんな彼らの情けが身に染みる実にいいストーリー展開なのです。ほのぼのとした気持ちで観ていられるし、「寅さん」を髣髴とさせるチャオもすごくいい。笑顔の戻ったウー・インの顔はとても可愛らしく、このまましばらく眺めていたい、と思わせる力もある。
な~の~に~である。
「ウソだろ?」と言った僕の気持ちを知りたければ、ぜひご覧くださいませ(笑)。
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