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世界の中心で、愛をさけぶ [2005年 レビュー]

世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年・日本) 主演:大沢たかお、柴崎コウ、長澤まさみ

 先に言っておきます。原作、読んでません。ドラマ、観てません。
 じゃあどうして今ごろ映画版を観るに至ったか。僕自身がへそ曲がりだから(笑)。これはもう物心ついた瞬間からこんな性格。すいません。
 みんなが飛びついたものにはゼッタイに飛びつかない。それにはちゃんとした理由もあるよ。社会現象になるような作品は良くも悪くも過分な期待をして観たり読んだりすることになるので、作品そのものの正当な評価がし難くなるのよね、それが嫌なの。…って別にワタシは評論家じゃないんで、勝手にすればいいんですけど(笑)。
 原作者の片山恭一さんは僕と同じ愛媛県の出身。僕は松山で片山さんは宇和島なのですが、実は2年前に私用で宇和島方面へ出かけることがあり、地図を買うために飛び込んだ田舎の小さな書店の店頭で、この本が大量に平積みされていて驚いたことがあります。一体なんだ?と思ってポップを観たら、「地元出身の片山恭一による感動作!」みたいなことが書いてある。なるほど「オラが町の作家さんの本」ってことなのね、と納得したのですが、別段読みたいとは思わなかった。それが1年も経たないうちにあれよあれよと評判になり、ますます読むきっかけを失ったという次第です(何の説明なんだか)。
 ハナシは前後しましたが、というわけで今夜、やはり過度な期待を寄せて観てしまい、結局泣くに泣けなくてちょっと残念というのが正直なところです。原作読んでればハマって泣けたんですかね???。泣けない理由は、ときどき無性に突っ込みを入れたくなるチープな映像と台詞の数々。これはちょっと許しがたい箇所がありますね。特にファーストカットの窓から見る台風の様子とか。それと愛媛と香川の人間にとっては決定的に見過ごせないところがある。ただ「そこをいちいち突っ込んじゃダメな映画なんだ」、と自分に言い聞かせて観てましたけどね。
 観ていられたのは大沢たかおと長澤まさみが抜群にイイから。特にまさみちゃんは(友達かよ!)成績優秀、スポーツ万能、それでいて可愛いという役どころにピッタリ!(胸がそこそこ大きいというのも男子からするとポイント高いのよね)。それに比べて少年時代のサクを演じた森山クンのキャスティングは50点。彼には悪いけどもう少し大沢たかおに似ていて欲しかったな。
 ところで最後のロケ地はすごく気になった!ドラマの展開上、本当ならエアーズロックに行かなきゃダメでしょう?原作ではどうなってるんだろう。単純に撮影許可が下りなかったからあんな中途半端なところでエンディングを撮ったのかなあ?。最後はキレイに泣きたかったのに肝心なところで「はあ?」と目がテンになってしまったのでした。ほとほと残念。

世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション

世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/12/23
  • メディア: DVD

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コメント 4

やまげん

 Wowwowでみちゃいました。
非道な見方しました。チャンネル廻していたらやっていたのです。
おお、これが、あの高名な せかちゅー かぁ、と。
niceもコメントもなくなんかかわいそうだーと思いコメントです。

多分30分目ぐらいから見ました。
長澤まさみがかわいらしく、なんだよ、こんなかわいらしいのは
俺の人生ではいなかったぞ畜生などと軽い突っ込みをいれつつ
闘病に至る場面では、こんな写真を撮らせてあげたかった人いた、
いや撮れなくてよかったのかな、とさまざまな場面を思い出しつつ
しんみりしていました。
でもセリフのところどころが描くぞ書くぞという、こどものころ作文
で先生に誉められるべく書いた文句のような感があって、
映画を見ながらKenさんのブログみちゃいました。
 エンディングにウキーといいつつ終わりました。
 自分にとっては若い世代です。途中で時代が判って
えー、その頃なら骨髄移植してるぜぇと思いました。
 過去の青春を懐かしむ、過去はヒロインの死によって
完結しているという判りやすいテーマですが、
ブームになったのはなぜなのでしょう?
主なブーマーは同世代だったのでしょうか?
若くしての死の美学が今もあるのでしょうか?
その点が不可解でした。
智恵子抄の結核のように、未だに白血病はファンタジーなのでしょうか?
当時であっても、また今でも病者はあの描かれ方を良しとしないであろう
と思いました。
 エンディングは老母とともに、はぁ?と突っ込んでしまいました。

でもまぁ、いろんな意味で楽しめたし長澤まさみがかわいかったので
タダで見る分には(契約料あり)よかったです。
若かったころ、バイクの後ろに彼女を乗せ、うしろからギュッと抱きしめられ
たときのドキドキ感を思い出させてくれただけよかったかな。
いやエンディングは映画の命なのでやはりあかんな、というのが
最終感想です。

by やまげん (2005-08-12 00:51) 

ken

先生にも熱い青春があったんですねえ(笑)。
しかし「白血病はファンタジーなのでしょうか?」にはちょっと目が覚めました。
とくに白血病患者の方々にどう受け止められたかが気になりますね。
エンディングに関して、その後あちこちで取材をしたら、やはりエアーズロック
での撮影は許可がおりずに、ああいうことになったのだそうです。
だったら原作を無視して別の場所を設定すべきだったと思いますけどね。
by ken (2005-08-12 01:03) 

satoco

やはりラストがウルルじゃないのは許せないですね。ほんと。

私も白血病の扱いについて疑問に思いました。先日TVで「赤い疑惑」のリメイクをやってましたが、あちらは現代では白血病は治る病気だから、とわざわざオリジナル版の時代設定にしていたくらいなので。

でも実際には、骨髄移植が適合しなくて苦しまれる方々、今も沢山いるんでしょうね。

セカチューに関しては、そういう"リアルさ"とは無縁と割り切って突っ込みを封じてみてました。
by satoco (2005-08-12 15:08) 

ken

ラストは「きょとん」でしたよ。ホントに(笑)。
でもあれって作り手の立場を思ったら、悔いが残っただろうなあ。
同じプロデューサーの立場として、ちょっと同情します。
by ken (2005-08-12 15:35) 

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