少年メリケンサック [2009年 レビュー]
「少年メリケンサック」(2008年・日本) 監督・脚本:宮藤官九郎
レコード会社の新人発掘部の契約社員、栗田かんな(宮﨑あおい)は動画サイトでサイコーにキレたパンクバンド「少年メリケンサック」を発見する。元パンクスだった社長の時田(ユースケ・サンタマリア)は早速契約を取りに行くようかんなに指示するが、実はその動画は25年前のモノだった…。
アイディアは絶妙。
しかも25年後のパンクスを佐藤浩市(B)、木村祐一(G)、田口トモロヲ(Vo)、三宅弘城(D)がやるというキャスティングも完璧。でもクドカンは監督やらないほうが良かったんじゃないかな?(笑)。
僕は「真夜中の弥次さん喜多さん」を観てなくて、それでいて「舞妓haaaan!!!」のような仕上がりを期待したばかりに、パンクと言いながらリズム感の無い仕上がりに失望しました。なんでクドカンが監督やる必要あったんだろう。彼の脚本なら「やりたい」って監督は沢山いるだろうに(名前負けするからゼッタイやりたくないって監督もいるだろうけど)。
ただ脚本はところどころいいから、ところどころ相当笑えます。僕が一番ハマったのはトモロヲさん。チラシを観たときから「イッちゃってるなあ」とニヤニヤしていたのですが、登場シーンは仰け反りました。「ああ、そういう設定だったのね」と大爆笑。それにしてもトモロヲさんはパンクバンドのヴォーカルが良く似合う。「ばちかぶり」が懐かしいです。
ところどころ良くないのは、まずスタートダッシュが出来ていないところ。
この作品は、ほとんどの観客がパンクスの配役を知って観るはずで、とすると序盤は完全に段取り芝居。しかも宮﨑あおいとユースケ・サンタマリアの2人芝居が長過ぎて少々うんざりします。
中だるみもある。
少年メリケンサックが誕生し、解散することになったいきさつに触れ始めると、状況説明に追われるため映画のリズムが変わります。またドラマのキーマンが多過ぎて、ストーリーもやたらと寄り道しているような感が否めません。これは典型的な「盛り込み過ぎ」。少なくとも犬塚弘が演じた役は必要なかったでしょう。
決定的に不満なのは、本作の宮﨑あおいに何の魅力も感じなかったこと。
たとえばこれが「舞妓haaaan!!!」の水田伸生監督だったら、どんな「栗田かんな」になっていただろう、と思う。佐藤浩市も「ザ・マジックアワー」ほどキレてなかったのが残念。ついでに元パンクス時田社長はユースケじゃなくて、陣内孝則が良かったんじゃないかと。あるいはピエール瀧が演じた元マネージャーが社長役を兼ねてても良かったなあ。
やっぱり映画の大敵は「期待」です。
レコード会社の新人発掘部の契約社員、栗田かんな(宮﨑あおい)は動画サイトでサイコーにキレたパンクバンド「少年メリケンサック」を発見する。元パンクスだった社長の時田(ユースケ・サンタマリア)は早速契約を取りに行くようかんなに指示するが、実はその動画は25年前のモノだった…。
アイディアは絶妙。
しかも25年後のパンクスを佐藤浩市(B)、木村祐一(G)、田口トモロヲ(Vo)、三宅弘城(D)がやるというキャスティングも完璧。でもクドカンは監督やらないほうが良かったんじゃないかな?(笑)。
僕は「真夜中の弥次さん喜多さん」を観てなくて、それでいて「舞妓haaaan!!!」のような仕上がりを期待したばかりに、パンクと言いながらリズム感の無い仕上がりに失望しました。なんでクドカンが監督やる必要あったんだろう。彼の脚本なら「やりたい」って監督は沢山いるだろうに(名前負けするからゼッタイやりたくないって監督もいるだろうけど)。
ただ脚本はところどころいいから、ところどころ相当笑えます。僕が一番ハマったのはトモロヲさん。チラシを観たときから「イッちゃってるなあ」とニヤニヤしていたのですが、登場シーンは仰け反りました。「ああ、そういう設定だったのね」と大爆笑。それにしてもトモロヲさんはパンクバンドのヴォーカルが良く似合う。「ばちかぶり」が懐かしいです。
ところどころ良くないのは、まずスタートダッシュが出来ていないところ。
この作品は、ほとんどの観客がパンクスの配役を知って観るはずで、とすると序盤は完全に段取り芝居。しかも宮﨑あおいとユースケ・サンタマリアの2人芝居が長過ぎて少々うんざりします。
中だるみもある。
少年メリケンサックが誕生し、解散することになったいきさつに触れ始めると、状況説明に追われるため映画のリズムが変わります。またドラマのキーマンが多過ぎて、ストーリーもやたらと寄り道しているような感が否めません。これは典型的な「盛り込み過ぎ」。少なくとも犬塚弘が演じた役は必要なかったでしょう。
決定的に不満なのは、本作の宮﨑あおいに何の魅力も感じなかったこと。
たとえばこれが「舞妓haaaan!!!」の水田伸生監督だったら、どんな「栗田かんな」になっていただろう、と思う。佐藤浩市も「ザ・マジックアワー」ほどキレてなかったのが残念。ついでに元パンクス時田社長はユースケじゃなくて、陣内孝則が良かったんじゃないかと。あるいはピエール瀧が演じた元マネージャーが社長役を兼ねてても良かったなあ。
やっぱり映画の大敵は「期待」です。
「ばちかぶり」懐かしいですね(笑)ホモ社長のウンチクにいちいちうなずいたりしちゃいました。期待しないでみたせいか、思いきり笑い倒して帰ってきました☆ ワタクシの見方が浅かったのかなぁ。
まだまだ、修行が足らないようです(笑)
by ももこ (2009-01-24 22:18)
いえいえ、
期待しない=先入観を持たない=リセット
これが出来ない僕が未熟なだけです(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-01-24 23:01)
期待させすぎちゃいましたね(笑)
あおいチャンダメでした?
ナンだか申し訳ない気持ちでイッパイです・・・
by 魚河岸おじさん (2009-01-25 08:57)
監督以外よかった。というのは残念ですねぇ。
ポスターはキレてるので、期待してたんですが。
by pandahead (2009-01-25 10:14)
>魚河岸おじさん
いえいえ。僕が勝手に期待していたのです。
宮﨑あおいに関しては、そもそもタイプじゃないので、
こういう結果になってしまった、というわけでw
>pandaheadさん
チラシもいい出来栄えなんですけどねえ。
残念でした。
by ken (2009-01-25 20:57)
すっきりさせていただいてありがとうございます☆
私は昨日観ました。ブログに感想を書く予定でしたが、まったく面白くない訳じゃないが、この不完全燃焼さは何!?ともやもやしていて、どう表現したらよいか困っていました…。他の方の感想を知りたくて探しても、高評価が多くて納得いかず…。
こちらのレビューのおかげで、自分のもやもやをまとめられそうです♪
by 通りすがり (2009-02-24 23:21)
絶賛している人、多いですもんねえw
少しでもお役に立てて良かったです。
by ken (2009-02-24 23:46)
設定はすごくうまいんですが、テンポがあまり良くなかったです。
ばちかぶり懐かしいですねー。トモロヲさん楽しそうでした。
by satoco (2010-04-25 02:28)
音楽モノの映画でテンポが良くないって、サイテーだと思うんですよね。
ばちかぶり、ご存知でしたか!トモロヲさんはサイコーでしたよねw
nice!ありがとうございます。
by ken (2010-04-26 13:30)