ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝 [2009年 レビュー]
「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」(2008年・アメリカ) 監督:ロブ・コーエン
5日間に渡るモンゴルでの仕事を終え、早朝4時半起きで乗り込んだMIAT501便では、問答無用でこんな旧作が上映された。ネタに困ったハリウッドが7年前のB級映画を引っぱり出し、しれっと「シリーズ最新作!」を謳ったアドベンチャー映画だ。
まあ、そうは申しましてもね、私も前2作観てますから。嫌いじゃないんですよ。しかもこの2週間ほどは完全に映画に餓えてましたから、哀しいかな「おもしれー」って思っちゃいました。だはは(笑)。
観てない方のために解説するなら、これは「レイダース」とか「グーニーズ」とかスピルバーグが80年代に復活させた冒険活劇の一種です。
本作で僕が気に入ったのはまずキャスティング。
主演のブレンダン・フレイザーはめちゃマイナーな役者ですが、今回はジェット・リーとミシェル・ヨーが出てるんですね。ジェット・リーはハリウッドデビュー作となった「リーサル・ウェポン4」のおかげで悪役が似合うスターになり、ミシェル・ヨーは意外と出演本数が少ないんですけど、「グリーン・デスティニー」や「SAYURI」と言った話題作に出演していてメジャー感はたっぷり。この2人のおかげで(少なくともアジア圏では)映画としての格が上がっていると思います。
アドベンチャー映画の基本でもある数々の“仕掛け”も面白かった。
映画に対する飢餓感のあった僕が本作を面白く感じたのはやはりこの部分だったと思います。リアリティなんてまったくない完全なるフィクションなんだけど、とにかく観客を飽きさせない作りになっていて目が離せません。特に2000年前の皇帝陵発掘のシーンは「教科書どおり」と言ってもいいくらいのたたみかけようでした。
けれど問題はそのしばらくのち。これはサーカスじゃなくて映画ですから当然ストーリーを展開させなきゃいけない。すると「セリフ」がメインになって、「目が離せないシーン」から「聴くだけでいいシーン」になります。その瞬間観客は失速感を味わうんですね。これを俗に「中だるみ」と呼ぶのです。
アドベンチャーアクションの最大の弱点はやはり「予定調和」でしょう。
途中の仕掛けはアイディア次第でいくらでも面白く作れても、結局最後は「正義と悪との戦い」になってしまう。これは大いなるマンネリです。もちろん年に10本も映画を観ない人にはいいでしょうが、さすがに僕たちには苦しい(笑)。このマンネリを打破できるアドベンチャーがあれば、きっと爆発的にヒットするでしょうね。「ドラクエ」も「FF」も結局最後は大ボスとの戦いだもんな、と思ったら一気に興味を失くしたのと一緒だと思いました。
たまに映画見る人向け。
ともかく、いろいろあったけど無事帰国しました。さて、明日は映画館行けるかなあ。
5日間に渡るモンゴルでの仕事を終え、早朝4時半起きで乗り込んだMIAT501便では、問答無用でこんな旧作が上映された。ネタに困ったハリウッドが7年前のB級映画を引っぱり出し、しれっと「シリーズ最新作!」を謳ったアドベンチャー映画だ。
まあ、そうは申しましてもね、私も前2作観てますから。嫌いじゃないんですよ。しかもこの2週間ほどは完全に映画に餓えてましたから、哀しいかな「おもしれー」って思っちゃいました。だはは(笑)。
観てない方のために解説するなら、これは「レイダース」とか「グーニーズ」とかスピルバーグが80年代に復活させた冒険活劇の一種です。
本作で僕が気に入ったのはまずキャスティング。
主演のブレンダン・フレイザーはめちゃマイナーな役者ですが、今回はジェット・リーとミシェル・ヨーが出てるんですね。ジェット・リーはハリウッドデビュー作となった「リーサル・ウェポン4」のおかげで悪役が似合うスターになり、ミシェル・ヨーは意外と出演本数が少ないんですけど、「グリーン・デスティニー」や「SAYURI」と言った話題作に出演していてメジャー感はたっぷり。この2人のおかげで(少なくともアジア圏では)映画としての格が上がっていると思います。
