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エクスペンダブルズ [2010年 レビュー]

エクスペンダブルズ」(2010年・アメリカ) 監督・脚本:シルベスター・スタローン

 キャストは濃いが中味は薄い。
 この映画を語るこれ以上のコピーは存在しないと思う。
 シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、ミッキー・ローク、ブルース・ウィリス、そしてアーノルド・シュワルツェネッガー。
 なんなんだ、この布陣は。金に物言わせて引っ張った大砲だらけで、小技の効かないかつての巨人打線みたいじゃないか。しかも高い金を払った割には、大砲がいまひとつ働かないところもそっくりだ(笑)。

 本作の「expendables」とは「消耗品軍団」という意味なのだそうだ。
 劇中ではスタローン率いる「傭兵軍団」のチーム名になっているが、彼らアクション俳優に対するハリウッドの扱いを皮肉ったタイトルでもある。そんなスタローンの思いが見え隠れするばかりに、僕はどうにも乗りきれず、斜に構えて観てしまった。
 大好きなジェイソン・ステイサムも出ているけれど、僕は彼を「消耗品」とは思っていないので、ステイサムのマネージャー感覚で、僕の反対を押し切って出演した映画を苦々しく観る気分でもあった。

 その中味。
 スタローンに仕事を持ちかけたのはブルース・ウィリス(うひょー)。ただしウィリスはスタローンだけじゃなく、別の傭兵軍団を抱えるシュワちゃんも呼びつけ、2人に話をする(うひょひょー)。するとシュワちゃんは「やーらない」となって、スタローンと小学生のガキみたいな罵りあいをして帰っていく。ちなみにシュワちゃんとブルース・ウィリスの出演はこれだけ(笑)。
 仕事を引き受けたスタローンは任務遂行のため現地の下見に行くが、これが実はCIA絡みの面倒な仕事であることが分かる。下見に同行したステイサムは「こんな危ない橋、渡れるか」と仕事を下りるが、スタローンは下見の際に出逢った女が忘れられずに、単独で決行しようとする。…なんだよ、
 女かよ!
 いや女でもいいんだけど、その女優がこれまた美人じゃないと来てる。
 観るモチベーション、ゼロである。
 これだけ濃い野郎が集まってたら、せめて女子はエロ過ぎるくらいでないと困る。
 それにしてもこの映画で誰が得をしたんだろう。ふと思い出したのが、一昔前に詐欺罪で逮捕されたジー・オーグループの社長・大神源太。コイツもどんだけナルシストか知らんが、「ユニバG物語“私がアジアを救う”」で、自ら密林の中を走ったり懸垂したりして、ワケもなく肉体を誇示するバカビデオがあったけど、
あれと大差ないんじゃないかと思ってしまった。
 だからせめてネエチャンだけでもエロでなきゃねえ。残念。


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midori

朝から笑わせていただきました。面白そー(笑)。
ただの家飲み会じゃつまんないので、みんなでB級映画を観ながら「おいっ!」とツッコミまくるのが目的という『酔いどれツッコミ映画祭』のようなものを定期的にやろうかなと企画しているのですが、これも上映リストに即入れです。ちなみに第1回上映は『ライジング・サン』に決めていますw
by midori (2010-10-17 09:40) 

ken

いいイベントですね~。
そのラインナップにはぜひ「デビルマン」も入れてください。
あーでも突っ込みの嵐で、飲むヒマないかもw
nice!ありがとうございます。
by ken (2010-10-17 10:01) 

u_yasu

>キャストは濃いが中味は薄い。

完璧なキャッチコピーだと思います♪素晴らしいです!!!

多分、私は、このキャッチコピーでも
劇場に観に行ったと思います☆

ジェイソン・ステイサムが結構活躍していたのが
ファンとしては、ちょっと嬉しかったです。
by u_yasu (2010-11-01 04:19) 

ken

確かにステイサムファンには、期待に応える活躍をしてくれていて
愉しめる作品でしたね。
nice!ありがとうございます。
by ken (2010-11-01 11:48) 

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