タイムマシン [2010年 レビュー]
「タイムマシン」（2002年・アメリカ） 監督：サイモン・ウェルズ 脚本：ジョン・ローガン
僕の持論で言うところの「BIG Mac Movie」である。
若いころはいい。けれど身体に優しい食材を好むようになった中年に今さら必要のない一品、という意味だ。でも毎日和風懐石ってワケにもいかない。「そういやベーコンエッグバーガーってどんな味だっけ？」って気分の日もある。今日がちょうどそんな日だった。映画は食事と違って“毒”にならないからいい。
さて、こんな“直球”のタイトルで何を見せるのかと思いきや、これが意外でちょっと面白かった。それは「たとえタイムマシンがあっても過去は変えられない」というアプローチである。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は完全に崩壊するロジック。これが明らかになった瞬間、僕は最後まで観ようと決めた。それまでは実は危うかった（笑）。
1890年代のニューヨーク。大学教授のアレクサンダー（ガイ・ピアース）は恋人のエマを暴漢に殺されてしまう。アレクサンダーは恋人を救いたい一心でタイムマシンを発明するが、どう手を尽くしてもエマは救えない。その理由を探るためアレクサンダーは未来へと向かう…。
本作が面白いのは「どんなに手を尽くしても、その人の持つ運命には抗えない」という設定だ。その秘密を探るため、アレクサンダーは未来を旅し、80万年後の世界も目撃する。そこで何をしても「エマを救えない理由」を、ある人物から教えられるのだが、このロジックも面白かった。ネタバレだが明かしてしまう（映画の見どころは他にもあるから）。
「エマの死がタイムマシンを生んだ。エマが生きていたらタイムマシンは存在しない。ないはずのマシンで彼女を救えると思うか？」
かなりの屁理屈だが、僕は「なるほどな」と思った。そういう目線があってもいい。だがちょっと待て。では何のためにこのドラマは書かれたのか。実はそれも、劇中のある人物に教えられる。
「タイムマシンは誰もが持つ。過去へ連れ戻すのは記憶。未来へ連れて行くのは夢なのだ」
いやいやいや。なんか「ウマイこと言うたった」みたいなことになってるけど、これはどえらいオチだ。久し振りにビックリしてしまった。
「いる？この映画」（笑）。
ま、西暦801,890年（どんだけ行くねん）の映像と、人間を取り巻く環境は面白かったけれど。
やっぱりファストフードはどこかに“毒”があるようだ。。
![タイムマシン 特別版 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51nlb5KfpPL._SL160_.jpg "タイムマシン 特別版 [DVD]")
僕の持論で言うところの「BIG Mac Movie」である。
若いころはいい。けれど身体に優しい食材を好むようになった中年に今さら必要のない一品、という意味だ。でも毎日和風懐石ってワケにもいかない。「そういやベーコンエッグバーガーってどんな味だっけ？」って気分の日もある。今日がちょうどそんな日だった。映画は食事と違って“毒”にならないからいい。
さて、こんな“直球”のタイトルで何を見せるのかと思いきや、これが意外でちょっと面白かった。それは「たとえタイムマシンがあっても過去は変えられない」というアプローチである。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は完全に崩壊するロジック。これが明らかになった瞬間、僕は最後まで観ようと決めた。それまでは実は危うかった（笑）。
1890年代のニューヨーク。大学教授のアレクサンダー（ガイ・ピアース）は恋人のエマを暴漢に殺されてしまう。アレクサンダーは恋人を救いたい一心でタイムマシンを発明するが、どう手を尽くしてもエマは救えない。その理由を探るためアレクサンダーは未来へと向かう…。
本作が面白いのは「どんなに手を尽くしても、その人の持つ運命には抗えない」という設定だ。その秘密を探るため、アレクサンダーは未来を旅し、80万年後の世界も目撃する。そこで何をしても「エマを救えない理由」を、ある人物から教えられるのだが、このロジックも面白かった。ネタバレだが明かしてしまう（映画の見どころは他にもあるから）。
「エマの死がタイムマシンを生んだ。エマが生きていたらタイムマシンは存在しない。ないはずのマシンで彼女を救えると思うか？」
かなりの屁理屈だが、僕は「なるほどな」と思った。そういう目線があってもいい。だがちょっと待て。では何のためにこのドラマは書かれたのか。実はそれも、劇中のある人物に教えられる。
「タイムマシンは誰もが持つ。過去へ連れ戻すのは記憶。未来へ連れて行くのは夢なのだ」
いやいやいや。なんか「ウマイこと言うたった」みたいなことになってるけど、これはどえらいオチだ。久し振りにビックリしてしまった。
「いる？この映画」（笑）。
ま、西暦801,890年（どんだけ行くねん）の映像と、人間を取り巻く環境は面白かったけれど。
やっぱりファストフードはどこかに“毒”があるようだ。。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: DVD
懐かしいです！この映画！！
でも、全く記憶に残ってなかったりして・・・
>『いる？この映画』
多分、記憶に残ってないということは、
私も似たような感想だったのかなぁ〜・・・と。
kenさんのレビューを読んで、
何だかまた観たくなっちゃいました♪
by u_yasu (2010-01-26 01:13)
実は公開時に観た予告編がとても印象深くて、いつか観ようと思っていた
1本なのです。ただ8年も経って観る必要があったかどうかは不明w
nice！ありがとうございます。
by ken (2010-01-26 03:10)
このリメイク版はさすがにＣＧは凄いですが、ジョージ・パルのオリジナル版を色々な意味で越えてないかな、と思いました。
ジェレミー・アイアンズが色々な意味でもったいない、、
by きさ (2010-01-26 05:48)
kenさんのレビューで爆笑してしまいました。
壮大なる自己否定映画ですね（笑）
それにしても80万年後って・・・たぶん、そのときは西暦なんて使ってないですよね。
by カオリ (2010-01-26 10:04)
そう、予告編意外とよかったんですよね。飛行機の中で上映していたのですが、途中で寝てしまった映画でした。観ていた友人は、｢後半は『ハムナプトラ2』みたいだった｣との感想で、よくわからない映画だと思いました。
by satoco (2010-01-26 12:12)
>きささん
ジェレミーは完全に無駄遣いでした。かわいそう。
>カオリさん
80万年後、って。デーモン小暮閣下か！ってなもんですよ。
あ、あの人は紀元前かw
nice！ありがとうございます。
>satocoさん
確かに後半はどえらい展開になります。
「フロムダスクティルドーン」的な感じ？w
nice！ありがとうございます。
by ken (2010-01-27 04:21)
私もこれ、結構覚えてます。
途中から、テーマというか
話が変わって「は??」って感じだった作品
ということで印象的です。
by コッスン (2010-01-27 15:11)
80万年も先に行っちゃう意味がないんですよねえ。
ただの興味本位としか思えないw
nice！ありがとうございます。
by ken (2010-01-28 03:41)
綺麗だから。光の玉が。
私だけ？アバターとかぶったのは。
by **feeling** (2010-01-29 13:28)
確かにかぶってます。僕もそう思いましたw
by ken (2010-01-30 00:21)
去年、テレビで放送してましたね。
どうやっても救えない恋人を見て、
これが命数が尽きる、ってことなんだろうなー、と。
そこだけは印象に残ってます。ストーリーは全然覚えてないけど(^^；)
by たけなかかおり (2010-01-30 20:15)
ストーリーはどえらい展開ですから、脳が記憶を拒否するんでしょうねw
nice！ありがとうございます。
by ken (2010-01-30 21:25)