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ファントム・オブ・パラダイス [2006年 レビュー]

ファントム・オブ・パラダイス」(1974年・アメリカ) 監督・脚本:ブライアン・デ・パルマ

 瑠璃子さんのリクエストにお応えして観てみた
デ・パルマ版「オペラ座の怪人」です。
 世間ではこの映画を“ロック・ミュージカル”と呼んでいるようですが、アンドリュー・ロイド=ウェーバー版を観てしまった僕にとって「ファントム・オブ・パラダイス」は“とんちんかんな映画”としか言いようがありません。
 キャスティングも、ストーリー展開も、劇中音楽も、そしてファントムのキャラクター設定も奇妙なことこの上なし。デ・パルマの作品と聞いていたのでそれなりに期待はしていたんですけど、なんだかB級テレビ映画を観ている気分でした。
 作品の完成度があまりに低いのでデ・パルマのキャリアを調べてみたのですが、彼の出世作となった「キャリー」は1976年。この「ファントム…」はその2年前に撮った作品でした。きっとデ・パルマはこの2年の間に大きく成長したんでしょう(笑)。いや実を言うと「キャリー」も観ていないので何とも言えませんが、少なくとも1980年に撮った「殺しのドレス」は傑作だったと思います。僕自身はこの作品でデ・パルマのファンになりました。

 ちなみにデ・パルマは現在までに23本の映画を撮っていますが、その中で僕が観たのは9本。
 「殺しのドレス」(1980)
 「ミッドナイトクロス」(1981)
 「アンタッチャブル」(1987)
 「カジュアリティーズ」(1989)
 「ミッション:インポッシブル」(1996)
 「スネーク・アイズ」(1998)
 「ミッション・トゥ・マーズ」(2000)
 「ファム・ファタール」(2002)
 そして今日の「ファントム・オブ・パラダイス」。
 総じてこの監督はサスペンスにおいてその実力を発揮する人だなと思います。ヒッチコックファンを自称している
ことからも明らかですが、「アンタッチャブル」や「カジュアリティーズ」などフツーのドラマを撮らせてもおもしろくない。個人的には「殺しのドレス」と「スネーク・アイズ」の冒頭13分間がサイコーに好きです。
 スイマセン、今日は監督ネタで終わってしまいました(笑)。

ファントム・オブ・パラダイス

ファントム・オブ・パラダイス

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: DVD

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コメント 2

瑠璃子

あちゃーそうきちゃいましたか。
私はこの映画凄く好きですが、kenさんの言ってることもわかりますよ。ミュージカル映画ってみるかカルト映画ってみるかでまたずいぶん違うと思うんですね。(ちなみに私は細かいディテールがよかった。覗き魔なところとかルパン三世VS複製人間のマモーの元ネタになっているところとか)
個人的にはミュージカル映画っていう側面をおもいっきり斬り捨ててみていたものですから、妙に納得してしまいました。
ちなみにサブカル視点からみるとどうなるかということでTBします。
なんだかすみませんお願いを聞いてくださって。では私もオペラ座の怪人のレビューあげますねw
by 瑠璃子 (2006-07-18 15:09) 

ken

マモーの元ネタなんだあ!なるほどねー。
僕はこの映画、ミュージカル映画として観たわけじゃありません。
そんな目線で見てたらもっとこき下ろしたと思います(笑)。
僕はこの手の作品を面白がるセンスがないんですよねえ、恥ずかしながら。
nice!ありがとうございます。
by ken (2006-07-19 14:57) 

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