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Happyダーツ(2008年・日本) [2011年 レビュー]

Happyダーツ」 監督・脚本:松梨智子

 「ダーツの映画なんてあるんだろうか?」と思って探し当てた映画。
 ただ観てみたらコレは映画というよりVシネマレベル。あまりに安っぽくて「そのうち誰か脱ぐんじゃないか?」と思ったくらいだ(笑)。そんな安い映画を探してまで観た理由は、僕が約6年ぶりにダーツをはじめたから。そして以前より増してダーツを「おもしろい」と思ったからだ。

 ダーツはゴルフに似ていると思う。
 ひとつはメンタルが大きく左右するゲームであること。もうひとつはフォームの再現能力が重要であること。違いは道具を使ってボールを飛ばすか、自らの肉体で矢を飛ばすかくらいである。それでいてダーツはゴルフに比べると初期投資が安く(それなりの矢を買ったとしても1万円前後)、プレイフィーも安い(1ゲーム100円から)。だから金銭的なハードルは低いのだけれど、ダーツをプレイできる場所はほとんどが「ダーツバー」と呼ばれる飲食店に限られるため、その最初の“トビラ”は重いかも知れない。でも誰かと一緒ならその重さは変わる。そして、たった244センチ先の的に、思うように矢を入れられない歯痒さを楽しめたら、2度目の“トビラ”はさらに軽くなるだろう。

 で、どうして僕がダーツの映画を探したかというと、マイナーなスポーツをメジャーにするための手段として、映画を作った人がいるかどうかを確認したかったからだ。で、いたはいたけど、残念ながらVシネマレベルだったというわけ。
 ストーリーは偶然ダーツと出会ったアラサー女子が、全国大会での優勝を目指すという、ビックリするくらいベタなもの。…ま、何も期待していなかったので、中身についてはとやかく言わないことにする。ただ、この映画がダーツ人口増加の一助になったかと言うと、ちょっと怪しい。少なくとも僕が思うダーツのおもしろさの一辺、「戦略性」は全く描けていなかったからだ。

 スポーツドラマは「筋書きのあるドラマ」である。勝つも負けるも製作者の思いのままだ。だからゲームに入るまでと、ゲーム中の展開をいかに作り込めるかが作品の良し悪しを決める。
 フィクションのいいところは、リアルスポーツでは絶対にうかがい知ることの出来ない、ゲーム中のプレイヤーの内面を描ける点にある。「巨人の星」や「キャプテン翼」など、数あるスポ根マンガがいい例だ。選手の心の声を使ってメンタルとゲーム戦略を描き、競技のおもしろさをアピールするのである。この演出なくして、スポーツの競技人口は増やせまい。

 とまれダーツは手軽にメンタル強化が出来るインドアスポーツだと思う。この映画はオススメ出来ないけれど、ダーツそのものはオススメ。いつかダーツオフ会やろうかしら。

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  • 出版社/メーカー: キングレコード
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