青春漫画　～僕らの恋愛シナリオ～：ナニミル？～DVD日記～：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

青春漫画　～僕らの恋愛シナリオ～　[2007年レビュー] [編集]

「青春漫画～僕らの恋愛シナリオ～」（2006年・韓国）　監督・脚本：イ・ハン

　久しぶりに観た韓国の恋愛映画は「永遠の片想い」の監督の新作でした。
　今回この作品を観た理由は、「韓国映画ベスト100／『JSA』から『グエムル』まで」（朝日新書）という本の中で、意外と高評価を得ていたから。でなかったら間違っても観ませんね。こんなタイトルだし。

　ジャッキー・チェンに憧れるジファン（クォン・サンウ）と、女優を目指す女子大生ダルレ（キム・ハヌル）は小学校からの幼なじみ。家族ぐるみの付き合いをするほど仲の良い2人だが、恋愛関係にはなりそうもない…。

　ネタバレになるのでこれ以上はやめておきましょう。
　正直に言って、意外と面白かったです。
　男にとって韓国映画の楽しみのひとつは美しい女優を堪能すること。なんですが、この作品の主演女優キム・ハヌルは僕には“痩せた青木さやか”にしか見えなくてどうしても好きになれないんですよねえ（笑）。
　その代わり、クォン・サンウがすごく良かった。かつて眼光鋭い不良高校生を何度も演じた役者とは思えないほど、お気楽筋肉バカを本当に嫌味なく演じていて、前半の1時間は彼の魅力だけで観ていられます。
　ただ忘れてはならないのがジファンの設定。例えば男手ひとつで育ててくれた父親を大事にしていたり、ダルレにもらったスニーカーが古くなったら修理をして履こうとする、そんな心優しい青年にしたのが良かったと思います。
　で、こんな調子で後半どうなるんだろう？と思ったら、さすがに事件は起きる。韓国映画にありがちなパターンですが、前半と後半とでタッチがガラリと変わります。が、主役2人の性格が「ちょっとプライド高い」という設定になっているせいで、後半の展開も比較的ドライです。どちらかというとその設定にブレがなかったことを評価したいくらいなんですけど、とにかくドロドロもネチネチもしません。このタッチが僕は気に入りました。
　ベタなんですけど「男と女の間に友情は成立するか？」という永遠のテーマに興味があれば、面白く観られると思います。
　
　主演女優が“痩せた青木さやか”じゃなかったらもっと良かったのになあ（笑）。