オアシス [2004年 レビュー]
「オアシス」(2002年・韓国) 主演:ソル・ギョング、ムン・ソリ
本編には大きく3つの驚きがあります。
ひとつはソル・ギョングの演技力。
本編には大きく3つの驚きがあります。
ひとつはソル・ギョングの演技力。
昨夜観た「私にも妻がいたらいいのに」で演じたマジメな銀行員から一転。前科3犯の落ち着きのない男を見事に演じている。
ふたつめは重度脳性マヒの女性を演じたムン・ソリのリアリティ。
迫真の演技のおかげで骨盤がずれてしまい、撮影後にリハビリを受けたという事実。
三つめは現実とファンタジーの交わり具合。
脳性マヒのコンジュ(韓国語で「姫」と言う意味)のイメージする幻想シーンが、明確な線引き無しに突如始まったり終わったりする。
コンジュが登場するシーンの白い鳩の見せ方は秀逸。
だけど、予告編の巧いナレーションと構成に泣いてしまった僕は、本編で泣けなかったことが悲しい(笑)。
前科3犯の男、ジョンドゥとコンジュが互いに惹かれて行く過程はかなりおもしろい。
ただ、3犯目の事件にまつわる秘密は早い段階で伏線を引いておくべきだったと思う。それさえあれば観客のジョンドゥに対する目線が変わってもっと深くドラマに入っていけたんじゃないかなあ。
それにしても「やっぱりヘタな期待はするもんじゃない」とこの作品で僕は再認識したのでした。
まだ観ていらっしゃらない方は、僕がここに書いた以上の情報をインプットせずに、ぜひ観てください。きっと楽しめるはずです。
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