スカーレットレター [2005年 レビュー]
「スカーレットレター」(2004年・韓国) 監督・脚本:ピョン・ヒョク
悲しい話なんですけど、今年の2月22日に自殺をしてしまったイ・ウンジュさんの遺作です。
一説によるとこの映画に出演したことで悩んでいたとも伝えられていたので、なんとも複雑な思いで観ることになってしまいました。
また「興行の保証手形」と呼ばれながら、前作「二重スパイ」が大失敗に終わったハン・ソッキュの新作でもあります。
結論から書くと、イ・ウンジュさんにはもっともっといい映画に出て欲しかった。こんなつまらない作品でキャリアを終えてしまうなんて悲しすぎる、と思いました。
この先ネタバレします。
登場人物の設定はまずまず面白い。
主人公の刑事(ハン・ソッキュ)の妻(ソン・ヒョナ)が妊娠をし、幸せの絶頂にいる夫婦かと思いきや、刑事にはクラブ歌手の愛人(イ・ウンジュ)がいて、その愛人も妊娠してしまう。しかも妻と愛人は親友同士で夫の不倫相手が自分の親友だと知って妻は激しく動揺していた。…のかと思いきや、実は親友同士が互いを愛し合っていた、という設定。
観ている最中に僕は「そう来たかー!」と思いましたが、「でもこれってどこかで見た設定だなあ」とも思った。それがどの映画だったかは今、思い出せないんですけど(映画を沢山見過ぎてる弊害ですな)。
この3人に写真館店主殺害事件の容疑者が絡んで来て、面白そうな展開だと期待させるのですが、これがそう上手く展開しない。そこが大問題なんだな。
この映画をつまらなくしている一番のポイントは、刑事と愛人が自分の車のトランクに閉じ込められてしまう展開だと思います。そんなシチュエーションに追い込まなくても、もっと別の方法で2人を追い込み、本心を吐露させる方法があったはず(個人的には、トランクの中なのに2人の表情がちゃんと見える照明にもゲンナリしたんですけど)。どうしてこういう展開にしたのかが意味不明でした。
ハン・ソッキュだって二度と失敗できないはずなのに、どうしてこんな脚本を選んじゃったんでしょう。それも意味不明。分からないことだらけの映画の中で、唯一イ・ウンジュさんが亡くなったという事実だけが残った本当に悲しい映画でした。
こんにちは。この映画は映画館で観ました。結構期待してたんです。
でも・・・結末と言うかトランクの中が悲惨すぎてげんなりしました。
言われているようにどうして二人ともこの脚本を選んだのか?どうしてこんな結末なのか?女性二人の関係がそんなことだったなんて・・・
何もかもが意外で、それが空回りして、なんともどんよりした気持ちで帰路についたことを思い出しました。
イ・ウンジュさんがもったいなかったです。
by (2005-11-15 11:56)
たくさん映画を観ていると、「なんで?」なことって沢山あります。
一番は「こんなつまらないものに誰が大金を出したんだ」ってことなんですけど。
もったいないねえ。nice!ありがとうございます。
by ken (2005-11-15 14:25)