SSブログ

少林寺木人拳(1976年・香港) [2011年 レビュー]

原題:少林寺木人巷/SHAOLIN WOODEN MEN 監督:チェン・チー・ホワ 総監督:ロウ・ウェイ

 今年ジャッキー・チェン出演100作目となる「1911」が公開されるのを記念して、wowowではそのうちの35作品を一気に公開。その中にはロー・ウェイプロダクション時代の初期作品も含まれていて、なかなか興味深いラインナップになっている。そこで観たものも観ていないものも合わせて、ここにレビューの無い作品をチェックしようと思う。その第1弾が本作。ジャッキーにとっては映画出演11本目。コミカルカンフー確立以前のなかなかシリアスなドラマである。

 少林寺で修行をする一龍(ジャッキー・チェン)は、幼い頃何者かによって父を殺され、その仇を討つためにカンフーを学んでいた。少林寺には木人路と呼ばれる修行の難関があり、数十体の木人を相手に闘い抜くことが出来れば免許皆伝、下山が許された。一龍は少林寺の住人2人からカンフーを習い、見事木人路を突破するが、父の仇は意外な人物だった…。

 実は本作、ジャッキー・チェンが整形する直前の作品である。
 ジャッキーの目は完全に一重まぶたで、今の顔からは想像出来ないくらい腫れぼったい目をしている。今思えば、こんな顔でよく主役を張れたもんだと思うが、香港映画界もロウ・ウェイもブルース・リーの後継者探しに必死だったことが伺える。
 さて肝心なドラマは、観るうちに展開が容易に想像出来る生温いものだが、70年代に作られた時代劇と思えば許せる範疇。木人の造形や動きが緩いのもご愛嬌。香港映画界はブルース・リー亡き後とにかく迷走していたのだ。
 ただしオープニングで披露されるジャッキーの演武と、クライマックスの対決はとにかく単調で飽きる。音楽も京劇の録音を切り貼りしたような間の悪さで耳には辛かった。
 ジャッキーの成長アルバムの1ページを観るつもりで。期待は禁物。
 ちなみにユン・ピョウがチンピラ役でエキストラ出演している。その他大勢の中にあって、キラリと光るものを持っているように見えるのはひいき目だろうか

少林寺木人拳 デジタル・リマスター版 [DVD]

少林寺木人拳 デジタル・リマスター版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: DVD

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。