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蛇イチゴ [2004年 レビュー]

蛇イチゴ」(2003年・日本) 監督・脚本:西川美和 主演:宮迫博之、つみきみほ

 公開当時28歳だった西川美和の長編デビュー作。ま、いきなり西川何某と言われても皆さんは判りませんわね。
 
早稲田大学在学中、テレビマンユニオンの入社試験で同社の是枝裕和に見出され映画制作に関わる、というプロフィールの持ち主で、個人的には興味があった。
 
僕がそのプロフィールを知ったのは、雑誌「インビテーション」の記事で、写真の西川美和は主演のつみきみほと並んでチャイナドレスを着て立っていた。
 
監督が、主演女優よりも妖艶なメイクを施され、主演女優と並び立つ。不思議な、けれどいい写真だった。
 
それ以来なんとなく気に留めていて、今日ようやく観るチャンスが来た。
 それにしても「蛇イチゴ」…ヘンなタイトルだ。
 
 
抽象的なタイトルかと思いきや、実は「象徴」であることがエンディングで判明する。
 
作品そのものは、雨上がり決死隊の宮迫君に関西弁を喋らせなかったのが失敗していると思う。また、家出から10年後に帰ってきた設定でありながら、父母に対してのよそよそしさが上手く出ていない。
 
つみきみほは「桜の園」の頃と芝居が何ら変わってなくてビックリした。
 兄を再び追い出そうと両親を説き伏せるシーンだけは良かったけれど、あとはイマイチ。
 
笑福亭松之助師匠のボケ老人ぶりは完璧。
 オープニングから5分ほど経ったころ最初のセリフを発するんだけど、久しぶりに声を出して笑ってしまいました。
 
若い人間が本編を撮れた幸運はうらやましく思う。けれどカット割りに若さを感じなかったのは残念だった。

蛇イチゴ

蛇イチゴ

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2004/04/23
  • メディア: DVD

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