カンフーくん [2007年 レビュー]
「カンフーくん」(2007年・日本) 監督:小田一生 脚本:大地丙太郎
大事件です。
今年の東京国際映画祭の特別招待作品にとんでもない作品がラインナップされていました。
それがこの「カンフーくん」です。
事件となるポイントは大きく以下の2点。
①史上最低のカンフー映画である。
②特別招待枠に本作が入っているのは角川映画の圧力だと思われる。
では冷静に状況をご説明しましょう。
ストーリーはチラシの中にまったくありません。唯一あるのは「燃えよ“ちっちゃな”ドラゴン!敵は日本にあり!太極拳の名手・泉ちゃん(泉ピン子)と力を合わせて悪の組織に立ち向かう!」だけです。これは来年春の公開時には若干変わっているかも知れません。
ドラマの設定は、日本支配を企むゲーム会社が「黒文部省」なるものを組織し、まずは日本全国の小学生を洗脳しようとする。その悪の組織に中国から来たカンフーくんが立ち向かう、というもの。
驚きますよ。ガマンしてガマンして最後まで観てたら、どういうわけか巨大怪獣とか出てきましたから(爆)。
無茶です。
ハッキリ言って「獣拳戦隊ゲキレンジャー」(byテレビ朝日・東映AG・東映)にもなってません。
もしかして「少林サッカー」並みの拾い物になるか?と期待した僕もバカだったんですけど、正直劇場でこんなにヒドイ映画を観たことがありません。さすがの僕もエンドクレジットが流れ始めた瞬間、「金返せ!」と毒づいてしまいました。
ただし!ほぼ満員の劇場の中で、僕の真後ろの席に座っていた「アキバくん風のおばちゃん(長袖シャツにカーゴパンツでリュックを背負ってバンダナ!を巻いた35歳くらいのメガネデブ女)」とその連れの女性だけが要所要所で「ウキャー!ウキャー!」と大爆笑。しながら僕の背もたれを蹴るわ蹴るわ。きっとダウンタウンの浜ちゃんだったら「殺すぞ、このブス!」と脅かしていたに違いありません。
ま、それはともかく。
この映画が来年、小学生向けの春休み映画としてサクッと公開されてれば、僕もここまで酷くは言いません。
今回一番の問題はこんなカス映画が東京国際映画祭でワールドプレミア上映されたことなのです。
ハッキリ言って日本人の恥さらし。カンフー映画の本場・香港からだって怒られるかもしれない。
では一体なぜ「カンフーくん」が特別招待枠に入ったのか?
ここが問題なんです。
「東京国際映画祭はいろんなしがらみがあって大変」と、以前ある映画関係者から聞きました。
「カンフーくん」の配給元は角川映画。
ちなみに東京国際映画祭のチェアマンは(ここ数年閉会式で恥さらしなスピーチをする)角川歴彦。
………。
求ム!内部告発者。
泉ピン子だけが見たい。
by keiko_keiko (2007-10-22 18:20)
観るほどのもんでもないなあ。
by ken (2007-10-22 18:41)
同じ場所にいながら、見る作品で、こんなにも感想が違う・・・
映画祭の醍醐味です
ちなみに「黒い家」も角川プレゼンツでした・・・・
by 魚河岸おじさん (2007-10-22 19:11)
ウチの奥さんは
「映画を観てて“しょうがない寝よう”と思ったのは生まれて初めて」
と言ってました。
寝られなかったらしいけど(笑)。
by ken (2007-10-22 19:25)
この映画見てもないのにkenさんの語り口にホレました!
映画って作るのにお金も時間も手間もたっぷりかかるものなのに、どうしても理解し難い作品が時々できあがっちゃいますよね...この記事をよんで「北京原人 Who are you?」を思い出してしまいました。
by satoco (2007-10-22 22:17)
ウワサに聞く「北京原人」ですねw
映画って建ってもないマンションを買うような作業ですからねえ。
ときどき欠陥住宅になるんでしょう。
買い手はそこを見極めないといけませんね。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-10-23 01:22)
kenさんの怒りがすごくて、ストーリーがよくわかんなかったんですが、却って興味を引きますね。そんなことない?
by snorita (2007-10-23 20:34)
……ないなあ。
どう考えてもない(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-10-23 22:21)
観てきてしまいました(^^ゞ ついでに『少林少女』も!
きっと中国ブームになると思っていたのでしょうね。
世界の雰囲気は良くないですけど(^_^.)
by non_0101 (2008-04-29 22:53)
「少林少女」、興味あるんですけど、大丈夫かなあw
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-04-29 23:43)