幸福の鐘 [2005年 レビュー]
「幸福の鐘」(2002年・日本) 監督・脚本:SABU 主演:寺島進
アタシSABUチャンのこと好きでねえ。監督デビュー作から観てるのよ。
「弾丸ランナー」(1996)、ありゃ面白かったね~。DIAMOND☆YUKAIが「ヒホヒホ」言いながら走ってるのなんて可笑しくて可笑しくて。「こりゃ面白い監督が出てきたわね」って思ったわよ。
「ポストマンブルース」(1997)でも堤真一が走らされてたわねえ。でも堤クンは「ドラマ」でも「舞台」でもない「映画俳優」としての引き出しを開けた映画だったわよね。そういう意味でもこれはいい映画よ。
「アンラッキー・モンキー」(1997)はおバカな映画よねえ。笑っちゃうくらいバカ。人の不運ってホント可笑しいのよ。堤クンのアホ面もなかなかグーよ。
「MONDAY マンデイ」(1999)は初期のSABUちゃんの中で一番の傑作かもね。酒飲みの男なら誰もが一度は経験する「記憶の無い一夜」を破滅的なコメディに仕上げてるのよ。これが一番のオススメかしらねえ。でね、この頃がSABUちゃんの最初のピークなのよ。
「DRIVE ドライブ」(2001)になると、ちょっと失速した感じがするわね。だいぶSABUちゃんのパターンが読めてきちゃったし、「またその展開?」みたいな感じがするのよねえ。
で、いよいよ「幸福の鐘」よ。
SABUちゃんはここでパターンをガラリと変えたのよねえ。やっぱり前回いろんなこと言われたのよ、きっと。
それまでは基本的に「受身」の映画で「何かに追われる」っていうのが基本スタイルだったのに、「幸福の鍵」は誰にも何にも追われてなくて、逆にいろんな人に出会って行くのよね。しかも寺島進がひたすら歩いてるの。これはねえ、ちょっとツライわよ~。
SABUちゃんが言わんとすることは最後の最後に分かるんだけど、そのオチのために80分くらいの長~い前フリをず~っと見せられるワケよ。どんなゴールが待ってるのか分からない映画って見るのってツライでしょ?わかる?ゴールがどこにあるのか分からないのに走るバカもいないでしょ、ってことよ。だからこの映画は【走ってない】のよ。寺島進が【歩いてる】のよ。【彷徨ってる】のよ。あら?ちょっといまアタシ上手いこと言ったわね。まあそういうことよ。今回はちょっとガッカリよね。
でもねえ、毎回毎回ヒット打つのなんて難しいんだからさ。ロッテの今江の連続ヒットだっていつかは止まるのよ。今江知らない?アンタ野球観てないの?ま、いいけどさ、そういうことよ。それでもまたいつかヒットは出るんだから。だからアタシはこれからもSABUちゃんの映画観るわよ。はい、じゃあまた明日ね。
あら、芸風が変わったんですか?(笑)・・・あ、サブだからか。
by gutta (2005-10-27 07:52)
ぐったさん、nice!(笑)
by ken (2005-10-27 08:57)