ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト [2009年 レビュー]
「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」(2008年・アメリカ) 監督:マーティン・スコセッシ
まず僕は。
ストーンズのCDは何枚か持っているけれど、ライブに行った経験は無し。どちらかというとビートルズを熱心に聴いていた派。でもスコセッシがライブを撮ると聞いたら、「ちょっと観に行ってみようか」と思った。
オープニングまもなく。スコセッシ自身が登場するとは思わなかった。その意味は?
考えれば考えるほど面白いんだけど、それはあとで掘り下げるとして、まずはライブだ。
正直たまげた。
ミック。どんだけ元気なんだ。こんな65歳、見たことないぞ!!!!!
キース。ギターはともかく、うわ、歌ウメー!!!!!
ロニー。61歳で最年少。可愛く見えるぞ!!!!!
でもマジ驚いたのはチャーリー・ワッツ。 あんたスゲーよ。67歳だろ?四捨五入したら70じゃん!それであのドラミング。あのグルーヴ。惚れてまうやろー!!!!!
一応、軽くドラムをやってる僕としては、これからチャーリーを心の師とします(笑)。
まあ、それにしてもカッコイイ。あとバンドとして素晴らしく熟していて、「最新の911こそ、最良の911」と言われるポルシェのように、ストーンズも「最新のライブが最高のライブ」なんじゃないかと思った。
と言いつつ、このライブドキュメンタリーは、やはりスコセッシの力も大きい。
ミックはストーンズ史上最大規模のリオデジャネイロのビーチでの野外コンサートを撮影に想定していたという。しかしスコセッシはわずか2800席というニューヨークのビーコン・シアターを提案した。
そもそも僕はスコセッシが「ロックのライブをどう撮るのか」にとても興味があった。だからストーンズとしてはもはやあり得ないサイズのホールを、スコセッシは何故選んだのか。僕は映画を観ながらその理由を探っていた。
僕の答えはこうだ。
ライブの成否を左右する「オーディエンスの熱」をフィルムに収めるためには、その「熱」を感じたメンバーの表情やプレイで見せるのが最良の方法だと言うこと。
映画館で観る客にとって目当ては、熱くなったオーディエンスの姿や表情じゃない。一秒でもストーンズのパフォーマンスを観ていたいのだ。
「オーディエンスのみのインサートカットを入れると、少なからず映画館の客の温度は下がる」
スコセッシはそういう結論に達したのだと思う。そのためにはステージと客席の距離は可能な限り縮める必要があったのだ。
「リオじゃなくニューヨークで」。スコセッシの判断は正しかったはずだ。観ればきっと分かる。
「ただのライブ映画にしたくない」というスコセッシの思いは、オープニングから表れていた。
僕の記憶が正しければ、2カット目にいきなりスコセッシ自身が登場する。この映画そのものの成り立ちをミニドキュメントとして見せているのだが、ここでのスコセッシは“クラウン”である。スコセッシは自身の知名度を利用し、さらにクラウン役に回ることで、このライブドキュメンタリーが「そんじょそこらのフィルムじゃない」ことを伝えようとしているのだ。
監督であるスコセッシがセット・リスト(曲順)をなかなか教えてもらえない件は心底笑える。そんな“クラウン”の哀しい表情を笑ったら、いよいよ“スター”の登場である。実はクラウンがその一夜をコントロールしているとは知らずに、我々はスターのパフォーマンスに心酔するのだ。
ロックンロールを愛するすべての人に。
まず僕は。
ストーンズのCDは何枚か持っているけれど、ライブに行った経験は無し。どちらかというとビートルズを熱心に聴いていた派。でもスコセッシがライブを撮ると聞いたら、「ちょっと観に行ってみようか」と思った。
オープニングまもなく。スコセッシ自身が登場するとは思わなかった。その意味は?
考えれば考えるほど面白いんだけど、それはあとで掘り下げるとして、まずはライブだ。
正直たまげた。
ミック。どんだけ元気なんだ。こんな65歳、見たことないぞ!!!!!
キース。ギターはともかく、うわ、歌ウメー!!!!!
ロニー。61歳で最年少。可愛く見えるぞ!!!!!
でもマジ驚いたのはチャーリー・ワッツ。 あんたスゲーよ。67歳だろ?四捨五入したら70じゃん!それであのドラミング。あのグルーヴ。惚れてまうやろー!!!!!
