幸福のスイッチ [2008年 レビュー]
「幸福のスイッチ」(2006年・日本) 監督・脚本:安田真奈
田舎で小さな電気店を営む父(沢田研二)と、三姉妹の中で唯一折り合いの悪い二女(上野樹里)が、ぶつかり合いながらやがて理解を深めていくという、まあ今どき珍しいベタな人情ドラマです。
予算も安くて手作り感満載の本作の味は、まさしく昭和風味。和歌山の田舎町に上野樹里も見事に溶け込んでいて、まずは彼女の女優としての資質に感心します。
「のだめカンタービレ」での彼女もちらりと観ましたが、上野樹里は作品によっていろんな色に染まることが出来るカンバスのような女優だなと。個人的には「ジョゼと虎と魚たち」の彼女が好きだったんだけれど、この作品を観て上野樹里自身が好きになりました(とは言っても途中リタイアした「笑う大天使」だけは2度と観ないけどね)。
この映画でもうひとつ感心したのはキャラクター設定。
特に三女のキャラクターが良く書けていて、それを京都出身の中村静香が実にうまく演じています。おそらく二女の怜と三女の香は監督、安田真奈の分身でしょう。長女の瞳だけが別人格といった風でキャラクターとしては若干魅力に欠けるところがありましたが、「言いたいことも飲み込んでしまう長女」、「言いたいことを言えずに脹れる二女」、「言いたいことはすべて言う三女」と三姉妹をうまく書き分けていたと思います。
東京に住んでいるとおろそかになってしまうご近所付き合い。昔の田舎は良かったな、と思い出しました。
小さな町で育った経験のある人にはオススメ。
あんな時代はもう帰って来ないんだろうなあ。
田舎で小さな電気店を営む父(沢田研二)と、三姉妹の中で唯一折り合いの悪い二女(上野樹里)が、ぶつかり合いながらやがて理解を深めていくという、まあ今どき珍しいベタな人情ドラマです。
予算も安くて手作り感満載の本作の味は、まさしく昭和風味。和歌山の田舎町に上野樹里も見事に溶け込んでいて、まずは彼女の女優としての資質に感心します。
「のだめカンタービレ」での彼女もちらりと観ましたが、上野樹里は作品によっていろんな色に染まることが出来るカンバスのような女優だなと。個人的には「ジョゼと虎と魚たち」の彼女が好きだったんだけれど、この作品を観て上野樹里自身が好きになりました(とは言っても途中リタイアした「笑う大天使」だけは2度と観ないけどね)。
この映画でもうひとつ感心したのはキャラクター設定。
特に三女のキャラクターが良く書けていて、それを京都出身の中村静香が実にうまく演じています。おそらく二女の怜と三女の香は監督、安田真奈の分身でしょう。長女の瞳だけが別人格といった風でキャラクターとしては若干魅力に欠けるところがありましたが、「言いたいことも飲み込んでしまう長女」、「言いたいことを言えずに脹れる二女」、「言いたいことはすべて言う三女」と三姉妹をうまく書き分けていたと思います。
東京に住んでいるとおろそかになってしまうご近所付き合い。昔の田舎は良かったな、と思い出しました。
小さな町で育った経験のある人にはオススメ。
あんな時代はもう帰って来ないんだろうなあ。
ヨイ作品ですよねぇ~
安っぽい雰囲気もスキです
by 魚河岸おじさん (2008-01-30 15:58)
予算は照明とキャスティングに現れますね。
そういうところも面白かったです。
by ken (2008-01-30 16:15)