スリーパーズ [2004年 レビュー]
「スリーパーズ」(1996年・アメリカ) 主演:ケビン・ベーコン、ブラッド・ピット
友人と酒を飲んでいるときに「ミスティック・リバー」の話で盛り上がり(なんだか平和だね)、僕が相変わらず「あの映画はダメだ」とこき下ろしたら、僕とは初対面だった1人の女の子が「じゃあ、『スリーパーズ』って観たことありますか?」と聞いてきた。
友人と酒を飲んでいるときに「ミスティック・リバー」の話で盛り上がり(なんだか平和だね)、僕が相変わらず「あの映画はダメだ」とこき下ろしたら、僕とは初対面だった1人の女の子が「じゃあ、『スリーパーズ』って観たことありますか?」と聞いてきた。
「スリーパーズ」?…少し酔ってはいたけど、ロバート・レッドフォードの「スニーカーズ」と間違えるほどじゃなかったので「観てない」と言ったら「おすすめです。観てください」と言われた。
「ミスティック・リバー」を否定している僕になぜその映画を勧めたのかそのときはよく判らなかったけれど、その後も「観ましたか?」とメールが来るので今日になって観てみた。
「スリーパーズ」とは少年院に入れられた子供たちのことをさすスラング。
些細な事件が発端で少年院に入れられた4人の子供たちは、収容まもなく看守たちから壮絶な虐待を受けてしまう。
4人は「このことは忘れよう」と誓い合い、以後話をすることもなるなるが、出所から十数年後に当時の看守と偶然出会ったそのうちの2人が、看守を射殺した瞬間、4人が封印したはずの過去との対面と復讐が始まる。
「ミスティック・リバー」を僕が否定する理由は、子供の頃に受けた性的虐待を親友にも話せなかった「人間の弱さ」を救っていないこと。
クリント・イーストウッドは少年3人の友情をあえて「破滅」へ導き、人間のつながりは「血の濃さに比例する」と言わんばかりだった。ここが僕は許せない。
その点「スリーパーズ」は、コミニュティの人間関係に重きを置き、またその中での友情を損なうことなく(ここが大事なのだ)、誰もが「弱い人間は救われなければならない、そして誰かが救わなければならない」と訴えていること、この一点が素晴らしい。
物語の後半で重要な役割を担う司祭(ロバート・デ・ニーロ)と、連戦連敗の弁護士(ダスティン・ホフマン)のその後の描き方に不満は残るものの、「ミスティック・リバー」とは比べものにならないくらい良く出来た映画だと思います。
こんにちは。
私はこの作品を見て、一番印象に残ったシーンがあり記事にしたのですが
なぜそのシーンがそんなに印象に残っていたのかの理由が、
kenさんの記事を拝読し、おぼろげながらわかった気がしました。
ありがとうございました。
by Sho (2006-06-04 14:04)
Shoさんの記事は拝見していました。
僕は今回自分の記事を読み返してみて、何を言っているのか分からないところがありました。ネタバレになる可能性があるからと多少伏せて書いてしまうと
後日自分でも意味が分からなくなるという最悪のパターンですね(笑)。
by ken (2006-06-05 01:27)