シークレット・サンシャイン [2008年 ベスト20]
「シークレット・サンシャイン」(2007年・韓国) 監督・脚本:イ・チャンドン
韓国には、おそらく日本人には作れないだろう、ずしりと重いテーマに挑む監督がいる。
「バンジージャンプする」のキム・デスン。
「サマリア」のキム・ギドク。
「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク。
そして「オアシス」のイ・チャンドン。
これは、イ・チャンドン5年ぶりの新作で、主演のチョン・ドヨンが2007年のカンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞した作品です。
テーマは「神とワタシ」
チョン・ドヨンが演じたのは、シングルマザーのピアノ教師、シネ。
亡き夫の故郷である地方都市・密陽(ミリャン)に移り住んだシネは、“ある事件”に巻き込まれてから神の存在を信じるようになる。信仰心を持つようになったシネは穏やかな日々を送っていたが、ある日重大な転機を迎える…。
僕はこれまで様々な形の「信仰」にまつわる作品を観て来ましたが、これほど衝撃を受けたことはありませんでした。というのも、これは全く新しい形で「信仰の意義」を考えさせる作品だからです。
無宗教の僕はここで、「神の存在の大いなる矛盾」を見てしまいました。
“神は一体どこにいて、誰のことを見つめているのか?”
手塚治虫の最高傑作(と個人的に思い込んでいる)「ブッダ」では、「神は皆の心の中にいる」という結論に辿り着きます。僕も基本的にはこの考え方に賛同しているのですが、「それじゃ困る」ことがこの映画では起きる。このシーンが本作最高の見せ場です。
まずこの“矛盾”に気付いたことが凄い。
そして国民の5割強がなんらかの宗教を信仰している韓国で、この結末を書いたことも凄い。
イ・チャンドン、只者じゃありません。
「信じるものは救われる」とは宗教の勧誘でよく聞く言葉ですが、この言葉の意味を真剣に考えたくなる映画です。
「ゆる会」のお題にしたい佳作。
チョン・ドヨンはキャリア最高の演技を披露し、ソン・ガンホが素晴らしいアシストを見せています。
韓国には、おそらく日本人には作れないだろう、ずしりと重いテーマに挑む監督がいる。
「バンジージャンプする」のキム・デスン。
「サマリア」のキム・ギドク。
「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク。
そして「オアシス」のイ・チャンドン。
これは、イ・チャンドン5年ぶりの新作で、主演のチョン・ドヨンが2007年のカンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞した作品です。
テーマは「神とワタシ」
チョン・ドヨンが演じたのは、シングルマザーのピアノ教師、シネ。
亡き夫の故郷である地方都市・密陽(ミリャン)に移り住んだシネは、“ある事件”に巻き込まれてから神の存在を信じるようになる。信仰心を持つようになったシネは穏やかな日々を送っていたが、ある日重大な転機を迎える…。
僕はこれまで様々な形の「信仰」にまつわる作品を観て来ましたが、これほど衝撃を受けたことはありませんでした。というのも、これは全く新しい形で「信仰の意義」を考えさせる作品だからです。
無宗教の僕はここで、「神の存在の大いなる矛盾」を見てしまいました。
“神は一体どこにいて、誰のことを見つめているのか?”
手塚治虫の最高傑作(と個人的に思い込んでいる)「ブッダ」では、「神は皆の心の中にいる」という結論に辿り着きます。僕も基本的にはこの考え方に賛同しているのですが、「それじゃ困る」ことがこの映画では起きる。このシーンが本作最高の見せ場です。
まずこの“矛盾”に気付いたことが凄い。
そして国民の5割強がなんらかの宗教を信仰している韓国で、この結末を書いたことも凄い。
イ・チャンドン、只者じゃありません。
「信じるものは救われる」とは宗教の勧誘でよく聞く言葉ですが、この言葉の意味を真剣に考えたくなる映画です。
「ゆる会」のお題にしたい佳作。
チョン・ドヨンはキャリア最高の演技を披露し、ソン・ガンホが素晴らしいアシストを見せています。
これから公開される映画なのですね。
観てみたいです~。
いつもkenさんの記事には興味がそそられます^^
チョン・ドヨンさん、ドラマ主演作は幾つか観ましたが、
映画の彼女、そういえばまだ観ていません。そこも気になります。
今ギドク監督「絶対の愛」、レンタルしました~。
今日の深夜辺り、1人でひっそり観ようと企んでいます(笑)楽しみ!
by てくてく (2008-03-30 08:55)
公開前の映画を観たときは、記事を書くのにも一苦労です。
中味のことも書きたいけれど、基本は「観てみたい」と思ってもらうための
ブログですから。
チョン・ドヨン主演映画でオススメは、
「私にも妻がいればいいのに」
「我が心のオルガン」
「ユア・マイ・サンシャイン」
の3本です。
それぞれ違った役を演じていて女優としての凄さを堪能できると思います。
「絶対の愛」もゾクゾクしながら楽しんでください!w
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-03-30 11:03)
この作品も必ず観させていただきます。
by 脳外科医 (2008-03-30 13:22)
日本での公開は6月7日とちょっと先ですが、是非!
by ken (2008-03-30 14:45)
kenさん、お久しぶりです。
チョン・ドヨン、役者さんとして好きな人です。
こんなことをつきつけられる映画だったんですか。
ちょっと考えていたのと違いました。
とても見たくなりました。
ありがとうございます^^
by 虹子 (2008-04-09 22:55)
宗教に興味があれば、絶対に観て損はしない作品だと思います。
ぜひご覧になってください!
by ken (2008-04-10 02:37)
見ました。
kenさんが、こちらのレビューを書いておられたことを失念していました。
改めて拝読し、本当にそのとおりだと思いました。
この視点にたったことが、先ずすごいですね。
ものすごい命題を突きつけてきたと思いました。見てよかったです。
主演の女優さんも、ソン・ガンホも良かったです。
by Sho (2009-01-01 17:07)
映画のテーマとしては、これが2008年ぶっちぎりの1位でした。
まさに目からウロコの大テーマ。本当に素晴らしい。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-01 18:36)