第79回アカデミー賞をちょっとだけ予想する、の巻。 [映画にまつわるエトセトラ]
さて。
何を隠そう今日は私の44回目の誕生日でありまして、そんなめでたい日なので(めでたいのか?)、今年はここで一発タイトル通り、アカデミー賞の予想なんぞしてみようかと思うのであります。と言うのも、実は私44年も生きてきて初めて、アカデミー作品賞にノミネートされた作品を結果発表前にすべて観る、という幸運に恵まれたからなんですね。映画ファンとしてこんなに嬉しいことはありません。
と言うわけで、僭越ながら第79回アカデミー賞の賞レースを予想してみたいと思います。
【作品賞候補】
「バベル」
「ディパーテッド」
「硫黄島からの手紙」
「リトル・ミス・サンシャイン」
「クィーン」
個人的に一番楽しんだ作品は「リトル・ミス・サンシャイン」。
ただしコメディ要素の強い作品がこの賞を獲る可能性は極めて低いと思います。過去30年を見ても「アメリカン・ビューティー」(1998年)と「恋におちたシェイクスピア」(1999年)くらいしか見当たらず、データを重視するなら受賞は無いと思います。
が、1月20日に発表されたアメリカ製作者組合賞では、「バベル」「ディパーテッド」「ドリームガールズ」「クィーン」を出し抜いて見事作品賞を受賞し、映画関係者を驚かせました。「もしかしたらもしかするかも?」期待する関係者は少なくないでしょうね。
消去法で言うなら「ディパーテッド」と「クィーン」はナシ。
前者は香港映画のリメイク。後者はヨーロッパ産のテレビドキュメンタリー風作品。ここに投票するアカデミー会員がどれくらいいるかと思うと、あまり期待できそうにありません。
となると、「バベル」と「硫黄島からの手紙」が本命対抗ということになるでしょう。
それにしても「硫黄島からの手紙」はゴールデングローブ賞にならって外国語映画部門でのノミネートになると思っていたので、作品賞にノミネートされたこと事態が驚きでした。もしかしたらご祝儀ノミネートだったかも?(笑)
作品の面白さから言えば間違いなく「バベル」。しかも昨年受賞した「クラッシュ」と同じ群像劇。アカデミー会員はいつの時代も保守的ですから、全編日本語劇の「硫黄島」よりも「バベル」に多くの票が集まるような気がします。
【監督賞候補】
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 「バベル」
マーティン・スコセッシ 「ディパーテッド」
クリント・イーストウッド 「硫黄島からの手紙」
スティーヴン・フリアーズ 「クィーン」
ポール・グリーングラス 「ユナイテッド93」
監督賞は「ユナイテッド93」を観ていないので、ちゃんとした予想は出来ないのですが、「ディパーテッドはリメイクじゃない」と言い放ったスコセッシにだけは監督賞をやる必要ナシ!(笑)。
クリントは「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」の合わせ技1本なら受賞もあるかと思ったのですが、彼は過去2度も受賞しているし、ハリウッド活性化のためには新しいスター監督を産んでおくべきだろう、と言うことでやはりここは「バベル」のアレハンドロが妥当じゃないかと思います。
【脚本賞候補】
ギジェルモ・アリアガ 「バベル」
ポール・ハギス 「硫黄島からの手紙」
マイケル・アーント 「リトル・ミス・サンシャイン」
ギレルモ・デル・トロ 「パンズ・ラビリンス(原題)」
ピーター・モーガン 「クィーン」
ここも「パンズ・ラビリンス」を観ていないので何とも言えませんが、個人的にはダントツでピーター・モーガンです。
エリザベス女王、ブレア首相、そしてマスコミという三竦み(さんすくみ)の物語を、一瞬の気の緩みも無く仕上げた脚本は絶賛に値すると思います。
「バベル」と「リトル・ミス・サンシャイン」も捨て難いのですが、脚本家の技という点でピーター・モーガンに獲って欲しいと思います。
それ以外の主要部門に関しては、観ていない作品が多すぎるので予想することも出来ません。
ただ、菊地凛子さんには助演女優賞を獲ってもらいたいですね。強敵ぞろいですけど(笑)。
結果発表は2月25日です。楽しみですね~。
お誕生日おめでとうございます!
たしか。
モーツアルトと同じ誕生日でしたよね。
今回の作品。。。
私どれも見ていません!
そんなわけで映画のコメントはなにもできませんでした・・・^^;
ただ。
ディカプリオとらせてもいいじゃん!
と個人的には思ってしまいます。
by ecco (2007-01-28 00:14)
お誕生日おめでとーございます!
ノミネート作品、すでに見てるってすごいですね。
菊地凛子さん、賞とってほしいな。
でも、なんで彼女、金髪にしたんだろ。
この前、受賞した会見は、なんか疲れた飲み屋のママみたいだったから、
今度は、もうちょっと、きれいなメークしてほしいなあ。
最近、CMで見て、ブラピはやっぱカッコいいなと思いました。
by kotori (2007-01-28 00:31)
>eccoさん
そうです。天才モーツアルトと同じ日です(笑)。
ところで「ディパーテッド」の項でまったく触れませんでしたけど、
ディカプリオはいい役者になったと思いますよ。
nice!ありがとうございます。
>kotoriさん
ゴールデングローブのときの凛子さんの会見は現地時間で
深夜の2時半くらいだったんです。朝から大変忙しい1日だったらしく
完全にぐったりしてましたね(笑)。
ブラピ、実は僕も好きです。nice!ありがとうございます。
by ken (2007-01-28 00:43)
誕生日、おめでとうございます!
作品賞、『リトル・ミス・サンシャイン』に期待です。
たとえ、その可能性が少なくても、あの映画にはやられましたから。
だけど・・・難しいですかね。。
by (2007-01-28 02:34)
「リトル…」が獲ったら、きっと大騒ぎになるでしょうねえ。
それもまた楽しいけど(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-01-28 09:17)
基本的には、kenさんと同意見です。しかし沢山の映画を観ているのに感心しました。
by たいちさん (2007-01-29 15:55)
資格のある映画をすべて観て、ただ1本の作品に投票するという作業は、
苦悩以外の何物でもありませんね。でもだからこそ面白いんでしょう。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-01-29 16:07)
うわ、私なんてアカデミー賞会員ならこうする!という力学上の視点が主だったのになんとなく一致するとは!面白いですね。うん。
TBできなかったのでコメント欄で失礼。
「勝手にアカデミー賞レース予想、受賞はこれだ!」
http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2007-01-24
by 瑠璃子 (2007-01-29 18:05)
いや僕もね、力学上の視点が若干入ってますよ。
「どうせアイツらなら…」みたいな感覚ってやっぱりあるし、
それにどうせなら「当てに行きたい」し。せこいなあ、オレ(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-01-29 18:23)