マイ・ビッグ・ファット・ウェディング [2004年 ベスト20]
「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」(2002年・アメリカ) 監督:ジョエル・ズウィック
婚期を逃し、父が経営するギリシャ料理店を手伝っている娘が恋をした。
やがて娘の恋は実り、幸せな日々がやって来る…と思いきや、娘の父は大反対!相手がギリシャ系じゃなかったからだ。
「ギリシャ人の女はギリシャ人の男と結婚をして子供を産むのが使命!」と2人の交際を認めない。それでも母や当人たちの説得で、なんとか結婚にまでこぎつけるのだが…。
婚期を逃し、父が経営するギリシャ料理店を手伝っている娘が恋をした。
やがて娘の恋は実り、幸せな日々がやって来る…と思いきや、娘の父は大反対!相手がギリシャ系じゃなかったからだ。
「ギリシャ人の女はギリシャ人の男と結婚をして子供を産むのが使命!」と2人の交際を認めない。それでも母や当人たちの説得で、なんとか結婚にまでこぎつけるのだが…。
低予算、メジャーな俳優なし。別段派手なドラマがあるわけでもないんだけど大ヒットしたこの映画。そこに描かれているのは、結婚の際に必ずつきまとう一種の「異文化交流」なんだけど、これはどの国であっても必ず存在するテーマであって、見ている皆に何かしら思い当たる節があるからこそのヒットだと思います。
物語の前半は、家族の同意を得られない恋愛の行方。
後半は、環境のことなる2つの家族がいかに交流を深めていくか。
ただそれだけのことが、いくつかのユニークなエピソードと登場人物たちによって丁寧に描かれています。ダイアローグのセンスも抜群。
僕がすごく好きな台詞は、大学へ行ってコンピュータの勉強をしたいと思った娘が父に相談するも、そんな必要はない、と一括されたあと、落ち込む娘トゥーラをなぐさめながら、私がお父さんを説得してあげる、と言うシーン。お父さんは家長だし頑固だから…と言う娘に対して
「家の“頭”は男でも、“首”は女なのよ。“頭”は“首”次第で好きな方向に動かせるわ」
そしてもうひとつ。父のレストランでコックとして働く息子が、父の承諾を得られないまま絵の勉強を始める、と姉のトゥーラに告げるシーン。
「姉ちゃん。生い立ちはな、人生を縛るもんじゃない。今後の糧とするもんだ」
聞いたトゥーラは、弟の顔をまじまじと見ながら、それはすばらしい考え方よ、というとさらに言い切り返しがある。
「新聞の“人生相談”のパクリだけどな」
猛烈に笑えもしない、号泣もしない。けれど心が温かくなることだけは請け合い。
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