屈折矯正手術を受ける~2年後~ [日記]
歪んだ性格を矯正したワケではありません。
いわゆる「レーシック」のことです。
僕が視力矯正手術を受けてから今月でちょうど丸2年になりました。視力の変遷は次の通り。
【術前】 右0.3、左0.4
【術後】 右1.2、左1.0
【現在】 右0.8、左1.2
右目の視力が落ちたのは術後1年くらいからだと思います。理由はまったく分かりません。日常生活には全く問題ありませんが、映画や絵画など集中して物を観るときは気になります。バランスが悪いですから。これでもし0.6まで落ちることがあれば、左右の目がダブルスコアになってしまうので、もう一度手術を受けようかと思っています。
実は2か月前、僕の日記を読んで下さった40代の女性からメールを頂戴しました。
その女性もレーシックの手術を受けたのですが、「術後わずか一か月で老眼が出て来てしまい、分かっていたことだけど思いのほかショックで立ち直れない」とありました。
気持ちはよーく分かります。僕も老眼が進んで、すごく不便を感じました。
そこで今日は僕がこの2年で感じた「レーシックのメリットとデメリット」をご報告したいと思います。
※過去記事に関してはこちらをご覧下さい。
事前検査編 速報 手術編 術後編 2週間検診 1ヵ月後検診 3ヵ月後検診
【夜の運転が怖い】
術後、一番の悩みはハロ・グレアでした。
ハロ・グレアとは、まぶしい光がにじんで見えたり、ぼやけて見えたりする合併症のこと。
辛いのは夜です。視界に入る街の灯りや信号などのすべてがにじんで見えるため、遠くからは信号の色を確認するのも難しい状態でした。そのため夜の運転はかなり慎重になりました。
この症状は1年以上続きましたが、2年たった今ではほとんど回復しています。
【目薬が手放せない】
レーシック後はほとんどの人がドライアイになります。
これは角膜の神経を切ってしまうために起きる症状なんですが、これも意外と辛いです。
僕は7月に手術をしたので余計辛かった。原因は「冷房」です。
例えばコンビニ、例えば映画館、例えば飛行機の中。空調の効いた屋内では確実に目が乾きました。ぶっちゃけ「しょぼしょぼ」します。眼を開けているのが辛くなります。そのために目薬は手放せませんでした。手術をした2年前の夏は、冷房の効いていない屋外に出るとホッとしてました。
この症状も1年以上続きましたが、1年半を経過した頃には治っていたように思います。
【40歳以上のレーシックは“老眼”との闘い】
僕はレーシックの手術を受ける前から、若干老眼が出て来ていました。
老眼鏡を必要とするほどではありませんでしたが、レーシック後は完全に老眼鏡が必要になりました。
まず地図が読めません。文庫本を読むのも億劫になりました。これが日中の太陽光の下なら、老眼鏡は必要ないのですが、間接照明やワット数の小さなライトの下では完全にお手上げです。ま、そんな灯りの下で本を読むなってことですけど。
聞けば、レーシックは老眼が進むのだそうです。
43歳にして老眼鏡を持つことになったのは少なからずショックでしたが、僕は裸眼で生活できるようになったことを素直に喜んでいます。だって老眼はいずれ必ず出るのですから。
ただ早くに老眼が出たせいで、本を読む気力は若干衰えました。手術前と手術後ではあきらかに読書量が減っています。
【クリニック検眼部屋の謎】
手術後、検診に行くたび疑問に思っていたことがひとつありました。
それは品川近視クリニックの検眼部屋が、ほかの部屋に比べて明らかに明るいこと。
体験すると分かると思いますが、クリニックで検眼した際のデータは、個人の認識を上回る数字だと思います。少なくとも僕はそうでした。
3ヵ月後検診を終えたあと、僕は重大なレーシックの弱点に気が付きました。
それは光量の足りない場所、時間帯では、明らかに視力が落ちることです。
例えば日中見えていたものが、夕方以降見え難くなるときがあります。晴れの日には見えていたものが、曇りの日には見え難くなります。
そう。検眼部屋の異様な明るさは、視力数値を強引に上げるためだったのです。
目はレンズですから、光量が足りなければ映らなくなるのは当たり前の話ですが、“レンズの性能は確実に落ちる”と言わざるを得ないと思います。
【手術のメリットは本人の考え方次第】
結論から言うと、僕は手術を受けて良かったと思っています。
免許の更新時、視力検査を受けて「もしかして手術受けた?」と聞かれたときの優越感は忘れられません。…これは冗談ですが。
認識しておくべきは、手術によって視力を回復できたとしても、生活習慣を改めない限り、再び視力が下がる可能性がある、ということです。
僕の視力は現在、右0.8、左1.2です。
術後と比較して右の視力が落ちてきたのは、右目が僕の利き目であることと、大きな関係があると思います。クリニックでは「視力の良い方に利き目は変わる」と教えられましたが、僕の場合そうはなりませんでした。利き目は今も右のままです。
40代の方に申し上げます。
新聞を読むときに老眼鏡をかけるのがいいか、メガネをはずすのがいいか。
それはアナタ次第だと思います。
以上、また1年後にご報告することがあれば。
こんにちは。
kenさんがレーシックを受けていらっしゃったとは、今回初めて知り遡って記事を読ませていただきました。私の周りにも受けた人がいて急にメガネをかけなくなる姿に驚いたりしていましたが強い近視乱視の方は大変なんですね。
私は、幼い頃に視力が0.2に落ちてから30年間メガネをかけていますが(途中大学生の頃は色気を出してコンタクトでしたが、笑)乱視も殆どなく視力も全然上がらず下がらずでメガネ屋もビックリなナンチャッテ近眼です。そんな状態なのでレーシックのことは知っていても自分自身が受けることは考えたことがありませんでしたが、デメリットよりはメリットがはるかに大きい方法なのかな、と思いました。
by うつぼ (2008-07-21 09:56)
僕がラッキーだったのは、マイノリティな患者にならなかったこと。
少なくとも視力は回復しましたからね。
最悪のことを想定して、最後まで悩んでいたのも事実ですが
視力が回復しなければ、術後1年以内の再手術は無料というのも
手術を受けようと思った大きなポイントでした。
ただし、再手術に耐えうる角膜の厚さであるかどうかも大事なんですけど。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-07-21 11:55)
一連のレーシック記事はものすごく参考になりました。
今回もメリットデメリットがよく分かって、とてもありがたいです。
と同時に、あれからもう2年も経ったのか~、と感慨深いです。
by rosemary (2008-07-21 18:15)
私も8月に手術予定なのですが、角膜が薄くてギリギリ
とのことで一抹の不安もあるところだったので、すごく
参考になりました!ありがとうございました!
ちなみに、劇場での映画鑑賞や観劇なんかは、どれくらいで
可能になるものなんでしょうか・・・?
by えみーご (2008-07-21 18:52)
>rosemaryさん
あれから2年です。
つまりメガネ生活13年、裸眼生活2年ってことですw
nice!ありがとうございます。
>えみーごさん
そうですね。気になるところですね。
僕は術後6日目に自宅のプロジェクターで映画を見ましたが
字幕がにじんで見えましたね。
映画館に行ったのは、2週間を過ぎてからだったと記憶しています。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-07-21 19:35)