公共の敵 [2007年 レビュー]
「公共の敵」(2002年・韓国) 監督:カン・ウソク 脚本:ペク・スンジェほか
「力道山」のソル・ギョング主演、日本未公開の刑事ドラマにして「地雷」です(笑)。
金欲しさにヤクザから麻薬を奪うような悪徳刑事が、老夫婦殺害事件の謎に迫るというストーリーなんですが、これがまったく筋が通ってなくて、ビックリするほどしっちゃかめっちゃか(久しぶりに使ったな。このフレーズ)。
この作品の原案はハン・ソッキュが主演して大コケした「二重スパイ」のプロデューサー、ク・ボナンなんですが、この人の最初のアイディアまでは良かったのかも知れません。
「内偵を受けるようなワルの刑事が、ふとしたきっかけで正義感に燃えて、迷宮入りしそうな事件を執念で解決する…ってどうよ?!」
と言ったかどうか知りませんが、これを聞いて「面白そうですねー!」って相槌をうつ売れない脚本家はゴマンといると思います(笑)。
「だろ?オマエちょっと書いてみろよ」
「えええ!いいんですか?」
「いいに決まってんじゃん。いいホンになったら映画化してやっからよ」
「マジすか?! い、い、いつまでに書けばいいスかね?」
「そりゃオメー、早いほうがいいに決まってんだろ」
「(アンタッチャブル山崎風に)…ですよねえ!」
というワケで最初に書いたのは筆頭ライターのペク・スンジェあたりでしょうか?
しかし…第1稿は面白くなかった。多分。でなきゃライターが4人もクレジットされないと思います。そう、この映画は脚本家が4人も係わっているんです。
そうは言ってもこの第1稿が監督やプロデューサーのところに回ったんでしょうね。これで映画化のハナシは進みつつ、脚本を手直しして言ったんだと思う。監督やPがそれぞれが書かせてみようと思ったライターに書かせてみた結果、第4稿くらいまでは行ったんでしょう。ここまでいろいろと面白いポイントはあったけど、どうにもうまくまとまらない。「じゃあ」ってんでまた呼び出されたのがペク・スンジェ(仮説)。
「4稿まで読んだ?」
「…読みました(1稿を書いて以降、ほったらしにされたのでヘコんでる)」
「それぞれいいところあるよな」
「…はい」
「うん。いろいろといいアイディアが出ては来たけど、まとまりが無いのよ」
「…はい」
「オマエ、仕上げてみろよ」
「はい?!」
「元はと言えば、オマエに最初に振ったネタだからよ」
「はい!」
「オマエが仕上げるのがいいと思うわけよ、オレはよ」
「(アンタッチャブル山崎風に)はいぃぃ!!!」
「面白くしてくれよ。任せたぞ」
「(アンタッチャブル山崎風に)あざーーーっす!!!」
ま、こんなやりとりがあったかどうか知りませんけど(笑)、どっちにしてもクレジットされた脚本家4人に過去の実績は無し、そもそも監督のカン・ウソクも原案のク・ボナンも自分で脚本を書けないもんだから、まとめる力を持ってる人間が誰もいなかったというわけです。
ソル・ギョングだけはいいんですけどねえ。どうせなら日本未公開のままにしておいて欲しかったです(笑)。
ムチャな韓国映画が好きな人に(いるか?そんなの)。
thanks! 400,000prv
「力道山」のソル・ギョング主演、日本未公開の刑事ドラマにして「地雷」です(笑)。
金欲しさにヤクザから麻薬を奪うような悪徳刑事が、老夫婦殺害事件の謎に迫るというストーリーなんですが、これがまったく筋が通ってなくて、ビックリするほどしっちゃかめっちゃか(久しぶりに使ったな。このフレーズ)。
この作品の原案はハン・ソッキュが主演して大コケした「二重スパイ」のプロデューサー、ク・ボナンなんですが、この人の最初のアイディアまでは良かったのかも知れません。
「内偵を受けるようなワルの刑事が、ふとしたきっかけで正義感に燃えて、迷宮入りしそうな事件を執念で解決する…ってどうよ?!」
と言ったかどうか知りませんが、これを聞いて「面白そうですねー!」って相槌をうつ売れない脚本家はゴマンといると思います(笑)。
「だろ?オマエちょっと書いてみろよ」
「えええ!いいんですか?」
「いいに決まってんじゃん。いいホンになったら映画化してやっからよ」
「マジすか?! い、い、いつまでに書けばいいスかね?」
「そりゃオメー、早いほうがいいに決まってんだろ」
「(アンタッチャブル山崎風に)…ですよねえ!」
というワケで最初に書いたのは筆頭ライターのペク・スンジェあたりでしょうか?
しかし…第1稿は面白くなかった。多分。でなきゃライターが4人もクレジットされないと思います。そう、この映画は脚本家が4人も係わっているんです。
そうは言ってもこの第1稿が監督やプロデューサーのところに回ったんでしょうね。これで映画化のハナシは進みつつ、脚本を手直しして言ったんだと思う。監督やPがそれぞれが書かせてみようと思ったライターに書かせてみた結果、第4稿くらいまでは行ったんでしょう。ここまでいろいろと面白いポイントはあったけど、どうにもうまくまとまらない。「じゃあ」ってんでまた呼び出されたのがペク・スンジェ(仮説)。
「4稿まで読んだ?」
「…読みました(1稿を書いて以降、ほったらしにされたのでヘコんでる)」
「それぞれいいところあるよな」
「…はい」
「うん。いろいろといいアイディアが出ては来たけど、まとまりが無いのよ」
「…はい」
「オマエ、仕上げてみろよ」
「はい?!」
「元はと言えば、オマエに最初に振ったネタだからよ」
「はい!」
「オマエが仕上げるのがいいと思うわけよ、オレはよ」
「(アンタッチャブル山崎風に)はいぃぃ!!!」
「面白くしてくれよ。任せたぞ」
「(アンタッチャブル山崎風に)あざーーーっす!!!」
ま、こんなやりとりがあったかどうか知りませんけど(笑)、どっちにしてもクレジットされた脚本家4人に過去の実績は無し、そもそも監督のカン・ウソクも原案のク・ボナンも自分で脚本を書けないもんだから、まとめる力を持ってる人間が誰もいなかったというわけです。
ソル・ギョングだけはいいんですけどねえ。どうせなら日本未公開のままにしておいて欲しかったです(笑)。
ムチャな韓国映画が好きな人に(いるか?そんなの)。
thanks! 400,000prv
最近、何故か、アンタッチャブルの山崎にすごく惹かれているので、
山崎風のやり取りにタップリ、ハマっちゃいました*≧∀≦)ヾ(≧∇≦)ノ
私的にはシリーズ化して欲しいくらいです\(●^▽^●)/
by ミック (2007-04-12 21:49)
面白いなあ~、ken さんの内幕シリーズ(笑)。実際どういうやりとりがあったかは別として、脚本に4人もの名前が出るというのは「そういう場合もあるんだあ~」と勉強になりました(笑)。
プロデューサーと脚本家のやり取りが笑えます笑えます・・・
by Sho (2007-04-12 21:52)
>ミックさん
ヒットしたらパート2が製作されるのは業界の常ですね(笑)。
nice!ありがとうございます。
>Shoさん
喜んでいただけて良かったです。
僕の場合、良からぬ話を書くのが得意です(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-04-13 03:04)