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俺たちフィギュアスケーター [2009年 レビュー]

俺たちフィギュアスケーター」(2007年・アメリカ) 監督:ウィル・スペック、ジョシュ・ゴードン

 ワケあって2008年の12月は「オレにとって映画って何だ?」を真剣に考えていた。
 考えてる中でふと思い出したのは、「映画は女子をデートに誘う最強の口実だった」ということ。
 一番最初の口実に使ったのは「スター・ウォーズ」。ただし邪な気持ちがバレたのかドタキャンの目に遭い、これがトラウマに。しかし再び邪な気持ちがトラウマを乗り越え、以降映画はデートの口実であり続けた。
 しかし。「チョイスを間違えるとすべてをブチ壊す可能性もあった」ことを僕は今夜思い出した。もちろん最初のデートで「エマニエル夫人」とか「エーゲ海に捧ぐ」とか「カリギュラ」なんてエロ映画を見に行くことはあり得ないが(当たり前だ)、「じゃあコメディなら安全パイだろう」という安易な発想も実は危険極まりないのだ。
 ここから先、中学、高校の男子諸君は耳をかっぽじって聞くように。

 「世界初、男子2人のフィギュアペア」なんてバカバカしい映画なら邪な気持ちもバレずに済むだろう、と思いがちだよな?ところがこれが違うのだよ。ちなみにウチの奥さんの感想を教える。
 「もうやだ、こんな映画。全然笑えない」
 どうだ。邪な気持ちをひた隠しにして93分後、エンドロールの最中にこんなことをいわれたら爆死するだろう?感想は続くぞ。
 「こういう映画、男の人は笑えても、女の人は笑えないのよ」
 邪な気持ちは完全に萎えるよな?
 つまり、男の「面白そう」は決して女子に通じるとは限らない、ということなのだ。ま、そういうオジサンも過去を振り返るとゾッとするようなミスチョイスを何度もしてきたのだがな。
 そんなオジサンからのアドバイスは、「キメたいデートで観る映画は下見して決めろ」だ。これなら失敗しようがないだろう。どうせデートのときは邪な気持ちがぐるんぐるん渦巻いて、映画のことなんか1ミリも頭に入っていかないんだから予習にもなるじゃないか。

 とにかく下品極まりない。だから僕は笑えた。
 フィギュアスケートの選手という設定なのにウィル・フィレルの身体がだらしない。これも笑えた。
 そして時折はさまる下ネタもくだらなさ過ぎて笑えた。ただしデート映画としては完全にイマイチ(邪な気持ちのカケラもない女友達と観に行くのは楽しいと思う)。そんな映画そもそも配給すんなよギャガ、とも思ったけれど、「40歳の童貞男」と同じく男たちが集まって酒でも飲みながらダラ~っと観るにはサイコーに面白いバカ映画。


俺たちフィギュアスケーター スペシャル・エディション [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD

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コメント 19

うつぼ

最近観ました。(^_^.)
私もオヤジなのでしょうか。笑ってしまったのですが。。。。。
最初は若干抵抗感があったのですが、あまりに馬鹿馬鹿しくて、
途中からはずっと笑ってました。。。
特に北朝鮮の首チョンパ映像以降。
元々スケートは昔から見ているせいか、
往年の有名スケーター(ホンモノ)がゴロゴロ出ているのも
違うツボにハマリマシタ。
でも、デートに連れていっちゃいけない映画。ゼッタイ。
by うつぼ (2009-01-03 14:27) 

ken

ナンシー・ケリガンとサーシャ・コーエンが出てましたよね。
その相手に向かってウィルのヒドイ台詞が…(笑)。
こういうところって、ハリウッドのスゴイところだなと感心してました。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-03 21:02) 

ももこ

タクシードライバーでエロ映画に誘って、ふられたシーンがありましたね。男子は大変だ(笑)
男子的世界をのぞきみしてみたくなりました。
そのうち観てみよう。
by ももこ (2009-01-03 22:26) 

