デッドマン・ウォーキング [2004年 レビュー]
「デッドマン・ウォーキング」(1995年・アメリカ) 監督:ティム・ロビンス
無罪を主張する死刑囚(ショーン・ペン)と、そのカウンセラーを務めた修道女(スーザン・サランドン)の実話をベースにした物語で、「信仰」と「死刑制度」のふたつがテーマになっています。
無罪を主張する死刑囚(ショーン・ペン)と、そのカウンセラーを務めた修道女(スーザン・サランドン)の実話をベースにした物語で、「信仰」と「死刑制度」のふたつがテーマになっています。
若い男女のカップルを殺害し逮捕された2人組の犯人。
共犯者は無期懲役。なのに自分だけが死刑判決を受け、上告も棄却されて刑は確定。
それでも、「殺したのは自分じゃない」と主張し、「せめて無罪であることをママには証明したい」と、執行の朝にウソ発見器を用意させて証明しようとする。
ところがその結果は「精神的動揺が見られ判断しかねる」と出てしまう。
執行の当日に動揺しないわけがないと修道女は死刑囚をなぐさめるが、そのあと衝撃的な告白が…。
作品は淡々とした流れで、劇中音楽も極端に少なく仕上げられています。
それが劇場に(あるいは自宅に)ピンと張り詰めた空気を作り上げ、観る者を作品に引き込んでいきます。
アカデミー主演女優賞を受賞したスーザン・サランドンの演技はもちろん、ショーン・ペンの演技も絶品。
死刑囚最後のセリフはどうだろう???ってためらいも少しあるけれど、人間の尊厳を考えるには絶好の一品です。
「人は誰もが罪を犯す生き物。そのために神がいる」
TBありがとうございます♪
これは、私がもっと若い頃にみた映画で、すごい難しいテーマだと思いました。今観たら、また違う印象かもしれません。
これは、見事なキャストでしたよね。素晴らしい演技でした。
by kotoeri (2005-04-29 16:36)
時を経て改めて観てみると、自分の価値観の変化に気付く作品ってありますね。この作品もそのひとつかも知れません。
by ken (2005-08-06 13:30)
この映画は見た後一週間くらい、体から抜けていきませんでした。執行に至る場面では涙が出ました。
執行直前の死刑囚のセリフに関しては、私もなんだか違和感を感じました。
所見がかなり前ですので、今みたらきっと感想も変わると思います。
これもいろんな人に見てほしいと思いました。
by Sho (2006-12-03 23:39)
日本ではあまり語られることの無い死刑制度の是非ですが、
僕はこの問題をライフワークにしている大塚公子さんの著作(「死刑囚最後の瞬間」「死刑執行人の苦悩」ほか)を全部読んでいたので、とても興味深い
作品でした。
この問題、もうちょっと考えてもいいと思うんですけどね。
by ken (2006-12-04 01:41)
kenさんのコメントで思い出したのですが、大塚公子さんの御本、私も読みました。ただ、飛ばし読みです。日本では確かにタブー視されてる部分がありますよね。
私は加賀乙彦の「宣告」を思い出しました。
ちょっと違うかもしれませんが、大島渚監督の「絞首刑」もみました。
なんかだんだん思い出してきて、改めて考えたくなりました。
by Sho (2006-12-04 01:51)
大島監督の作品にそんなものがありましたね。
いつか観てみます。
by ken (2006-12-04 13:04)