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オール・アバウト・マイ・マザー [2004年 ベスト20]

オール・アバウト・マイ・マザー」(1998年・スペイン)

 2000年のアカデミー最優秀外国語映画賞を獲得した作品です。
 
タイトルから想像して主役であるマヌエラの「女の一生」だと思い込んで観るんだけど、途中から劇中に登場するすべての「母性を持った人間」の話であることに気付かされます。

 
1人息子を失った臓器移植コーディネーターのマヌエラ。
 
同性愛者の大女優、ウマ・ロッホ。
 
その恋人で、ドラッグ中毒の女優ニナ。
 
HIVに感染した修道女ロサ。
 
常にポジティブなゲイのアグラード。
 
そして、マヌエラとロサの2人に大きく関わる一人の「男」。

 
「女を演じる」という裏テーマが随所にちりばめられていて、オカマの存在も劇中劇「欲望という名の電車」も効果的な役割を果たしています。それは見事と言うほか無いダイアローグと構成。
 
“アルゼンチンの倍賞美津子”と言うと何人かは納得してくれると思うセシリア・ロスの抑えた演技が素晴らしいけれど、それ以上にオカマのアグラードを演じたホンモノの女性、アントニア・サン・フアンに絶賛の拍手を送りたい。
 女性は必見の名作です。

オール・アバウト・マイ・マザー

オール・アバウト・マイ・マザー

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • 発売日: 2002/09/27
  • メディア: DVD

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コメント 5

へちま38

うひょー!
アグラードはホンモノの女優さんだったのですか?驚き!
「トーク・トゥ・ハー」ですっかり参ってしまい、期待してこの作品を観ましたが
やっぱり面白かったです。
私は「ムスコからみた母の記録」映画なのだと思っていたので
最初の10分で道を失って迷子になりそうでしたが・・。

マヌエラは倍賞美津子 確かに(笑)
by へちま38 (2006-03-24 22:27) 

ken

ストーリーに対する思い込みほど危険なことはありませんね^^
マヌエラ=倍賞美津子、分かってもらえて嬉しいです。
by ken (2006-03-27 01:06) 

nani

>“アルゼンチンの倍賞美津子”と言うと何人かは納得してくれると思うセシリア・ロス・・

これ!バッチリですね。

大好きなペドロ・アルモドバル作品なのに、ちゃんと見てない作品です。
いつかちゃんと見れるかも。
by nani (2007-03-27 02:33) 

ken

女子は必見の名画だと思います!
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-03-27 10:58) 

Sho

見ました。
ものすごくいい映画でした。
なんか、ちょっと言葉が出てこなくて・・
とにかくすごくいい映画でした。出逢えたことに感謝の映画です。
by Sho (2008-01-02 18:11) 

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