のゆり

私は昔、大好きな彼と観た映画、とても面白くてお気に入りでした。
彼とは別れてしまったけど、懐かしいな~って気持ちに浸りたくて
同じ映画をレンタルして観たけど、全く面白くなかったです(笑)
恋の力って、不思議ですね。
ちなみに、女の子ってスターウォーズにあまり興味ないのでは??
私、未だに完璧に観たことがない!!何度チャレンジしても、挫折
するんです。・・・私だけかなぁ??
映画の感想じゃないですけど、コメントしてみました(笑)
by のゆり (2009-01-03 22:30) 

江戸うっどスキー

奥さまにnice!
この映画の記事をupした後、いろんな方の感想を読んで青ざめました。
やっぱり、私の感覚ってヘンなの?(笑)って。良かった、仲間がいてw。
エロネタは嫌いじゃないけど、痛すぎて笑えなかったんですよね~。
by 江戸うっどスキー (2009-01-03 23:38) 

pandahead

うちはカミサンと二人で爆笑しました。
観た後、しばし夫婦間でアイアンロータスが流行ってましたよ。
元々カミサンにバス男をお勧めされたのがきっかけでした(笑)
by pandahead (2009-01-03 23:59) 

ken

>ももこさん
 「タクシードライバー」に確かにありましたね!素晴らしい記憶力!
 男子は大変なんスよ、マジで。
 ただこの映画を女子一人で観る必要はないと思いますけどw
 nice!ありがとうございます。

>のゆりさん
 最初に面白く感じたのは彼氏がウケてたからでしょうね。
 そう考えるとホント、恋は不思議ですw
 ちなみに女子は基本「スター・ウォーズ」に興味がないというのは
 随分あとになって気が付きましたw
 コメント、ありがとうございます。

>江戸うっどスキーさん
 ウチの奥さん、極めてまともな人間だと思うので
 江戸うっどスキーさんの感想(あとで見に行きます)も
 まともだと思いますよ。確かにイタイもんねw
 nice!ありがとうございます。

>pandaheadさん
 趣味が一致している夫婦は笑えると思います。
 ウチは違うんですよw バス男も観てないなあ。
 nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-04 02:42) 

snorita

ダンナとはぜったい観に行けないだろうという判断で、結局、オージーの男友達と一緒にいき、笑い過ぎてしわを増やしました。わかんなかったとこも聞けたんでさらによかった。(ちなみに、フレンチやイギリス人とも、この笑いは共有できないだろうと思う)

映画は、気合いの必要な相手とは行けないなあ、緊張しちゃって集中できないし。このあとどうしようとか、いろいろ考えちゃうでしょ。全く一人で観に行くか、男友達とそのまま飲みにいける状況か、ガールズトークでひたすら馬鹿バナシするかなってのが、理想かなあ?
by snorita (2009-01-04 17:23) 

ken

昔は僕も完全に独りで観てました。
だって映画のあとのことを考えると、なんだか憂鬱で(笑)。
そういう意味で「ゆる会」は、純粋に映画を楽しもうとする会なので
リラックスして楽しんでます。バカ話も楽しいし。
by ken (2009-01-04 19:09) 

カオリ

ワタシはこの映画、涙が出るほど笑ってしまいました(苦笑)
普段は見ない、特典映像まで見ちゃいましたもん。
仕事を辞めて決別したと思っていた「オヤジ」がまだまだワタシの中で生きながらえて反応しているのかもしれません。でも一般的なオヤジにあの感覚が理解できるのかどうかも「?」ですよねぇ。
すると性別というよりやっぱり感覚という個体差の問題なんでしょうか・・・。何にせよ、初々しい二人のデートにはアウトな映画であることは確かですね。
by カオリ (2009-01-05 19:24) 

ken

僕は自分のことを極めて一般的な「オヤジ」だと自覚していますが…w
カオリさんの中にオヤジがいることにウケました。
by ken (2009-01-05 20:22) 

dorothy

私も女ですが大好きです!
まあ、私のようなののほうが少数派なのかも知れませんが、
男性でもこういうのが苦手な人もいますし・・・私の場合はkenさんと逆だな。

デートに限らず、誰かと一緒に映画を観るのってすごく気を遣ってしまって、
映画に集中できないことが多くて、1人で観ることのほうが多いです。
こういうのを大勢でわいわいとバカ笑いしながら観てみたいです。
by dorothy (2009-01-08 01:36) 

ken

僕もこの映画、楽しみましたよ。ウチの奥さんがダメだっただけでw
くだらない映画をワイワイ言いながら観るのって楽しいですよね~。
そういう機会、減ったなあ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-08 01:44) 

