ショコラ [2007年 レビュー]
「ショコラ」（2000年・アメリカ） 監督：ラッセ・ハルストレム 脚本：ロバート・ネルソン・ジェイコブス
「ナニミル？」開始前に観たのでここに記事は無いけど大のお気に入り映画シリーーズ！です。
大好きなラッセ・ハルストレム監督の、もしかしたら1番好きかも知れない作品がwowowで放送されたので、久しぶりに観てみました。そこで気が付いたことをいくつか。
ハルストレム監督の最大の魅力は、やはり“優しい目線”です。
監督は「どんな人も平等に赦されてしかるべき存在」という信念の持ち主なんじゃないかと思います。
本作にも結局悪人は一人もいないし、映画そのものにも救いがある。
ただ主人公のヴィアンヌ（ジュリエット・ビノシュ）が少々善人過ぎるんじゃないかと思ったのですが、実はこれハルストレム監督が仕掛けた巧妙な演出だったと気が付きました。
村の品格を守ろうとする村長（アルフレッド・モリナ）が見上げるキリストと、「村の秩序を乱す」として見下すヴィアンヌ。村長にとっては正反対の存在ですが、イエスとヴィアンヌの「行い」はまったく同じ。基本は「救い、許し、癒す」人だったのです。
そもそも宗教とは何なのか。そして赦すということはどういうことなのか。
本編には非常に大きなテーマが隠されていたのですね。ヴィアンヌが少々善人過ぎる設定だったのは、こういう狙いがあったからなのでしょう。
映画製作におけるテクニックのハナシ。
ジョニー・デップの使い方が最高に巧いです。
序盤は状況説明に時間を割く必要があるし、中盤までは主要登場人物の描写にも時間がかかるから観ていられる。問題はここからなんですけど、うっかり失速しそうなタイミングでひょいとジョニー・デップが出てきます。時間にすると50分を過ぎた辺りくらい。
絶妙です。
ストーリーに俄然興味が増すのはもちろん、とにかくジョニー・デップがカッコイイのでそこからは最後まで一気です。この手法は「コールド・マウンテン」におけるレニー・ゼルウィガーの起用法と一緒でした。使えます（笑）。
今さら観たから出来るハナシ。
村長は「スパイダーマン2」のオクトパス。
村長がほのかな想いを寄せる女性は「マトリックス」のトリニティ（キャリー＝アン・モス）。
その母親役は「007」の“Ｍ”（ジュディ・デンチ）
そんな人たちがフランスの小さな村の住人だと思うとなんだか可笑しい。
フランスのハナシなのに全員が英語を喋ってるのはもっとオカシイけど（笑）。
一番笑ったのは、牧師がプレスリーを真似て「Hound Dog」を歌うシーン。
一番ドキドキしたのは、ジョニー・デップが最初にチョコを食べるシーン。
一番画になったのは親子が赤いマントで登場するシーン。
一番キレイだったのはやはりジュリエット・ビノシュ。何度観ても惚れ直します。
「ナニミル？」開始前に観たのでここに記事は無いけど大のお気に入り映画シリーーズ！です。
大好きなラッセ・ハルストレム監督の、もしかしたら1番好きかも知れない作品がwowowで放送されたので、久しぶりに観てみました。そこで気が付いたことをいくつか。
ハルストレム監督の最大の魅力は、やはり“優しい目線”です。
監督は「どんな人も平等に赦されてしかるべき存在」という信念の持ち主なんじゃないかと思います。
本作にも結局悪人は一人もいないし、映画そのものにも救いがある。
ただ主人公のヴィアンヌ（ジュリエット・ビノシュ）が少々善人過ぎるんじゃないかと思ったのですが、実はこれハルストレム監督が仕掛けた巧妙な演出だったと気が付きました。
村の品格を守ろうとする村長（アルフレッド・モリナ）が見上げるキリストと、「村の秩序を乱す」として見下すヴィアンヌ。村長にとっては正反対の存在ですが、イエスとヴィアンヌの「行い」はまったく同じ。基本は「救い、許し、癒す」人だったのです。
そもそも宗教とは何なのか。そして赦すということはどういうことなのか。
本編には非常に大きなテーマが隠されていたのですね。ヴィアンヌが少々善人過ぎる設定だったのは、こういう狙いがあったからなのでしょう。
映画製作におけるテクニックのハナシ。
ジョニー・デップの使い方が最高に巧いです。
序盤は状況説明に時間を割く必要があるし、中盤までは主要登場人物の描写にも時間がかかるから観ていられる。問題はここからなんですけど、うっかり失速しそうなタイミングでひょいとジョニー・デップが出てきます。時間にすると50分を過ぎた辺りくらい。
絶妙です。
ストーリーに俄然興味が増すのはもちろん、とにかくジョニー・デップがカッコイイのでそこからは最後まで一気です。この手法は「コールド・マウンテン」におけるレニー・ゼルウィガーの起用法と一緒でした。使えます（笑）。
今さら観たから出来るハナシ。
村長は「スパイダーマン2」のオクトパス。
村長がほのかな想いを寄せる女性は「マトリックス」のトリニティ（キャリー＝アン・モス）。
