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見知らぬ人でなく [2007年 レビュー]

見知らぬ人でなく」(1955年・アメリカ) 監督・製作:スタンリー・クレイマー

 この映画を観ようと思った理由はタイトル。
 「見知らぬ人でなく」は僕が大好きだった(今でも好きだけど)久保田早紀のアルバムタイトルでもあって、もしやこの映画からの引用だったのか?と思ってBSを録画して観たのでありました。だからどんな内容なのかも全く分からずに観たのですが、これが意外としっかり作られたドラマでちょっとビックリ。

 主演は“スリーピング・アイ”ロバート・ミッチャム。
 志の高い医学生マーシュはアル中の父親を持つばかり金銭的に恵まれず、授業料の滞納で退学寸前まで追い込まれていた。そこで彼は自分に好意を寄せている年上の看護士クリスに近づき金銭的援助を受けようとする。やがて2人は結婚し、クリスの援助を受けて無事卒業をしたマーシュは開業医の助手として働き始めるが、ある日往診に訪れた先で美しい未亡人に心を奪われる…。

 主人公の設定が面白いんですよ。
 「優れた医者になるためには金が必要で、その金を工面するために愛していない女性と結婚をする」と、文字にしてしまうと卑劣な男に見えるでしょうが、本人は極めてマジメで正義感も強いと来てる。相対するチャランポランなキャラをフランク・シナトラが演じているので、マーシュに対してはとても好感が持てるんです。なのに!妻だけは欺いている(笑)。こんな設定今まで観たことが無かったので、かなり楽しめました。
 エンディングも潔いというか、サクッとしてるというか、今じゃ考えられない閉め方でかなり「時代」を感じます。そんなところも面白かったし、エンディング間近の手術シーンは当時としては画期的な描写だったんじゃないでしょうか。実によく研究されていた気がします。
 DVD化されていないのが残念。
 ちなみに久保田早紀さんのアルバムタイトルとは何の関連もありませんでした(笑)。

見知らぬ人でなく

見知らぬ人でなく

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: VHS

見知らぬ人でなく(紙ジャケット仕様)

見知らぬ人でなく(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: 久保田早紀,三浦徳子,山川啓介,井上鑑,若草恵
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2007/05/09
  • メディア: CD

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コメント 3

Sho

とっても素敵なタイトルですね。内容も非常に興味があります。
kenさんはどこからこんなに沢山の映画を持ってくるんだろう?と、不思議になったりして(笑)
たしか久保田早紀さんの声がとてもお好きと書いておられましたが、
この方の声って、誰にも似ていないですよね。
媚びるでもなく、撥ね付けるでも無く、宗教的な感じがするな、とふと思いました。
by Sho (2007-05-14 22:08) 

あ、すいません。本題ではなく久保田早紀さんにピク反応しちゃいました。
わたし「エアメール スペシャル」大好きだったんです。
彼女「異邦人」があそこまで売れなければもっと息の長いシンガーでいられたんでしょうけど。
by (2007-05-15 00:02) 

ken

>Shoさん
 原題は「NOT AS A STRANGER」
 「知らない」じゃなくて「見知らぬ」と置き換えたセンスがいいですね。
 僕は確かに以前、「久保田早紀さんの声が好き」と書きました。
 (よく覚えていただいてましたね)
 彼女のことはホントに一度、どこかで書こうと思っています。

>脳外科医さん
 「エアメールスペシャル」は傑作だと思います。
 ただし彼女のキャラじゃなかったんですよね。
 僕はあのアルバムの中の「上海ノスタルジー」が大好きです。
 異邦人があんなに売れなきゃ、違う人生だったと思いますね。確かに。
by ken (2007-05-15 01:18) 

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