バンテージ・ポイント

「バンテージ・ポイント」（2008年・アメリカ）　監督：ピート・トラヴィス　脚本：バリー・L・レヴィ

　アメリカ大統領が大観衆の面前で狙撃された。
　それを目撃していたテレビ中継のディレクター、レックス（シガニー・ウィーヴァー）。
　シークレット・サービスとして大統領を警護していたトーマス・バーンズ（デニス・クエイド）。
　観光客としてたまたま居合わせたハワード（フォレスト・ウィッテカー）。
　そのほか8人の視点で、決定的瞬間の前後が描かれていく。
　一体犯人は誰なのか？

　アイディアとしては申し分なし。
　男性と女性二人の視点でドラマを描くという手法は、例えば「ホワイト・ライズ」などでもあったけれど、さすがに8人の視点というのは無かったはず。
　これが良く出来ているんですよ。
　一人のエピソードが終わると、ハイ次、ハイ次って何度も繰り返されるので途中で飽きるかと思ったんですけど、まったくそんなことありません。かなり面白いです。
　ただ「これをどうやってまとめるんだろう？」と心配はしてたんですよねえ。そうしたら途中からかなりガッカリな展開になるんです。何が起きたかと言うと、ハリウッドサスペンス＆アクション映画ではゼッタイに「入れろ！」とスタジオから言われる「カーチェイス」。
　ここまではまさに“今までにない”展開をしていたのに、カーチェイスが始まった途端、“ありがちな”映画に成り下がるんですよ。しかも驚いたことに、カーチェイスのまんま映画は「ゴーーーーーール！」します（笑）。
　さらに！
　決着の付け方が「棚からぼたもち」状態。だって必死に“探してたある物”が、偶然「つーっ」と目の前に現れるんですから（観た人は分かる）。まったくもって「なんじゃそりゃー！」の世界です。

　誰かアイディアもキャスティングもそのまま引き継いで、面白い決着を付ける映画を作ってくれないかなあ？（笑）。

バンテージ・ポイント コレクターズ・エディション [DVD]

• 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
• メディア: DVD

コメント 12

でも観たくなりました。
by ばくはつごろう (2008-03-25 23:00) 

映画館で予告見て、
面白そうだなって気になってます。
もし、見に行ったら、最後に
「なんじゃそりゃ～！」って叫んできますねｗ
by kotori (2008-03-25 23:16) 

棚からぼた餅、上手いことおっしゃる！流石です。
by 江戸うっどスキー (2008-03-25 23:32) 

>ばくはつごろうさん
　カーチェイスまではホント面白いですからｗ
　nice！ありがとうございます。

>kotoriさん
　ぜひぜひ叫んで来て下さい。ここにも叫びに来て下さいｗ
　nice！ありがとうございます。

>江戸うっどスキーさん
　観れば分かる！…ですよねｗ
　nice！ありがとうございます。
by ken (2008-03-26 00:40) 

「なんじゃそりゃ～」が気持ちよかったんですが・・・・
アタマ悪すぎですかね・・・・
by 魚河岸おじさん (2008-03-26 10:48) 

いや。それでいいと思いますｗ
by ken (2008-03-26 11:26) 

こんにちは。
ずっと緊張しながら観ていたので、「棚からぼたもち」の時にはちょっと脱力だったのですけど、結構楽しかったです。
あのカーチェイスを乗り越えて犯人に迫っていく主人公は、やっぱり“ハリウッド”ですね☆
by non_0101 (2008-03-30 10:11) 

あの緊張感はどこへやら？？？って感じでしたね。
カーチェイス無しで映画つくれねーのかよ！と激しく思いましたｗ
nice！ありがとうございます。
by ken (2008-03-30 11:06) 

見ましたよ！
めちゃ面白かったです。
ラストは、たしかに噂どおりの「棚ぼた」でしたｗ
かるく「なんじゃそりゃ」と、つっこんどきました。
結局、あのテロリストは、何がしたかったんでしょうね？？
by kotori (2008-04-05 23:28) 

あー！そういえばテロリストの動機付けもなかった！！！ｗ
by ken (2008-04-06 19:25) 

こんにちは。
私はすごく面白く観れました。でも確かに「タナボタ」ですね！（笑；）
認めたくないけどコレもやっぱり「アメリカ万歳」映画かな？
by Yakoha (2008-04-06 23:36) 

アイディアは素晴らしい！
でも、ハリウッド式に仕上げた！って感じでしょうかｗ
nice！ありがとうございます。
by ken (2008-04-07 14:50)