その母親役は「007」の“Ｍ”（ジュディ・デンチ）
そんな人たちがフランスの小さな村の住人だと思うとなんだか可笑しい。
フランスのハナシなのに全員が英語を喋ってるのはもっとオカシイけど（笑）。
一番笑ったのは、牧師がプレスリーを真似て「Hound Dog」を歌うシーン。
一番ドキドキしたのは、ジョニー・デップが最初にチョコを食べるシーン。
一番画になったのは親子が赤いマントで登場するシーン。
一番キレイだったのはやはりジュリエット・ビノシュ。何度観ても惚れ直します。
- 出版社/メーカー: アスミック
- メディア: DVD
おはようございます。
私もラッセ・ハルストレムが好きです。「ショコラ」ほんとうによかったですね。kenさんの解説で色々な人が様々役柄ででているのがわかりました。
もう一度見てみる価値がありますね～。楽しめそう。
私とジョニデの出会いはやはり、ハルストレムの「ギルバート・ギレイプ」でした。この作品以来、ジョニデの虜です。今も変わりません。「ショコラ」の
ジョニデも大好きです。(＾＾)/
by coco030705 (2007-10-24 08:17)
そうなんですよねー、「ギルバート・グレイプ」見なきゃですよねー（笑）。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観たあとで、「ショコラ」を観ると
ジョニデってなんてカッコいいんだって思いますね。
いや、思うそうです。ウチの奥さんが言ってました（笑）。
nice！ありがとうございます。
by ken (2007-10-24 12:35)
わたしもこの映画、大好きです。
というかハルストレム監督の作品はどれもいいですね。
イエス・キリストとヴィアンヌにそんな共通点があったとは、
さすがkenさん読みが深いです。
久しぶりにまた観てみたくなりました。
ところで「ギルバート・グレイプ」、わたしもオススメします。
by lucksun (2007-10-25 01:09)
いよいよ観ないわけにはいかなくなりましたね（笑）。
観ます！絶対に観ます！ 出張から帰ってきたら！
nice！ありがとうございます。
by ken (2007-10-25 01:41)
こんにちは はじめまして＾＾
この作品は、まだ観ていないです。
デップの紹介記事で度々見かけていたので気になっていました。
素敵な映画のようですね。今度見てみます☆
by (2007-10-25 11:06)
静かな映画です。
過度な期待をせずに観てくださいね。
nice！ありがとうございます。
by ken (2007-10-25 16:17)
ご訪問ありがとうございました。
いろいろな映画を紹介してらっしゃるんですねー☆彡
読者にさせていただきますm(__)m
これは、ショコラにもジョニデさんにも目がないので、
一目散に見に行った映画です(笑)
静かだけど、じんわりないいストーリーでしたよね。。。
あたしをジョニデ・ファンにしたのは、なんと言ってもドン・ファンです♪
by レイちゃん (2007-10-25 21:23)
先日は私のブログにお越しいただきまして、ありがとうございました。m(__)m
「ショコラ」は私の大好きな映画なので、取り上げてもらってとっても嬉しいです。
ジョニー・デップは最近はコスプレ系（？）が多いので、この映画を観てやっぱりいい男なんだということを再確認しました。
あれほど厳格だった村長が、チョコレートの魔力に取り付かれてヴィアンヌの店のショーウインドウで眠ってしまう場面が印象的でした。
甘いものには、人の心を動かす力があるのでしょうか。
そろそろホットチョコレートが恋しくなる季節ですね。
by カオリン (2007-10-25 22:03)
>レイちゃんさん
「ドンファン」！「ショコラ」の5年前ですね。
観ていないので何とも言えませんが、年季の入ったジョニデファンと
お見受けしました（笑）。これからもよろしくお願いします。
nice！ありがとうございます。
>カオリンさん
村長がショーウィンドで寝ていたシーンは笑いましたねえ。
甘いもの→魅力的→誘惑される→堕落 って構図だったんでしょうね、
村長にとっては（笑）。
nice！ありがとうございます。
by ken (2007-10-25 22:17)
ジョニーデップはいい男！近年の私の一押しです。この人、世捨て風だけど、実はけっこういい人で熱かったりするのかなと勝手に想像してます。顔がいいんだよね、かっこいいだけでなく、人柄がでてる・・・すいません。すごくすきなんです。彼の映画では「ショコラ」が一押しです。
by snorita (2007-10-25 22:29)
snoritaさんがそこまでコーフンするのも珍しいですね（笑）。
そうですか、一押しでしたか。
nice！ありがとうございます。
by ken (2007-10-26 00:23)