一応、軽くドラムをやってる僕としては、これからチャーリーを心の師とします(笑)。
まあ、それにしてもカッコイイ。あとバンドとして素晴らしく熟していて、「最新の911こそ、最良の911」と言われるポルシェのように、ストーンズも「最新のライブが最高のライブ」なんじゃないかと思った。
と言いつつ、このライブドキュメンタリーは、やはりスコセッシの力も大きい。
ミックはストーンズ史上最大規模のリオデジャネイロのビーチでの野外コンサートを撮影に想定していたという。しかしスコセッシはわずか2800席というニューヨークのビーコン・シアターを提案した。
そもそも僕はスコセッシが「ロックのライブをどう撮るのか」にとても興味があった。だからストーンズとしてはもはやあり得ないサイズのホールを、スコセッシは何故選んだのか。僕は映画を観ながらその理由を探っていた。
僕の答えはこうだ。
ライブの成否を左右する「オーディエンスの熱」をフィルムに収めるためには、その「熱」を感じたメンバーの表情やプレイで見せるのが最良の方法だと言うこと。
映画館で観る客にとって目当ては、熱くなったオーディエンスの姿や表情じゃない。一秒でもストーンズのパフォーマンスを観ていたいのだ。
「オーディエンスのみのインサートカットを入れると、少なからず映画館の客の温度は下がる」
スコセッシはそういう結論に達したのだと思う。そのためにはステージと客席の距離は可能な限り縮める必要があったのだ。
「リオじゃなくニューヨークで」。スコセッシの判断は正しかったはずだ。観ればきっと分かる。
「ただのライブ映画にしたくない」というスコセッシの思いは、オープニングから表れていた。
僕の記憶が正しければ、2カット目にいきなりスコセッシ自身が登場する。この映画そのものの成り立ちをミニドキュメントとして見せているのだが、ここでのスコセッシは“クラウン”である。スコセッシは自身の知名度を利用し、さらにクラウン役に回ることで、このライブドキュメンタリーが「そんじょそこらのフィルムじゃない」ことを伝えようとしているのだ。
監督であるスコセッシがセット・リスト(曲順)をなかなか教えてもらえない件は心底笑える。そんな“クラウン”の哀しい表情を笑ったら、いよいよ“スター”の登場である。実はクラウンがその一夜をコントロールしているとは知らずに、我々はスターのパフォーマンスに心酔するのだ。
ロックンロールを愛するすべての人に。
ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト デラックス版 [DVD]
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- メディア: DVD
東京ドームで3回ほど拝見しましたが、如何せん遠くて遠くて。。。
でも、ツアーのライブDVDを買ってみると、自分が行ったところでもない
アメリカでも全く同じ演出構成で、毎回同じことをアドリブのように多くの
オーディエンスに向かって演じるプロ魂みたいなものを感じました。
友人がこの映画を観ていて拍手したり立ち上がりたくなった、と
言っていましたが、スコセッシの力なのでしょうか。。。
>クラウン役
舞台には必須なポジションですよね。
セットリストもなかなか教えてもらえない監督あってこそ、なんでしょうか。
観たくなりました。。。(^^)
by うつぼ (2009-01-16 21:05)
ツアーは基本同じ構成ですからね。当たり前と言えば当たり前。
この映画はクラブで観たかったですね。座ってるのがもったいないカンジ。
ストーンズが好きならゼッタイ観た方がいいです。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-17 00:04)
ワタクシ、ライブに行くファンです。そーなんですよ!! ストーンズはライブが格好いいんです! ベテランならではのゆとりもあるのに、若々しいエネルギッシュなパフォーマンスもちゃんと健在なんです!!!
