ブルース・リー/死亡の塔 [2009年 レビュー]
「ブルース・リー/死亡の塔」(1980年・香港) 監督:ウー・スー・ユエン
「死亡遊戯」はまだしも、この作品はそっくりさんが(顔は全然似てない!)ブルース・リーを語る
完全なオレオレ詐欺映画です。
しかもブルース・リーの未公開フィルムは約3分程度。それ以外は韓国出身の俳優タン・ロンがダミーを演じていて、挙句の果てにブルース・リーが演じている設定のビリー・ローは、オープニングから30分でヘリコプターから墜落し死亡。ま、ま、ま、マヂで?
そうです。
そもそもこんなものを今さら観たオレが馬鹿。
確かに「死亡遊戯」ですら相当ビックリしましたからね。そのインパクトが強くて「死亡の塔」なんて観た記憶すらぶっ飛んでました。でももうちょっとマシかと思っていたんですが、まさかここまで酷い作品だったとは…。日本の映画会社もタイトルに「ブルース・リー」なんて打つんじゃないよ。今なら客に訴えられるって。つーかオレが訴えるよ。これと比べたらパッケージ写真とは別人に見えちゃうAV女優なんてまだ可愛いもんだよ。だってCGでいじった写真とはいえ本人なんだもん、ホントに(笑)。
ただ冷静に観るとですね、タン・ロンのアクションは悪くないです。「酔拳」や「マトリックス」のカンフー指導をしたユエン・ウーピンが武術指導をしているのですが、彼の動きはなかなかのモノです。allcinemaによるとその後、映画出演の記録は無いのですが、どこ行っちゃったんでしょう。もったいない。あとユン・ピョウも端役で出ていました。彼は椅子や棒をつかった演技が得意で、ここでも見事な棒術の殺陣を披露しています。彼の「モンキー・フィスト/猿拳」、久し振りに観たいなあ。
さて。さっきからヤイヤイ言うとりますが、それでも「死亡の塔」を観てみようかと言う人のために、いくつかの見どころを紹介します。
一番は東京でのロケーション。芝の増上寺を借りて大規模な撮影をしていたり、タン・ロンが「銀座」を訪ねる設定なのにロケ地は「歌舞伎町」だったり、また昔の羽田空港でも撮影をしていて、アラフィフにはかなり懐かしいと思います。僕が大好きだった羽田東急ホテルもちらりと映り込んでて、ちょっとした「三丁目の夕日」の気分でした(笑)。あとは銀座のクラブの歌手の控え室に、山口百恵のポスターが貼ってあったのは笑いました。
ところでブルース・リーのドキュメンタリーに「BRUCE LEE in G.O.D 死亡的遊戯」という作品があるようですね。ブルースが本当に作りたかった「死亡的遊戯」(企画段階でのタイトル)とはどんな作品だったのかを探っているようで、これは一度も観たことがありません。だまされついでにこっちも観てみようかな(笑)。
いろんな意味で笑わせていただきました(笑)
by Sho (2009-05-05 20:14)
Shoさんには無縁な映画であることを祈るばかりです。
by ken (2009-05-05 20:43)
>パッケージ写真と中身のモデルがまるで別人に見えちゃうAV....
そうなのかー。
by snorita (2009-05-06 11:49)
一度確認してみて下さい。笑えますよ。
by ken (2009-05-06 18:08)