沖縄やくざ戦争 [2007年 レビュー]
「沖縄やくざ戦争」（1976年・日本） 監督：中島貞夫 脚本：高田宏治、神波史男
長澤まさみのカマトト芝居が観ていられなくて「笑う大天使」以来のリタイアとなった「涙そうそう」。
でも沖縄モノの映画は観たかったので、「涙そうそう」とは真逆のやくざ映画を口直しに観てみることにしました。
もちろん口直しにはなりませんでしたけど（笑）。
この映画は「仁義なき戦い」の3年後。沖縄本土復帰の4年後に公開された作品で、中には興味深いシーンや描写がたくさんありました。
一番笑ったのは沖縄ヤクザの幹部連中が集って、“ガイキチ”の千葉真一を殺っちまおうって物騒な相談をしているとき、そのテーブルにずらりとビンのコカ・コーラが並んでいたこと。
しかもヤクザ全員が眉間にシワを寄せてコーラをラッパ飲みですから（笑）。「全然“スカッとさわやか”じゃねーぞ、コラ！」と突っ込んだのは言うまでもありません。
一番気になったのは、沖縄ヤクザ全員誰一人として沖縄弁を喋っていなかったこと。
「大和の連中に好き勝手やられてたまるかよ。そうだろ、ええ？」
なんて流暢な標準語を全員が喋ってます。松方弘樹も成田三樹夫も（笑）。当時の製作者たちはそういうことをテキトーに考えていたんでしょうね。「沖縄弁じゃ何言ってるか分からん！だから標準語でいいんだ」ってことでしょう。これってハリウッド映画で宇宙人も何食わぬ顔で英語を喋っているのと同じ論理なんでしょう。
この映画の最大の見どころは千葉真一の“ガイキチ”ぶりなんですけど（笑っちゃうくらい行動がハチャメチャ）、関根勤さんがモノマネするときの千葉真一は、この映画の千葉真一だったことも判明（笑）。まさに関根さんがやってるそのまんまをホンモノの千葉真一が劇中スナックのカウンターに立ち上がって披露しています。なんでそんなシチュエーションなのかは観てのお楽しみ（笑）。
個人的にはこの映画、実は初見じゃなかったことに気が付いてビックリしました。
中で室田日出男が制裁のためにチンコを切られるシーンがあるんですが、これをガキの頃にオヤジと一緒に観てるんですよ（笑）。。そのシーンは今観ても背筋が凍るような凄まじさで、そんなものを13歳で観ちゃったもんだから、以来ヤクザ映画は1本も観ないまま44歳になっちゃいました（笑）。
じゃあこの作品に限ってどうして観たのかと言うと、復帰間もない沖縄の様子が観てみたかったからなのでした。古い映画の楽しみはロケーションにあるからね。
ちなみに当時クルマはまだ右側通行でした。
この作品、DVDのリリースは無いようです。当然かもね（笑）。観るならwowowで。
「スカッとさわやかじゃねーぞ、コラ！」
おやじいさん。
by **feeling** (2007-09-07 22:36)
ん？
by ken (2007-09-08 01:11)
沖縄モノ繋がりではないですが
「ソナチネ」を久しぶりに見ました
そんなことより
まさみちゃんの「に～に～」はダメでしたか・・・
ボクは以外に、と言うより
カナリ、ツボなんですけどね（笑）
by 魚河岸おじさん (2007-09-16 11:48)
ソナチネ、観てませんねー。
涙そうそうは二度と観ないと思います（笑）。
by ken (2007-09-17 01:51)
沖縄やくざ戦争、私も復帰時の沖縄の様子知りたさに観ましたよ、でももう7、8年前なので内容自体はあまり覚えてないんですが。確か、映画の冒頭で58号線沿いのヘリ基地がちらっと映ると思うんですが、それは幼少の頃見た覚えがあります。
そういえばこの映画とほぼ似たようなキャスト・内容で、「沖縄10年戦争」とかいう映画もあったはず。それも観たけど覚えてないｗ
by わらばー＠見ッチェル (2007-09-25 20:18)
昔の沖縄の風景って今だから観てみたくなるのです。
「沖縄10年戦争」もwowowでやってくれないかなあ。
by ken (2007-09-26 01:22)
はじめまして千葉ファンですがその映画自分も大好きでチンコチョンギリシーン確かにインパクトありますよね。
１回しか見てない映画だけどそこだけは忘れることができないす。
余談ですがたまたま先日「南へ走れ、海の道を」という沖縄が舞台の映画見たのですがそれでもヤクザが拷問シーンでチンコ切ろうとしてました・・・「ふぐりきっちゃれや～」って・・・沖縄ヤクザ怖すぎ！
by ぺん獣 (2010-10-18 18:29)
3年前のこんな記事にわざわざコメントありがとうございますw
今思い出してもトラウマですねえ。
nice！もありがとうございます。
by ken (2010-10-18 23:27)