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特攻野郎Aチーム THE MOVIE(2010年・アメリカ) [2011年 レビュー]

原題:THE A-TEAM  監督・脚本:ジョー・カーナハン 脚本:ブライアン・ブルーム、スキップ・ウッズ

 難しいことを考えずにスカッとする映画が観たかったらハリウッド作品に限る。
 その中でも本作は「アタリ」の1本である。実に爽快で面白かった。
 
 僕はオリジナルテレビシリーズを1秒も観ていないので、どんな内容なのか、どんなテイストなのか全く知らなかった。この作品を一言でいうなら「軍隊版ミッション・インポッシブル」だ。
 不可能を可能にするハナシは極めて映画的で、ハマれば抜群に面白い。ハメるために必要なのは「作戦内容の奇抜なアイディア」と「キャスティング」である。その好例が「オーシャンズ11」。
 この映画は「ゼッタイに無理」と言われたホテルの金庫を、ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットの2人がカッコ良く破るからヒットした。要するにハマるものがきちんとハマれば、この手の映画は確実に面白くなるのだ。
 
 本作の場合はリーアム・ニーソンとブラッドリー・クーパーの存在が大きい。
 部隊のリーダーとしてメンバーをまとめるハンニバルは冷静沈着で頭脳明晰。乗り込んだ戦車が空から墜ちようと決してあきらめない(しかも無事生還)タフな精神力の持ち主。リーアム・ニーソンの頑丈な鼻筋を見ているだけで、「この人はゼッタイ死なない」と思えてしまうから不思議だ(笑)。
 超ハンサムで女たらしのフェイスは刑務所内でも何故かフリーでいられる根回しの達人。女だけでなく男までも落とすブラッドリー・クーパーの笑顔は劇中だけでなく、この映画にとっても最大の武器だったかも。
 そしてチームがこなしていく作戦の手際の良さが(言い方を変えれば「編集の巧さ」だが)とにかく爽快そのもの。ハンニバルが作戦を語るシーンに、実行シーンを重ねる編集テクニックは決して目新しいわけではないが、テンポが絶妙で心地良い。
 また何気ない会話や、ちょっとしたアクションも間とセンスがいい。おかげで僕はずいぶん笑わせてもらった。ジョン・カーナハン意外とやるぞ。

 ドラマはAチームと軍とCIAの三すくみで展開する。これはオリジナルテレビシリーズを参考にしているようだ。Aチームの板挟み感はドラマとしてもなかなか良かったし、あまり頭を使わずとも楽しめる謎解きも、レベルが適当で良かった。
 とにかくスピード感にあふれていて、中だるみは無いし、溜飲を下げるクライマックスもなかなかのもの。個人的にはいい気分転換になった。
 それにしても「特攻野郎」というワードをひねり出した日本人は誰だろう。「白バイ野郎ジョン&パンチ」のパクリかも知れないが、馬鹿っぽさがいい具合に染み出た最高のタイトルだと思う。拍手。 

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ミホ

子供の頃、ドラマ版のファンだったので、映画はどんなもんかなぁ~と思っていました。予想外にうまくまとまっていて楽しめました。
リーアム・ニーソンは確かに絶対死ななそうです(笑)。
by ミホ (2011-10-06 16:02) 

まみりん

こんばんは。
私も子供の頃観てましたよ〜。もう、ハンニバルの大ファンで。真剣に嫁になることを夢見てました(笑)
大好きなシリーズだったので、これ観るの躊躇ってたのですが・・・なんか大丈夫そうですね!!とりあえず直近のwowow放送をチェックしてみようと思ってます!

by まみりん (2011-10-06 23:08) 

ken

>ミホさん
 僕はこのテレビシリーズ、観る機会がなかったんですよね。
 どうしてだろう?今考えてもちょっと不思議。
 nice!ありがとうございます。

>まみりんさん
 ここにもオリジナルをご覧になっていた方が…。
 ちなみに僕は吹き替え版を観ました。なかなか良かったですよ。
 nice!ありがとうございます。
by ken (2011-10-07 01:48) 

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