パンチライン [2005年 レビュー]
「パンチライン」(1988年・アメリカ) 主演:サリー・フィールド、トム・ハンクス
のちに「フォレスト・ガンプ」で親子役を演じることになる2人の劇場未公開作品です。
今見るとこのキャスティングは悪くないんだけど、当時日本での興行を考えたら、確かに峠を越えつつあったサリー・フィールドじゃ客は呼べない。トム・ハンクスは同じ年に公開された「ビッグ」でアカデミー主演男優賞にノミネートされたりしたけど、まだまだ線の細い役者。しかも具合の悪いことに素材自体も日本公開には不向きだった。
トムとサリーが演じたのはスタンダップコメディアンを目指す貧乏学生と主婦の役。だからアメリカンジョークと言われる台詞がポンポン飛び出すんだけど、やはり我々日本人はそのギャグに乗り切れないところがあるわけです(唯一、サリーの娘が牧師にギャグを語るシーンだけ大爆笑したけど)。
最初は疲れた主婦でしかないサリーの表情が、舞台でウケるようになるにつれ少しずつキレイになっていく様は、お約束なんだけど見ていて心地いい。
ただしストーリーは中途半端な不完全燃焼。
主人公の父親、ガールフレンド、老コメディアン、何人かドラマを広げるために欠かせない登場人物がいるにもかかわらず、彼らが本編途中から姿を消してしまうが残念です。
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