葵ママ

私は、レンタルで観ましたが、すっごく楽しめましたよ。うちは、旦那の方が下ネタ嫌がるんです。だから、「チーム・アメリカ」も一人で映画館に行きました。でも、館内でカップル一組見つけてビックリ。あれは、やはり誘った方がまるっきり分かってねーか、鉄板で出来上がってるか、でしょうね。ちなみに、中三のミリタリーオタク息子が女の子と初めて観た映画は「おくりびと」でした。
by 葵ママ (2009-01-09 20:04) 

ken

最後の一文に爆笑しました。
中三のミリタくん(仮名)は「おくりびと」ですか。
ホントは「トロピックサンダー」とか観に行きたかっただろうなあ。
きっと考えに考え抜いて、ぐるんと一周しちゃったんでしょうね。
そう思うとカワイイ。それも今のうちだけだろうけどw
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-09 23:20) 

satoco

いつもつれあいとは趣味が合わないのですが、これは久々に夫婦そろって爆笑しました!二人ともスケート競技をよく見るので、バカバカしさがよりダイレクトに。私はやっぱりウィル・フェレルのメタボっぷりがツボでした。
ちなみにデート映画のチョイスは、女友達に相談しろ! ですね。
私が実際のデート映画で印象的だったのは「七人の侍」ですが、普通の女子には受けませんねぇ....
by satoco (2009-01-10 17:07) 

ken

驚くのはこの作品への書き込みが他に比べて多いこと。
曽根風呂にはウィル・フィレルマニアが多いのか、意外と人気の作品なんですね。
デート映画は女友達に聞け…確かに相談してたなあw
それにしても、デートで「七人の侍」ってのもかなりマニアですねえ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-10 18:52) 

アッシー映画男

こんにちは。はじめてコメントさせていただきます。
映画の記事の内容もさることながら、映画と「邪(心)」の関係への深い考察、見事としか言いようがありません。(それにしても文章が上手いなあ)
映画といえば「邪」、邪といえば「映画」・・・そんな時代もあったわね、と中島みゆきの曲の歌詞のように思いだした私ですが、実はオジサンになった今でも多少の「邪」が、たまに入っているかもしれません。
それでも、下見してからいくのは、さすがにせんかったなあ。。。

さて、この映画ですが、ズバリ大好きです。笑えました。
これを楽しんでこそ真の映画ファンではないか(それはないですね、失礼)。スポーツ根性モノを下敷きにしながら、下品/バカバカしい/ご都合主義、なグッタンなとこが最高。さすがに年間ベストには挙げませんが、全然アリ!でした。女子はダメなのでしょうか?

ところで、この映画を見た場所は、六本木のギャガの試写会室でした。
モノ凄く立派で座りやすい赤いふかふかのイス、高級感漂うこじんまりした空間。高尚な人間ドラマでなければ上映できないのでは?くらいの場所で、フェレルの濃い顔&レオタード姿、あげくに必殺技ロータス云々・・・・場所とのギャップもあって、個人的に受けたのかも。
なお試写会に来ていた他の面々(業界関係者など?)は渋顔だったようです。まったくもう~~。
by アッシー映画男 (2009-01-12 16:19) 

ken

アッシー映画男さん、ようこそ。
邪な気持ちに溢れていた時代が今となっては懐かしいです。
それにしても、本当にこの映画の人気ってスゴイですね。
これほどまでコメントが付くとは思いもしませんでしたw
nice!ありがとうございます。

by ken (2009-01-13 02:30) 

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