ファーストフード・ネイション [2008年 レビュー]
「ファーストフード・ネイション」(2006年・イギリス/アメリカ) 監督:リチャード・リンクレイター
あけましておめでとうございます。
今年1本目の作品はハンバーガーチェーンの重役と株主が腰を抜かしそうな衝撃作です。
原作はジャーナリスト、エリック・シュローサーが書いた「ファーストフードが世界を食い尽くす」。モーガン・スパーロックはこれを読んで「スーパーサイズ・ミー」のアイディアを思いついたそうです。
ファーストフードの大手「ミッキーズ・バーガー」のマーケティング部長であるドン(グレッグ・キニア)は、ある日社長に呼ばれ特命を受ける。
「テキサス大学がファーストフード各社の肉パテを分析した結果、我が社のパテから大量の“糞便性大腸菌”が検出された。公になったらマズイことになる。コロラドの工場に調査に行ってくれないか」
ドンはさっそくコロラドへ飛び工場を視察するが、そこは衛生管理の行き届いた清潔な工場だった。しかし、その裏では恐ろしい事件、事故が頻繁に発生していた…。
原作がいいのか、脚本の設定が巧いです。
利潤追求に邁進する大手ハンバーガーチェーンの重役。
劣悪な環境で酷使されるメキシコからの不法移民。
そして食の安全性に対する意識の低いチェーン店のアルバイト店員。
この三者を通して語られるファーストフード業界の裏側。
冒頭、何の脈絡も無い人たちのエピソードが進行していく中、一体どんな話になるんだ?と思っていたらオープニングから30分後にはすべてがリンクしている見せ方は巧いなあと思いました。
以前僕は、アメリカのGDP(国内総生産)は不法移民の労働力がなければ著しく減少する、と聞きましたが、今回はまさにその縮図を観た思いです。
ただ、観客からするとリンクして見える三者の事実関係も、劇中すべての人々が交わるわけでもなく、いくつかの問題は解決されないまま終わってしまうところが最大の不満。
パテに牛糞が混入してしまう事実は恐ろしい。それを知らしめることは出来たけれど、ではどう解決するべきなのかというアプローチにまで至ってないのが残念でなりません。
「スクール・オブ・ロック」を撮った監督、リチャード・リンクレターに賛同して、本作に出演した人がたくさんいるらしいのですが、一番驚いたのはアヴリル・ラヴィーン。またかよ!と思いつつ面白い役を引き受けていたのはブルース・ウィリスでした(笑)。
エンディングに衝撃の映像が待っていますが、これも世の中の事実と現実。
野菜も食べずにマックばかり食べてる子供には見せしめとして見せてもいいかも知れません。少なくともその日はマックに立ち寄らないと思います。場合によっては一生マックを食べない子供になる可能性もあるけど(笑)。
ちなみに僕は「スーパーサイズ・ミー」以来、ファーストフードのハンバーガーは食べてません。
thanks! 610,000prv
あけましておめでとうございます。
今年1本目の作品はハンバーガーチェーンの重役と株主が腰を抜かしそうな衝撃作です。
原作はジャーナリスト、エリック・シュローサーが書いた「ファーストフードが世界を食い尽くす」。モーガン・スパーロックはこれを読んで「スーパーサイズ・ミー」のアイディアを思いついたそうです。
ファーストフードの大手「ミッキーズ・バーガー」のマーケティング部長であるドン(グレッグ・キニア)は、ある日社長に呼ばれ特命を受ける。
「テキサス大学がファーストフード各社の肉パテを分析した結果、我が社のパテから大量の“糞便性大腸菌”が検出された。公になったらマズイことになる。コロラドの工場に調査に行ってくれないか」
ドンはさっそくコロラドへ飛び工場を視察するが、そこは衛生管理の行き届いた清潔な工場だった。しかし、その裏では恐ろしい事件、事故が頻繁に発生していた…。
原作がいいのか、脚本の設定が巧いです。
利潤追求に邁進する大手ハンバーガーチェーンの重役。
劣悪な環境で酷使されるメキシコからの不法移民。
