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X-MEN2(2003年・アメリカ) [2012年 レビュー]

原題:X2
監督:ブライアン・シンガー
脚本:マイケル・ドハティ、ダニエル・P・ハリス、ブライアン・シンガー

 「ファースト・ジェネレーション」に刺激されてシリーズ全作見直し中。
 「X-メン」がプロフェッサー対マグニートーという図式だったのに対し、この「X-MEN2」は人間対ミュータントという図式になっている。

 ホワイトハウスに一人のミュータントが侵入。大統領暗殺未遂事件が発生する。
 これを聞いたプロフェッサーX(パトリック・スチュワート)は、ジーン(ファムケ・ヤンセン)とストーム(ハル・ベリー)に、犯人を確保するよう指令を出した。というのもプロフェッサーにはこれがマグニートーの仕業とは思えず、事の真相を知る必要があったからだ。
 同じ頃、大統領はミュータント対策本部顧問のウィリアム・ストライカー(ブライアン・コックス)から、「恵まれし子らの学園」の報告を受けていた。ミュータントの脅威を体験した大統領はストライカーに特別捜査の全権を与えるのだが、実は大統領暗殺未遂事件はミュータント絶滅を目論むストライカーの自作自演だった。はたしてその真意とは…?

 映像に目を奪われているとついストーリーを追いそびれてしまうのだけれど、本作のプロットも実に良く練られていたことが、今回改めて分かった(だからストーリーの説明にいつもより文字数を使った)。
 「X2」の対立軸はプロフェッサーとストライカーで、それはストライカーの一方的な逆恨みから派生している。ストライカーが事件の黒幕であることは割りと早い段階で明らかにされるのだが、これがちょっと遠回しな説明になっていて、大統領暗殺未遂事件の実行犯ナイトクロウラーの立ち位置を一瞬見失ってしまうのが残念。もちろん観客の理解力によって差はあると思うが、僕はナイトクロウラーの見事なテレポーテーションに目を奪われて、事件のウラまでは読み切れなかった。

 もしかして前回は字幕で観た影響もあったかも知れない。今回は吹き替え版で観たのだけれど、字幕に比べると言葉の数が圧倒的に豊富でドラマも理解し易かった。


 それにしてもマグニートーの映画である。
 プロフェッサーは今回途中で昏睡状態に陥るため、出番が少ない。かたやマグニートーはX-MENと協力してストライカーを倒そうとするのだから、主役は完全にマグニートーである。

 余談だけれど、マグニートーがX-MENと結託する理由を「かつての恋人を酷い目に遭わせたヤツはゼッタイに許さない!」と想像すると、本編はますます面白い。
 またアイスマンが家族に突然変異を告白するシーンは、ゲイのカミングアウトと同じ構図だったように思う。ありのままの自分を受け容れてくれない家族に対する失望は、ブライアンの心の片隅にある闇だったかも知れない。

 アクションシーンは全作より遥かに良い。ハル・ベリーが相変わらず美しい。

X-MEN2 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray

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