アドベンチャー映画の基本でもある数々の“仕掛け”も面白かった。
映画に対する飢餓感のあった僕が本作を面白く感じたのはやはりこの部分だったと思います。リアリティなんてまったくない完全なるフィクションなんだけど、とにかく観客を飽きさせない作りになっていて目が離せません。特に2000年前の皇帝陵発掘のシーンは「教科書どおり」と言ってもいいくらいのたたみかけようでした。
けれど問題はそのしばらくのち。これはサーカスじゃなくて映画ですから当然ストーリーを展開させなきゃいけない。すると「セリフ」がメインになって、「目が離せないシーン」から「聴くだけでいいシーン」になります。その瞬間観客は失速感を味わうんですね。これを俗に「中だるみ」と呼ぶのです。
アドベンチャーアクションの最大の弱点はやはり「予定調和」でしょう。
途中の仕掛けはアイディア次第でいくらでも面白く作れても、結局最後は「正義と悪との戦い」になってしまう。これは大いなるマンネリです。もちろん年に10本も映画を観ない人にはいいでしょうが、さすがに僕たちには苦しい(笑)。このマンネリを打破できるアドベンチャーがあれば、きっと爆発的にヒットするでしょうね。「ドラクエ」も「FF」も結局最後は大ボスとの戦いだもんな、と思ったら一気に興味を失くしたのと一緒だと思いました。
たまに映画見る人向け。
ともかく、いろいろあったけど無事帰国しました。さて、明日は映画館行けるかなあ。
モンゴル、お疲れ様でした~!
私は花粉症じゃないですが、黄砂が飛んだ日は、
いつも「花粉症きた?」って思うんですよね。
花粉より、体に悪いんでしょうねえ。
ところで、明日ユニコーン始球式行ってまいりまーす!
今月すでにズムスタ3回目です(笑)
by kotori (2009-04-26 00:06)
すでに3回目!? なんとも羨ましい限りです。
僕はモンゴルから帰国早々徹夜仕事…。
家庭崩壊間近です。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-04-26 01:38)
こんばんは。
ご無事に帰国されて良かったです(^^)
この作品、気軽に観るにはぴったりの作品ですね~
おちゃめな展開が楽しかったです。
ジェット・リーも強そうでしたよね。
彼のアクションが少なくてちょっと寂しい気もしましたけど、
あの強そうなオーラはさすがでした(^^ゞ
by non_0101 (2009-04-27 00:33)
帰国早々、徹夜作業が続いていて泣きそうなんですけどw
ジェットは悪役としていい役に恵まれるといいなと思いました。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-04-27 02:21)
おかえりなさい。
by snorita (2009-04-27 11:06)
かなり前の話ですが、WOWOWが映画誕生100周年を記念して、特集番組を組んで「映画の面白さとはなんぞや?」てなことを延々と解説していましたが、その中でこんな台詞がありました。
「衝撃と面白さを混同してはいけない。大がかりな爆破シーンも、最初はインパクトあるだろうけど、それだけが作品の売りだとしたら2回目、3回目以降はさして面白いとも思わないはず。何回観ても飽きないどころか、新たな見所を発見できる・・・そんな作品こそが本当に面白い優れた映画なのだ」
最近、ハリウッドの作品はどうも新鮮さに欠けますね。安易に続編を作りすぎるというか、ヒットばかりを狙ってまるでハウツー本見て仕上げたようなものばかり。チャレンジャー精神を思い出して欲しいものです。
by 葵ママ (2009-04-27 13:06)
>snoritaさん
ただいま。
>葵ママさん
映像作品は「王道あっても正解なし」。だから面白いんだと思います。
作る方は苦しいけどw
by ken (2009-04-28 02:46)