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いけちゃんとぼく [2009年 レビュー]

いけちゃんとぼく」(2009年・日本) 監督・脚本:大岡俊彦

 フジテレビの「ザ・ベストハウス123」で絶対泣ける本第1位に選ばれ、一気に知られるところとなった西原理恵子の絵本が原作。西原作品としては2003年公開の「ぼくんち」以来2度目の映画化。

 原作は読めば分かりますが、ぶったまげるほど泣けます。(※原作レビューはコチラ
 当然この映画を見ようと言う人は、原作を読んでいるだろうし、そうでない人は立ち読みしてでも原作に目を通してから観に行くと思う。つまりほとんどの人が“泣けるオチ”を知った上で観に行くわけで、作り手もその覚悟をした上で作っていたのは偉かったと思います。
 でも。
 そのオチへと続く道のりはあまりに陳腐。クライマックス以外まったく観るとこナシで、原作ファンとしては心の底からガッカリしました。
 もっと言うと、ガッカリどころか観てる最中からかなりアタマに来てたので、「最後は泣けないだろうなあ」と思っていたのですが、結局最後はがっつり泣いちゃってそれはそれでビックリ(笑)。もちろんこれは原作の力です。あとはいけちゃんの声を演じた蒼井優がバツグンに巧かったのも大きいです。

 蒼井優ちゃんは「鉄コン筋クリート」のシロをやったときもぶったまげたんだけど、吹き替え芝居も天才的ですね。なんたって「蒼井優」であることを消せるのがスゴイ。架空のキャラクターをやらせて、いま彼女の右に出る人はいないと思います。
 そんなわけでこの映画は、原作に惚れた人が「ラストシーンを蒼井優に朗読してもらえるだけでいい」という気持ちで行けば後悔しません。
 なんなら上映時間107分中、97分はしれっと寝ててもいいです(笑)。
 クライマックスの蒼井優狙いで行ってください。泣くつもりがまったく無くてもダダ泣き出来ると思います。そう書いてるおじさんがまさにそうでした。
 それにしても、脚本さえしっかり作ってくれていたらなあ。もっと素敵な映画になったと思うのになあ。「女の子ものがたり」は大丈夫なんだろうか。そっちも心配だあ。

いけちゃんとぼく [DVD]

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  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: DVD

いけちゃんとぼく

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  • 作者: 西原 理恵子
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  • 発売日: 2006/09/01
  • メディア: 単行本

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脳外科医

観なくてもいいんでしょうけど、でも
蒼井優さんの声なら聞かないといけないでしょうねえ・・・
by 脳外科医 (2009-03-14 12:13) 

ken

仰るとおり。
僕も早く「百万円…」を観なければと思ってます。
nice!ありがとうございます。
by ken (2009-03-14 14:32) 

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