キースはギターの技術で言ったらほかにもっとうまい人もいますが、ギターを弾いてる時の格好よさはやっぱり惚れ惚れします。
スコセッシがいい映画にしてくれたようでよかったです。絶対観ます。
by satoco (2009-01-17 11:37)
観た~~いです~☆
昔の彼がロッカーでキースを神と崇拝してましたww(関係ないか^^;
by Betty (2009-01-17 19:44)
ストーンズはベスト盤を聴いた程度しか知らないのに、観てきました。かっこよかった。ほれぼれしました。
チャーリー・ワッツすごいですね。軽々と叩いてるように見えるのに、あの音。ほれぼれするの一言に尽きます。
by ももこ (2009-01-18 00:25)
私も見ました。ただしノーカントリー見た後だったので途中眠くなってしまいました。映画自体が悪いのではなくて、もちろん私のせいですが…。
新宿武蔵野館でみましたが、いい感じに音が悪くて逆に臨場感がありましたね。ライブの途中で若かりし頃のメンバーのインタビューなんかが流れましたが時の残酷さよりも熟成された芳醇さを感じました。
ちなみに私は中学生のときストーンズを知って以来ずっとファンです。好きなのはブライアンとチャーリー・ワッツなので、Kenさんがチャーリー・ワッツを好きになってくれてちょっとうれしい。
by 瑠璃子 (2009-01-19 11:09)
>satocoさん
この映画を観た翌日、移動中はずーっとiPodでストーンズを聞いてたんですけど、
やっぱりLIVEがいいですね。LIVE盤買おうかと思ったくらい。
ストーンズファンの目にこの映画がどう映るのか興味あり。
nice!ありがとうございます。
>Bettyさん
元カレの記憶も大事です。そういう要素も映画の面白さに影響しますねw
nice!ありがとうございます。
>ももこさん
このフィルム、僕やももこさんくらいの人にはかなりのインパクトですね!
nice!ありがとうございます。
>瑠璃子さん
アーカイブ映像の効果は僕も瑠璃子さんと同意見です。
みんないい感じにジジイになってるなあ、って思いましたね。
悔しいくらいカッコイイ歳の取り方。ああなるにはどうすればいいんだろう?
by ken (2009-01-19 15:45)
なるほど☆ライブ会場はそういう経緯で決まったんですね。
N.Y.の小箱で正解!ですね☆
途中、チャーリー・ワッツが「ふう、、疲れた」っぽい
表情をしたのが、超キュート♪でしたw
客席の最前列が若い美女ぞろいだったのも、
ロックっぽくてグッときました!
by ジジョ (2009-01-19 21:18)
チャーリーのあの表情、まだ2曲目でしたよね、確かw
こんなLIVEなら、一度でいいから生で観たいな。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-19 23:50)
観たいー!
観たいー!!
観たいいいーーーー!!!
映画館復帰第一作はこれにしようと予告編を観て心に誓っていましたが間に合いませんでした。仕方がないからDVDを買って観ようと思います。
by rosemary (2009-01-20 15:57)
出来るだけ最高の音響で聴いてあげて下さい。
シビれます。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-20 16:09)
はじめまして。
>「最新の911こそ、最良の911」と言われるポルシェのように、ストーンズも「最新のライブが最高のライブ」なんじゃないかと思った。
わたしもそう思いました。しかし、平均60歳以上のバンドがそれを実現できるということに、ただただ驚かされます。
by 鯉三 (2009-01-21 00:01)
鯛三さん、ようこそ。
人間、その気になればやれるんだ、ということを教えてもらった気がします。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-21 12:52)
こんばんわ。ここ読んで余計に見たくなりました。
by Sparky (2009-02-11 19:04)
劇場で観ることを“激しく”オススメします!
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-02-11 19:07)
今更ですがチャーリーワッツ検索中にブログ見せていただきました。私も同じようにチャーリーワッツを神とあがめる一人です。当時6歳の子供をだっこしながら東京ドームのビガーバンツアーに行ったのがつい昨日のことのようです。勿論その子供と一緒に映画に行き、2回目はかみさんも入れて3人で行きました。僕もどちらかというとビートルズ派?だったのですが最近のストーンズには何か永遠の魅力を感じています。ですので、このたびのチャーリー脱退の噂は祈るような気持ちで否定報道を待ちその通りに否定報道があり安堵しているところです。それから取り憑かれたようにチャーリーワッツの検索を時々しています。熱い思いに共感してコメントしました。長くてごめんなさい。
by Toki (2009-09-28 16:53)
チャーリー・ワッツが脱退したらストーンズは終わりですね。
でもまだしばらく続くようで僕もホッとしました。
コメントありがとうございます。
by ken (2009-09-29 17:13)
私はどちらかというとビートルズファンだったんですが、実は弟がストーンズの大ファンで誘われて東京ドームに三回行きました。
この映画はコンサート以上に良かったです。
by きさ (2009-09-29 23:37)
ビートルズとストーンズの分かれ道ってどこだったんでしょうね?
今考えると不思議だなあ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-09-30 00:27)
私の場合はビートルズのバラエティの多さですね。
いろんな曲がありますから。
ストーンズは極端な言い方をすればどれも一緒。そこが凄いのですが。
by きさ (2009-10-03 15:19)
僕はビジュアルだったかも知れないなあ。ビートルズに寄ったのは。
by ken (2009-10-04 21:20)