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エレクション(2005年・香港) [2011年 レビュー]

原題:黒社會  監督:ジョニー・トー 脚本:ヤウ・ナイホイ、イップ・ティンシン

 監督のジョニー・トー。
 代表作は挙げられないけれど、僕にとってはメジャー監督である。何故なら、僕は意外とこの人の映画を観ているからだ。
 金城武主演の恋愛ドラマ「ターンレフト ターンライト」(2002)。アンディ・ラウ主演のどん引きアクション映画「マッスルモンク」(2003)。ケリー・チャン主演のぺらぺらアクション映画「ブレイキング・ニュース」(2004)。駄作中の駄作ハードボイルド「エグザイル/絆」(2006)。
 はっきり言っておくと、どれも中途半端な映画である。だからさすがに僕も学習して「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」は観なかった。日本の映画会社がつけた怪しい邦題も「あえて観ない」ことにした理由の一つである。

 本作は、香港裏社会で最大勢力を誇る「和連勝会」の会長選挙を巡る抗争を描いたもの。
 前半は“会長の印”でもある竜頭棍(りゅうとうこん)の奪い合い。後半は組織をまとめる会長の疑心暗鬼が描かれるのだが、とにかく眠い。それは僕の睡眠不足が理由ではなく、ドラマそのものに締まりがないのだ。何故だろうと思ったら、この映画には銃によるドンパチが一切無かったのだ。
 マフィア映画で、しかも勢力争いを描いた作品で、銃の撃ち合いが無いのは史上初じゃないだろうか。ジョニー・トーにどんな意図があって、銃を使わなかったのかは知らないが、しかしそのチャレンジ精神は何の役にも立っていない。僕にとってはただ眠い作品でしかなかった。

 ドラマの結末もどうかと思う。
 会長選挙に勝ち、武闘派のライバルを手懐ける展開まではいいが、その先に待つものは恐ろしく意外な結末である。これは「観客の予想を裏切る」と言うレベルではなく、どちらかと言えば「人格設定の破綻としか言いようの無い展開」と言っておこう。僕は呆れてしまって、しばらくレビューを書く気になれなかった。
 ジョニー・トーは香港を代表する駄作監督である。続編もあるからと信じて観たのに、これはあんまりだ。と言うことで続編は観ないことにして、ジョニー・トー作品はすべて“地雷”であることをここに宣言する。

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