007/ムーンレイカー [2010年 レビュー]
「007/ムーンレイカー」(1979年・イギリス) 監督:ルイス・ギルバート
シリーズ11作目(007ばっかこんなに観てていいのか?)
驚いた。シリーズ11作目は「ユア・アイズ・オンリー」だったはず。前作のエンドロールには「JAMES BOND will return in FOR YOUR EYES ONLY」とあったのだ。
と、言いつつも僕は「毎回次回予告していると、いつかきっと崩壊するぞ。でへへ」と思いながら観ていたので、「ほれみろ」と思わないでもなかった。が、それにしてもどうしてこういうことになったのか?
これは本編を観ていたら分かった。
本作が公開されたのは1979年。この頃は「未知との遭遇」(1977)、「スター・ウォーズ」(1977)、「スーパーマン」(1978)などがヒットしたあとで、007もいわゆる“SFブーム”に乗っかろうとしたのだろう。
この「勝ち馬に乗る」ような戦略。僕はどうも好きになれない。しかも素人目にも明らかな無数のタイアップカットも露骨すぎてうんざり。唯一エールフランスのコンコルドだけは、今では観られない貴重なショットで許せたが、それ以外はまったく頂けなかった。
アメリカからイギリスへ空輸中のスペースシャトル・ムーンレイカーが何者かによって乗っ取られる。その行方を追うよう指令を受けたボンドは情報を入手するため、ムーンレイカーを製造する大富豪、ヒューゴ・ドラックス(マイケル・ロンズデール)に接触する。
そこでボンドは、ドラックスが優秀な人間だけを宇宙ステーションに送り込み、それ以外の人類は全滅させる計画を立てていたことを突き止める…。
酷いことを考えるヤツがいるもんだ。
…なんて1ミリも思えない(笑)。リアリティが無いにもほどがある。ボンド映画は11作目にして荒唐無稽の極みとなり、しかもあらゆる点で節操が無く(「未知との遭遇」の有名な5音階や、「荒野の七人」のテーマ曲を、あるシーンで使っていたのは、なんだか聴いていて悲しくなった)、ジョーズ人気を引っ張ろうとしているのも情けなくて、僕には正直過去最低の作品だった。
唯一褒められるのは、プレアクションのスカイダイビングシーンだろう。パラシュートを着けない状態で飛行機から落とされたボンドが、先に降りていた悪者からパラシュートを奪って降下するという高度なスタントシーン。撮影も編集もテクニックとしては見事で見応え充分。ここ以外は早送りで観てもいいかも(笑)。
個人的に一番つまらなかったのは、“刺さる”ボンドガールがいなかったこと。ロイス・チャイルズも僕に言わせればセックスアピール・ゼロ。やっぱりボンドガールはダイナマイト・ボディでなければ。
それにしてもボンドがロジャー・ムーアになってから、ボートを操縦するシーンが多過ぎて飽きる。いかに本人が好きだったか知らないが、ボート(ヴェネチアのゴンドラ)を陸上でまで走らせる必要はあるまい。まったくもう。
THE END of “MOONRAKER”
JAMES BOND WILL RETURN in “FOR YOUR EYES ONLY”
「ユア・アイズ・オンリー」が告知されるのは当然2度目。
そういう意味じゃレアな映画だ。
シリーズ11作目(007ばっかこんなに観てていいのか?)
驚いた。シリーズ11作目は「ユア・アイズ・オンリー」だったはず。前作のエンドロールには「JAMES BOND will return in FOR YOUR EYES ONLY」とあったのだ。
と、言いつつも僕は「毎回次回予告していると、いつかきっと崩壊するぞ。でへへ」と思いながら観ていたので、「ほれみろ」と思わないでもなかった。が、それにしてもどうしてこういうことになったのか?
これは本編を観ていたら分かった。
本作が公開されたのは1979年。この頃は「未知との遭遇」(1977)、「スター・ウォーズ」(1977)、「スーパーマン」(1978)などがヒットしたあとで、007もいわゆる“SFブーム”に乗っかろうとしたのだろう。
この「勝ち馬に乗る」ような戦略。僕はどうも好きになれない。しかも素人目にも明らかな無数のタイアップカットも露骨すぎてうんざり。唯一エールフランスのコンコルドだけは、今では観られない貴重なショットで許せたが、それ以外はまったく頂けなかった。
アメリカからイギリスへ空輸中のスペースシャトル・ムーンレイカーが何者かによって乗っ取られる。その行方を追うよう指令を受けたボンドは情報を入手するため、ムーンレイカーを製造する大富豪、ヒューゴ・ドラックス(マイケル・ロンズデール)に接触する。
そこでボンドは、ドラックスが優秀な人間だけを宇宙ステーションに送り込み、それ以外の人類は全滅させる計画を立てていたことを突き止める…。
酷いことを考えるヤツがいるもんだ。
…なんて1ミリも思えない(笑)。リアリティが無いにもほどがある。ボンド映画は11作目にして荒唐無稽の極みとなり、しかもあらゆる点で節操が無く(「未知との遭遇」の有名な5音階や、「荒野の七人」のテーマ曲を、あるシーンで使っていたのは、なんだか聴いていて悲しくなった)、ジョーズ人気を引っ張ろうとしているのも情けなくて、僕には正直過去最低の作品だった。
唯一褒められるのは、プレアクションのスカイダイビングシーンだろう。パラシュートを着けない状態で飛行機から落とされたボンドが、先に降りていた悪者からパラシュートを奪って降下するという高度なスタントシーン。撮影も編集もテクニックとしては見事で見応え充分。ここ以外は早送りで観てもいいかも(笑)。
個人的に一番つまらなかったのは、“刺さる”ボンドガールがいなかったこと。ロイス・チャイルズも僕に言わせればセックスアピール・ゼロ。やっぱりボンドガールはダイナマイト・ボディでなければ。
それにしてもボンドがロジャー・ムーアになってから、ボートを操縦するシーンが多過ぎて飽きる。いかに本人が好きだったか知らないが、ボート(ヴェネチアのゴンドラ)を陸上でまで走らせる必要はあるまい。まったくもう。
THE END of “MOONRAKER”
JAMES BOND WILL RETURN in “FOR YOUR EYES ONLY”
「ユア・アイズ・オンリー」が告知されるのは当然2度目。
そういう意味じゃレアな映画だ。
前作が快調だったので、私もこの映画はいまいち感がありました。
個人的にはスペースシャトルのSFXチームの仕事ぶりが良かったかな。
でもまあ007映画は好きなのでどんな出来でも許せるのですが。
リチャード・キールの悪役ジョーズが再登場していますね。
ジョーズがハッピーエンドになるのはちょっと良かったかも。
by きさ (2010-05-22 09:20)
11本立て続けに観てきたので、ちょっと飽きてきて辛口になってるかも。
しばらく休もうかと思いますw
by ken (2010-05-22 10:47)
まあ、あまり固め見するのも大変でしょうから、ゆっくりと御覧下さい。
再開を楽しみにお待ちしています。
by きさ (2010-05-22 19:42)
お気遣い&nice!ありがとうございます。
by ken (2010-05-22 21:45)