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博士の異常な愛情 [2005年 レビュー]

博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」(1964年・イギリス/アメリカ) 監督:スタンリー・キューブリック 主演:ピーター・セラーズ

 どなたかがどこかのブログのコメントで(曖昧すぎてすいません)この映画を久しぶりに観たらやっぱり面白かった、と書かれているのを読んで、「この映画は食わず嫌いシリーズのひとつかも」なんて、そのときはぼんやり思ったのですが、今週(毎度おなじみ)青物横丁GEOをうろついているときにこの映画がふと目に留まり、今こそ観るチャンスなんだろうと手に取った1本です。

 僕は「博士の異常な愛情」というタイトルがなんとなく好きじゃなかったんです。単純だけどすごくアブノーマルで奇怪な映画、という勝手なイメージが出来上がっていたんですね。モノクロ映画だと知っていたからなおさら、もしかしたら「怪奇映画」じゃないか?なんてね(笑)。
 でも実際にはそんなことありません。なんとも優雅な曲が流れるオープニングでその不安は一掃されます。ちょっと拍子抜けするようなオープニングクレジットを眺めつつ、さてどんな物語?と構えるとその先は強烈なブラックジョークの嵐。ペンタゴンでの会議シーンが少し長く感じますが、この映画は傑作だと思います。
 ラストシーンではきっと誰もが「人間とはかくも愚かな生き物だったのか」と思うことでしょう。
 製作されたのは1964年。東京オリンピックの年ですが、今でも観る価値のある1本です。

 それとどうしてもこれだけは言いたい。
 「やっぱりピーター・セラーズって天才だったなあ」
 彼の作品では「チャンス」も好きです。

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を・愛する・ようになったか

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を・愛する・ようになったか

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2004/11/26
  • メディア: DVD

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コメント 5

ken

自分でコメント書いちゃいますけど、
「この映画を久々に観たらやっぱり面白かった」と書いてくださったのは
瑠璃子さんでした。しかも僕のブログ(サイドウェイ)のコメントでした(汗)。
大変失礼いたしました。
by ken (2005-04-10 00:43) 

snorita

私はP.S大好き!小学校の時のピンクパンサーが最初だったと思いますが、へんなおっさんやな〜とおもいつつ、どっぷり。「チャンス!」も大すきですし、「フー・マンチュー」、「名探偵登場」、「何かいいことないか、小猫ちゃん」も。何度も見ました。
by snorita (2005-04-11 06:50) 

ken

ピンクパンサー3だったかな?僕が最初に観たセラーズ作品は。
映画館で笑いすぎてお腹が痛くなった記憶があります。
「チャンス」も良い映画でしたね。
by ken (2005-08-06 13:46) 

瑠璃子

すっごく昔のレビューにコメントしてしまってすまんです。
「博士の異常な愛情」って有名な誤訳なんですよねえ。うーんでも「博士の異常な愛情」って言われたらピーター・カッシングがイヒヒヒって笑いながら薄暗い塔の一室でパツキン女子を弄っていそうなイメージが湧きますねw
また会いましょうの甘いメロディと共に訪れる結末には限りない絶望がこめられていて「いい」ですね。会議シーンから結末までに将軍やら大統領やらを巻き込んで全員パイ投げ合戦があるみたいなんですが、そこ、是非見てみたいです。
by 瑠璃子 (2008-02-05 11:25) 

ken

コメントありがとうございます。
誤訳だなんて全く知りませんでした。
「ドクター・ストレンジラヴ」だったんですね。
あーおそろしや。
by ken (2008-02-05 12:30) 

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