そして食の安全性に対する意識の低いチェーン店のアルバイト店員。
この三者を通して語られるファーストフード業界の裏側。
冒頭、何の脈絡も無い人たちのエピソードが進行していく中、一体どんな話になるんだ?と思っていたらオープニングから30分後にはすべてがリンクしている見せ方は巧いなあと思いました。
以前僕は、アメリカのGDP(国内総生産)は不法移民の労働力がなければ著しく減少する、と聞きましたが、今回はまさにその縮図を観た思いです。
ただ、観客からするとリンクして見える三者の事実関係も、劇中すべての人々が交わるわけでもなく、いくつかの問題は解決されないまま終わってしまうところが最大の不満。
パテに牛糞が混入してしまう事実は恐ろしい。それを知らしめることは出来たけれど、ではどう解決するべきなのかというアプローチにまで至ってないのが残念でなりません。
「スクール・オブ・ロック」を撮った監督、リチャード・リンクレターに賛同して、本作に出演した人がたくさんいるらしいのですが、一番驚いたのはアヴリル・ラヴィーン。またかよ!と思いつつ面白い役を引き受けていたのはブルース・ウィリスでした(笑)。
エンディングに衝撃の映像が待っていますが、これも世の中の事実と現実。
野菜も食べずにマックばかり食べてる子供には見せしめとして見せてもいいかも知れません。少なくともその日はマックに立ち寄らないと思います。場合によっては一生マックを食べない子供になる可能性もあるけど(笑)。
ちなみに僕は「スーパーサイズ・ミー」以来、ファーストフードのハンバーガーは食べてません。
thanks! 610,000prv
あけましておめでとうございます。
kenさんの年明け早々がこの作品とは吃驚ですが、「スーパーサイズミー」を観てからファーストフードはモスしか行かない(それもたまにです)私としては興味深く観られそうです。確かにメキシコからの移民は西海岸に特に多いですし(カリフォルニア州は人口の半分くらいがメキシコからの移民ではなかったかと)、低賃金労働者といえば移民かもしくは有色人種、という構図のアメリカならではの話なのでしょうか。アヴリル・ラヴィーンが出ているのも面白そうですし劇場へ観にいこうと思います。
by うつぼ (2008-01-02 10:58)
「ファーストフードが世界を食い尽くす」
数年前に読みました。
その時にはまだまだ遠い世界の話だと思いましたが、
格差社会とその仕組みはそのまま日本に上陸しましたね。
せめて学校給食だけは今の内容を維持して欲しいです。
by (2008-01-02 22:34)
>うつぼさん
あけましておめでとうございます。
今年1本目がコレって、僕の今年はどうなるんでしょうか?(笑)。
さて、アヴリルが出て来たときにはちょっと驚きました。
ブルース・ウィリスは傲慢な役で笑いました。
ラストは心して観てくださいね。
nice!ありがとうございます。
>rosemaryさん
そういえば学校給食ってどうなってるんでしょうか?
ちょっと怖くなってきたなあ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-01-04 18:00)
遅くなりましたが(^^;)
あけましておめでとうございます!
スーパーサイズミーはマック好きの友達と
映画館に勇んで見に行きました。
モチロンしばらく食べたくなくなりましたょ…が★
喉元過ぎればなんとかで
最近はすっかり元どおり…σ(^◇^;)。。。
コレ見て、もう一度反省しなくちゃ☆
今年もレビュー楽しみにしてます♪
by レイちゃん (2008-01-05 19:22)
あけましておめでとうございます。
喉元過ぎれば熱さ忘れてしまうのは、
レイちゃんさんが若いからだと思います(笑)。
「スーパーサイズ・ミー」には中年にとって死活問題とも言うべき
事柄がたくさん描かれていました。
うー、くわばらくわばら。
今年もよろしくお願いします! nice!ありがとうございます。
by ken (2008-01-05 20:50)